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お金と子供。 ー お金について何をどう教えていけばいいのか

こんにちは。今回は、お金と子供について書いていこうと思います。

子を持つ親なら、一度は悩んだことや検討したことがあるであろう「お小遣い」についても書いていこうと思います。

おや?似たような文をどこかでみたことがあるって?
そう、今回は、以前に私が書いた、「ゲームと子供」のシリーズです。

この、noteはありがたいことに多くの反響をいただきました。やはり、みなさん悩んでいることは同じなのだなと実感しました。

今回は、邪魔にならない程度に、関係のない写真を挟んでいきます。(これも前回と一緒。)

さて、今回は、お金についてです。

まずは、お小遣いというところから考えていきましょう。

皆さんは、子供さんに対して、お小遣いを渡していますか。それとも渡していませんか。お小遣いは、あげた方がいいのか、あげない方がいいのか。一緒に考えていきましょう。


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お小遣いが欲しいと思ったことはないのか。


「ゲームと子供」を読んでくださった方であれば、このタイトルを見れば、我が家はお小遣いに関してどのようなスタンスなのかがわかると思います。


そうです。私は、15年間、両親からお小遣いをもらったことがありません。

ただ、お正月になると、祖父母からもらえるお年玉はいただいています。


ゲームの時は、正直、ゲームが欲しくなったこともあるというお話をしましたが、お小遣いに関しては、欲しいと思ったことはありませんでした。

別に欲しいものもありませんでしたし、お金をかけないでもできることが身の回りにたくさんあったからです。

あと、自分で、稼いでもいましたし。


これは、「ゲームと子供」の中でも書いたのですが、私は学校にいる以外の時間は、本を読んだり、近所の人と遊んだり話したりしていました。

両親は、本は欲しいと言えば買ってくれるので、本代でさえも自分で払う必要はありませんでした。

もちろん、近所の人と話たり遊んだりするのだって、お金はかかりません。

環境的な話で言うのであれば、私の家の周りは非常に田舎で、最寄りのセブンイレブンまで行くのに、2.5kmくらい歩かないといけないし、デパートなんて山を越え谷を越えしないと辿り着けません。

ですから、自分の足で、そう言う商業施設に行くことは、不可能でした。そうすると、自然とお金を使う機会というのは減ります。


そして、皆さんがおそらく気になったであろう、「自分で稼いでいた」という部分。

これは、自分で稼いで、お小遣いにしていたということです。

具体的には、竹を山から切り出してきて、なたで割って、麻紐という紐で結んで、弓を作り。

荒れた畑から、セイタカアワダチソウという背が高い植物を刈り取ってきて、矢にし。


それらをまとめて、「弓矢」として、イベントなどで売り捌いていたわけです。(小学5年生〜中学1年生くらいまでやっていました。)

弓矢を1セット100円という比較的安い価格で売っていたので、子供たちに大人気で飛ぶように売れたのを覚えています。

1日に(正確には、昼ごろから夕方までの半日に)、60セット〜80セットを売っていたので、小学生、中学生にしてはなかなかの大金が手に入っていました。

そうやって得たお金で、本を買ったり、カメラを買ったりしたわけです。


あれ?カメラ買ったことあるの?って思われた方、いつも読んでくださりありがとうございます。中古の安いカメラは買ったことがあるのですが、思うように写らないことにがっかりして、すぐに手放してしまいました。(詳しくは、下の記事をどうぞ。↓)


はい、本題に戻ります。

えーっと、本?って思われた方もいらっしゃるかもしれません。

「さっきは、両親が買ってくれるって言ってたのに」

ということですね。

両親も買ってくれていたのですが、自分で稼ぐようになってから、なんとなく自分で買うようになりました。

他に買いたいものがなかったですし、自分が好きな時にパッと買うことができるので、そっちの方が良かったんです。

まぁ、とにかくそういう感じで、特にお小遣いが欲しいと思うこともなく、生きてきたわけです。



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やりたくない事とお金がセットになってしまう可能性。


それでは、ここからは私が、我が子にお小遣いをあげるかどうか悩んでいる方に考えて欲しいことについて(生意気にも)書いていきます。

一つ目に考えて欲しいこと。それは、

お手伝いした対価としてお小遣いをあげることによって、お金に対するマイナスのイメージを持たせてしまわないか。

ということです。

これはどういうことか。

おそらく、多くの子供たちにとって、「お手伝い」というのは嫌なことだと思います。

できればやりたくないし、ないほうがいいと思っている。そう考えている子供が大多数なのではないでしょうか。

そしてその、嫌なことをしてもらう代わりに、お小遣いという形で「お金」を与えることによって、

「お金っていうのは、嫌なことをする代わりに貰えるものなんだ。」

と、子供たちは思ってしまう可能性があります。

「お金は、嫌なこととセット。」

こういうマインドセットが、できてしまった場合、それを覆すのは難しいでしょう。

その結果、将来的に、「仕事」としてお金をもらうときにも、嫌なことを続けて給料をもらうのが当然だと考えるようになってしまうかもしれません。


もちろん、子供達の中には、「親が喜ぶから手伝ってあげたい」という素敵な想いを持ってお手伝いをしている子供もいるでしょう。

そんな場合は、なおさら、お小遣いのデメリットが表れてしまうかもしれません。

なぜならば、そのこの意欲に対してお金という「対価」を払ってしまうことで、その行動の「価値」を「お金」という物差しで測ってしまうからです。

それよりかは、「ありがとう」というなどして感謝の気持ちを示してあげたほうがいいような気がします。

考えすぎかもしれませんが、なに気ない気持ちでしていることの積み重ねで人間のマインドセットというのは形作られていきます。


「お金としんどいことはセット」

というマインドセットを植え付けてしまうと、その子の将来にとってあまり好ましくない影響を与えてしまう可能性があるのです。



しかし、お小遣いをあげているという方の中には、

「子供に社会勉強をさせるため」

に、お小遣いをあげているんだ。という方もおられるでしょう。

確かに、社会に出て働くようになれば、自分がやりたくないこともやって、それで、お給料をもらうようになることが多いでしょう。

いくら理想言っても、正直なところ、現実はそうだと思います。

だからこそ、「社会勉強の一環」として、お手伝いした「対価」として、きちんと「報酬」を支払うべきだ。という考え方もよくわかります。

人のために働いたら、お金がもらえる。このことを学ぶには、お小遣いというのはもってこいのシステムでしょう。


これは、どちらが正しいとは、私には言い切れません。

ここから先、どちらを選択するかは、各家庭に委ねられるべきだと思います。

子供が、お手伝いをしてくれたお礼に報酬としてお小遣いをあげるのか。

それとも、あげないのか。

私が、できるのは、可能性(選択肢)を示すところまでです。

こういう可能性があるんだと踏まえた上で、決断していただけるといいなと思います。



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お金で失敗した経験が大切 ー マネーリテラシーを身につける


私は、子供のうちに、お金に触れる経験を持つことは非常に重要だと思います。

自分で、自分のお金を管理して、適切な目的のために使うことができるのか。その時の衝動だけでなく(衝動も大事ですけどね)、長期的な視野を持ってお金を使うことができるのか。

この能力があるかないかは非常に重要だと思います。

このような能力は「マネーリテラシー」と呼ばれ、非常に重要な能力の一つだと言われています。


もし仮に、お小遣いを全くあげないとなると、お金の管理は全て親が行うことになると思います。

子供が、「あれが欲しい」と思ったら、親と相談して、親にお金をもらってそれを買う。

そういう流れになることが予想されます。

こういう流れにした場合、お金の使い方で失敗する可能性は低くなるでしょう。

なぜならば、お金に詳しい親が管理をするからです。


でも、よく考えてください。将来、この先もずーっと、子供さんと一緒にいて、お金の管理をしてあげるつもりですか?もっというと、子供さんよりも長く生きるつもりですか?

実際は、どこかのタイミングで、子供は親の元を離れ、自立していきます。

親として考えなくては行けないのは、子供が自立できるかどうかです。「今の楽さ」ばかりを考えてはいけないのです。(15歳が偉そうに、、。)

長期的に見てその子がより幸せな人生を送れるように準備を手伝ってあげることが必要になってきます。


そう考えると、子供に全くお金を持たせないというのは、賢明ではないかもしれません。

もちろん、お金に関して経験豊富な親からすると、

「なんでそんな無駄遣いをするの?」

「絶対に後悔するよ。」

と教えてくなるような、お金の使い方だってするでしょう。

なんか、よくわからないガチャガチャを何十回もして、有り金を全部使ったり、絶対にすぐ飽きそうなおもちゃを買ったり。

でも、そういう失敗をすることはとても重要です。

なぜなら、失敗をしないと人間は学べないからです。

いくら頭でわかっていても、自分が実際に失敗してみないとわかりません。

その失敗を、お小遣いの範囲という「小さな範囲」でさせてあげることで、お金の使い方がどんどん上手になっていくのです。

ですから、もし、お小遣いをあげるのであれば、使い道は極端に管理することなく、たくさん失敗をさせてあげることが大切だと思います。


そういう意味で言うと、お小遣いをあげると言うのは、いいことかもしれません。

前述した、「お金としんどいことがセットになる」と言う可能性は、嫌なこと(お手伝いなど)をしてくれた対価にお小遣いをあげた場合の話なので、

月に何円あげる。とかいうシステムのお小遣いにはあまり当てはまりません。

我が家でも、全くお金を渡されないわけでなく、お年玉はもらえます。その中で、自分の好きなものを好きなように買うことができるわけです。


つまり、お小遣いをあげるということは、「マネーリテラシー」をつけるためには、非常に効果的な方法と言えます。


ただ、もっと欲を言って、理想を言うのであれば、もう一工夫加えた方がいいかもしれません。

その一工夫とはなんなのか。次は、それについて書いていきます。



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自分でお金を稼ぐという経験 ー より積極的なお金との付き合い。


月々いくらを渡す、と言うお小遣いの与え方は、お金に関する能力を子供に身に付けさせる上で、効果があると言うお話をしてきました。

ここからは、さらに高度?な「お金と子供」について考えていきましょう。


月々にいくら渡す。と言うシステムだと、子供は一方的に、お金を与えられる立場になります。

それでも、前述したように、そのお金の中でやりくりするという能力はもちろん身に付きます。

でも、実際に、社会に出るとそうはいきません。


だから、子供には、自分の力でお金を稼いでそれを管理するという経験まで、して欲しいんです。


「じゃあ、最初の方に言っていたように、お手伝いしてくれたお礼に、お小遣いを渡せばいんじゃない?」

と思われる方もいらしゃるでしょう。もちろん、それはそれで効果はあると思います。

でも、前述したように、それでは、「しんどいこととお金がセット」になってしまう可能性があります。

お手伝いに対してお小遣いを払うことで、自分は対価をもらって「お手伝い」をしているんだと感じてしまうわけですね。

それでもいいじゃん。という方はそれでもいいでしょう。

でも、私は、「お手伝い」は、ただの社会に溢れている「サービス」の一つではなく、「家族としての役割」だと思っています。

家族という小さな最小単位の社会の中で、心地よく暮らすために、自分ができることをする。そして、そのことをお互いに感謝し合うそれが「お手伝い」というものだと思っているんです。

だから、そこにあるのは、お金に換算することのできる価値ではないんです。
それにお金で測った価値をつけることで、例えば100円なり200円なりという価値をつけることで、それは、「サービス」になってしまいます。

私は、そうではなくて、「家族という共同体の中での役割」としてお手伝いを位置付けた方がいいと思っているので、お手伝いに対して、お小遣いは発生させない方がいいと考えています。

でも、これは、各家庭のポリシーによるので、何が正しいかはわかりません。


はい。それで、お手伝いに対してお小遣いを払うのではないのなら、どうやって、稼ぐのか。

それは、

何かを作って売る。

ということです。

他にも、youtubeだったり、ものにとらわれない形態のものもあるかもしれませんが、最初は実物が手元にあった方が、実感が掴みやすいのでいいと思います。

私の場合は、それが、弓矢。でした。

アメリカなどでは、夏休みになると、そこかしこに「レモネードスタンド」が乱立して、それを子供たちが運営しているようです。

そんな感じで、実際に、自分が物を売るという経験を通して、価格の設定の仕方や、自分の時間の価値などもわかってきます。


もちろん、最初は一人ではできないと思います。なので、ある程度の保護者の方の力添えをしてあげることが必須でしょう。

そして、自分の周りにはそんな環境がないから無理。と思われた方。実は、意外とあるかもしれません。近くで開催されているフリーマーケットに出店してみたり、ちょっとずれますが、メルカリで販売してみたり。

どんな方法にしろ、自分の力でお金を稼いだ。自分が作ったもの、サービスに対してお金を払ってくれる人がいた。という経験は、非常に重要です。


そういう経験をして初めて、「お金が大切」という言葉が身に沁みますし、感謝することもできます。


なので、可能な限り、子供が、自分でお金を稼ぐことができるような経験もさせてあげてほしいなと思います。



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お金は汚い物じゃない。 ー 子供とお金。


日本では、特に、お金の話をするといやらしいとか、欲張りだとか言われてお金は敬遠されているような感じがあります。

もちろん、いつもいつも「お金お金」って言って、ギラギラしてる?人には近づきたくないかもしれませんが、お金は必要な物です。


お金のことを敬遠しすぎるあまり、子供からお金を遠ざけてしまうと、将来、マネーリテラシーがなくて、困ってしまうかもしれません。

「お金は汚いものだ。あんなものに囚われるな。」

そう声高に言っている人ほど、お金に囚われてしまっているような気がします。


お金は汚いものでもなんでもなくて、ただの「手段」です。

自分の欲しいものを手に入れるための。

自分が幸せになるための。

周りの人が幸せになるための。


だからこそ、ご家庭の中でも、お金の話は「タブー」にはせず、しっかりと話し合って欲しいなと思います。

お金とは、なんなのか。

どうして、お小遣いを渡しているのか。または、いないのか。


そうやって、話し合っていくと、お金とは、決して汚いものでもないし、そこまで囚われる必要もないものなんだということがわかるはずです。

お金に関する教育。これは、現時点では日本の学校教育では皆無と言ってもいい分野です。

それを、嘆いていても仕方がありません。その分、ご家庭で、しっかりと考える経験をさせて欲しいなと思います。


あとは、各ご家庭でしっかりと話し合って、決断していただけたらいいなと思います。

「ゲームと子供」の方でも書いた気がしますが、大切なのは、考えてから決断をするということです。それが、どのような内容であれ、子供のことを考えてされたものであれば、子供はきっと納得してくれるはずです。

自分たちが、考えていることをしっかりと子供に伝えてあげてください。難しすぎると思っても、とにかく伝えることが大切です。子供って、意外と理解できるものですから。


はい。という感じで、今回は、「お金と子供」ということで、主に、お小遣いについて書いてきました。


最後に、お願い?なんですが、今回のこの記事を公開するにあたって、有料記事にするかどうかを悩みました。前回の記事は好評でしたし、なかなかに長文で魂を込めて(古臭い表現ですが)書いているので、有料でもいいかなと考えたんです。

でも、やっぱり、


より多くの人に読んでいただきたい

という思いが強かったので、無料で公開させていただくことにしました。

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それでは、今回は、ここら辺で終わりにしましょう。

少しでも、参考になっていれば、共感していただけていれば、非常に幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。


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