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最近観た劇場公開・配信映画(2021年6月)

6月に劇場公開または配信された映画を観た感想です。

アメージング・グレイス/アレサ・フランクリン(劇場公開)

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1972年に教会で収録されたアレサ・フランクリンのゴスペルライブ、当時ライブアルバムは大ヒットしたものの、当時監督を務めたシドニー・ポラックはライブ撮影が初めてで、音と映像を紐付けるために必要なカチンコを使わなかったため、未完のままだった映像が技術の進歩により49年経って公開が実現。

アレサの歌声に聖歌隊、バンド、観客がそれぞれの反応を見せて共鳴し合う様子の臨場感。「魂を震わす」とはこういうことを言うのだろうな。

ゴスペルミュージックが音楽を通じて、神と繋がる、そして人と繋がる音楽であるということを少し理解できた。

客席にミック・ジャガーが座ってたりして、歴史の貴重な資料となっている。

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ビーチ・バム まじめに不真面目(劇場公開)

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ハーモニー・コリン監督作。

かつて天才と呼ばれた放蕩詩人とクレイジーな仲間達の物語。

どんな悲惨な状況だろうと人生を徹底的に遊び倒すというのはエクストリームな生き方。「自由」を手に入れるためには覚悟が必要だ。あと才能も?

マシュー・マコノヒーはもちろん、親友役のスヌープ・ドッグも自然な演技で良い。

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ハーモニー・コリンといえば、学生時代に友達に誘われて、今は亡きミニシアターの中心地「渋谷シネマライズ」に『ガンモ』を観に行ったけど、全体に漂う「これが今のお洒落感覚」っていう映像と偽悪的に不愉快な行為が全然ハマらなくて苦手な印象だったけど、今作で邂逅した。過去作もチェックしよう。

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47歳人生のステータス(Amazon Prime)

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成功した旧友達と自分を比べて不安に襲われた中年男性が、大学受験の準備で息子とボストンで大学巡り。『ムーンライト』『それでも夜は開ける』などのプランBエンターテイメント(ブラッド・ピットの会社)製作。

いわゆるミドルエイジ・クライシスがテーマ。友人と自分を比べ、もうやり直せないことに対する後悔、不安、息子に対する期待と嫉妬のアンビバレントな思い。

情緒不安定気味な主人公を演じるのはベン・スティラー、いつも明るく前向きなキャラクターを演じているイメージだけに、今回の鬱屈した役は誰にでも起き得る事態に思えてくる。

特に、息子の知人の若い女性とのストーリーは、残念過ぎて思わず目を覆いたくなる。。。

若い時にフラットな関係だったのが、それぞれのステータスが変わって、徐々に疎遠になったり、裏で悪口言ったりする、男達の悲哀(女性も??)。

同じ中年男性モノの『ビーチ・バム』と交互に観るのが良いかも(笑)

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Mr.ノーバディ(劇場公開)

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一見地味な毎日を送る中年男性がある出来事をきっかけにキレて派手に大暴れする、いわゆる「ナメてた相手が実は殺人マシンでした映画(©️ギンティ小林)」。

「ちゃんと痛い」アクションの連続はバリエーションも多く飽きさせない。『ジョン・ウィック』の制作チームが関わっているからか。というか話自体も『ジョン・ウィック』的ではある。社会悪との戦いであり、スカッと楽しめるど真ん中のエンターテイメント。

ヒップホップ好きとしてはしっかりアクションするRZA(ウータン・クラン)も観れて嬉しい。

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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(劇場公開)

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前作をエミリー・ブランド見たさに鑑賞。音を立ててはいけないというシンプルな設定が映画館での深い没入体験に繋がった。基本的には今作も同様の体験がさらなるバリエーション展開として味わえる。緊張と緩和。映画の醍醐味。一人で観てたけど、普通に何回か激しくビクッとしてしまった。

家族において守る側、守られる側の想いが極限状態で拡張される家族ドラマ。前作で守られる側だった子供達の成長が頼もしい。

日常の景色が非日常になったり、行動に制限を強いられる状況はコロナ以降だと切実さを増す。

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以下、余談。
日頃から映画本編上映後に入ってくる人に恐怖を感じているのだけど(大事なところで気が逸れるんじゃないかと。。。)、今回、ぼーっとして行きの電車の方向を間違えて自分が本編後に入ってくる人になってしまった。。。着いたのは開始一分後くらい。急いで映画館に向かう途中、音を立ててはいけない映画に遅れて入るのは一番のNG行為。。。と思って。まさにリアル『クワイエット・プレイス』?とか思ったのですが、運良く冒頭は静かな場面でなくホッとしました。。。静かな場面だったら今回は観るの諦めるつもりでした。

ピーターラビット2  バーナバスの誘惑(劇場公開)

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前作は観てないのですが、同行者のお付き合いで鑑賞。

デフォルメじゃない動物を動かすことで、それぞれの動物が本来持つ可愛さと不気味さがブーストされる表現がフレッシュ(豚とか怖い)。字幕のスタッフの多さにその表現のために費やされた人と時間が窺える。

物語内にメタ的要素が多分に含まれていて、感動なのか笑っていいのか悩ましい。これは子供向けなのか?(笑)動物版ケイパー映画としてもワクワクしながら楽しんだ。

ピーターの下の三姉妹役の声優がマーゴット・ ロビー、エリザベス・デビッキ、デイジー・リドリーと実写にしたらかなりゴージャスな面子。そして、サブキャラ役に突然のSIA。ピーターラビットって彼らにとって子供の頃に絵本で親しんだ特別な存在なのだろうな。そう思うと映画での自由な表現はかなり振り切ってる。

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映画館が徐々に再開したので嬉しい限り(時間は短いが)。珍しくハマったテレビドラマシリーズ『大豆田とわ子と三人の元夫』『生きるとか死ぬとか父親とか』が終了。アニメ『ODDTAXI』も終了。7月は映画の時間を増やせそう。でも、ディズニープラスの『ロキ』は観ないと。







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