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恋愛離脱アラサーがキュンを探す⑥

①からどうぞ。

ズルイ男をようやく吹っ切った頃、目標が出来る。
次こそは絶対に失敗しない。

1、好きになる
2、付き合うまで絶対に寝ない
3、彼女&妻の有無確認

この3つを遂行出来ず散々拗らせてきた。
結婚だっていつかはしたい。
次こそは。念じた結果また難題にぶち当たった。

【8人目】パーフェクトの先はまだ知らない

彼の名はKさん。
出会いは友人からの飲みの誘いで同じ場に居合わせた。Kさんは大人しい人でお喋りではないけどよく笑って話を聞いてる人だった。その飲み会中にその場にいる人全員が彼氏彼女なしという事を知る。

連絡先を交換してからはたまにご飯を一緒に食べに行く程度で、その時はまだ好きという感情は芽生えていない。

Kさんはとても親切な人で会社の飲み会などがあると伝えた日は「終電大丈夫?」と連絡してきて必ず迎えにきて、家まで送ってくれるような人だった。

だんだんとKさんの優しさや真面目な所に惹かれていき、ほぼ同じ速度で距離は縮まっていたと思う。

Kさんから交際を申し込まれた時、あとから知られてまずい事は先に話してしまおうと暗黒期について少し話したがKさんの交際の意思は変わらなかった。

全クリアである。
交際から3ヵ月、人生初同棲を始める。
交際から半年、Kさんの親に紹介される。
パーフェクトすぎるKさんとの恋愛は難なく進んでいく。
交際1年、プロポーズされる。(婚約となる)
パーフェクトすぎる結婚が待っていた。
同棲始めて1年と少し。絶賛婚約中、一体何が。

様子がおかしい。
婚約した途端にKさんの態度が変わった。
冷たくなったわけではない、むしろ逆で恐ろしいほどの執着。

友人とご飯(連絡済み)であっても不在着信10件
会社の飲み会(連絡済み)であってもラインが永遠と届く。
連絡できなかった日には帰宅すると大声を出して爆発する。
どんどんエスカレートしてとうとう手が飛んできた。

1ヶ月後、Kさんを仕事に送り出した後すぐに家を出た。
1ヶ月の間、ただ大人しく逆鱗に触れないよう顔色を見ながら荷物をこっそりまとめておいた。

家を何も言わずに出てから数日後、人がたくさんいるカフェでKさんと別れ話をした。家を借りるためのお金を準備してくれていた。

そうだ、本来のKさんはとても優しい人だった。
一体どこでどうなってああなったのかは聞かなかった。

目標を全クリしても待っていたのは別れだったけれど1つ学びがあった。
本当に好きな人とするセックスは涙が出るほど幸せだったという事。

あぁ恋愛って一癖も二癖もあるし難しい
でもKさんとの穏やかな1年間を思い出したら少し幸せな気持ちになった。

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