娘と息子
娘
金曜日に娘から電話がありまして、体調不良で仕事を休んだと言いました。自宅から2時間半ほどの場所に住んでいるので、すぐに様子を見に行こうかといいましたら、
「大丈夫だから・・・」
この言葉を聞き、「こりゃいかん」と判断し、あくる日の土曜日に出向くことにしました。すぐにでも行きたかったのですが、私が不在のための、息子の段取りとか諸々の調整を必要とするからです。
息子
息子は作業所が休みの日は、本屋に行きます。留守番するように言っても勝手に出ていかれると、何かあった時に言葉が話せないので、困ったことになる可能性があります。なので、金曜日に夕方に本屋に行ってきなさいと外に出しておきました。これで留守番へのガス抜きになるでしょう。
食事の準備もしなければなりません。知的障害者の息子は朝食の準備は自分で揃えて食べるように訓練をしてきました。ですのでパン、バナナ、ヨーグルト、チーズを出して自分で食べますが、牛乳を準備することをサボることがあるので要注意です。レンジを使う訓練もしてきたので、使えるのですが、面倒くさくて手を抜くので、昼と夕食のお皿ごとに「レンジでチン」と付箋を貼りました。
このように昼夜2食分の食料、おやつ、お茶などを冷蔵庫にスタンバイし、クーラーをつけっぱなしにして、手順を書いたメモを書き、息子が寝てる早朝に出発しました。
娘
娘の自宅に到着し、玄関を開けると、薄暗い部屋はベランダまで足の踏み場がないほど荒れ果てていました。この体調不良はコレが原因だなと察しました。それほど空気が澱み、人の健康を害するほどのアレっぷりでした。
すぐさま仕事に着手です。娘はちょうど病院の予約の日なので、その往復で放置された衣類をゴミ袋に詰めて、コインランドリーに行くように命じ、追い出しました。
もともと整理整頓が好きでしたが、数年前に、ありとあらゆる、断捨離、ミニマリスト、こんまりの本、終活の本を読み漁った自称片付けの鬼なので、娘の不在時間が勝負だと一気に進めて行きました。
ラグや敷物をベランダに干し、雑貨はテーブルの上、衣類はベッドに分類していきました。一般ゴミ、不燃ごみ、ビンカンと袋を3つ持ちゴミというゴミを回収して歩きました。
床が見えたら、掃除機とクイクックルワイパーを2つ持ち、使い分けをしながら床を掃除していきました。次にクイックルのウェットタイプと雑巾で磨きまくりました。
洗面所の棚、洗面台と磨きあげて、床を綺麗にしてから、ここにゴミを集めて行きました。最終的に袋詰めにし玄関へと運ぶようにしました。
次は台所です。コンロにウタマロスプレーを噴霧し、換気扇の表面は背が届かないので掃除機で埃を吸い、クイックルワイパーに雑巾をつけて磨きました。流しの下や収納を確認し、拭き掃除をした後に収納をしなおしました。どうやらまともに食べてなさそうな疑惑が湧いてきました。床下収納にある保存食を目につく場所に全て移動させて行きました。
娘が帰宅すると衣類の整理、分別をさせてどんどん処分させて行きました。雪崩を起こし閉じることのできなかったクローゼットが閉じました。
繰り返し何度も掃除機をかけ、クイックルワイパーを何度も何度も繰り返しました。最後は玄関を雑巾で拭て終了です。こうして約6時間、ありとあらゆる場所を全て磨き上げて行きました。4袋のゴミを捨て、部屋はピカピカの素敵な部屋が蘇りました。
掃除をしながら、きっと娘は仕事に緊張し頑張る毎日で、帰宅したらクタクタで、お惣菜やレトルト食品を食べて、うたた寝して、目が覚めてシャワーをして、また寝てるんだろうな・・・そんな娘の生活を想像すると、なんだか健気に思えてきました。
思えばコロナ禍での就職、引っ越しだったので、娘の家を尋ねることはできませんでした。実は娘の家に来たのは、まだ3回目なのです。慣れない仕事、生活の中で、少しずつ自分の部屋を整えていたのでしょう。もともと片付け下手なこともあり今回は疲れのピークだったのかもしれません。
掃除が完了し、空気の流れが良くなったので、居心地の良い部屋になりました。これで娘の体調不良は回復するでしょう。これからは、時々様子を見に来てあげようと思いました。
息子
帰宅すると息子は、蒸し暑い部屋で本を読んでいました。無事に1日を過ごしていたようでした。しかしなぜかクーラーは切られていました。用意した食事は全て食べていました。500mlのスポーツドリンクを1本飲んでいたようですが、それ以外の水分を取った形跡がありません。やはり見守りと声かけをしないとダメですね・・・慌ててもう1本スポーツドリンクを飲ませました。
私がいると甘えて何もしないので、このような機会は息子の自立訓練になるので、悪いことではありません。でも猛暑での長時間の留守番は、少し危険なので、次回、娘を尋ねる時には、ショートステイに預けて行こうと思います。早く息子のワクチン接種を完了させて預けましょう。
娘と息子
健常者と障害者の子ども達です。どちらも、それぞれの課題を持ち一生懸命に頑張っていました。そんな成長を垣間見た1日でした。
私にとってウチの子は2人とも最高に良い子だ❗️
それにしてもよく働いた1日でした。ハードでしたが、大好きな片付けと整理整頓が力一杯出来て、とてもやり甲斐があり楽しかったです。
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