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アウトドアコーヒーを変えるかもしれないコーヒーバッグ抽出

 前に、アウトドアでのコーヒーの淹れ方で試行錯誤している事を書きました。

 機材が制約されるアウトドアでは、結局のところ円錐ドリッパーと紙フィルターが最適なのではないかと考察しました。しかし、ある事を切っ掛けに、もっと手軽でコンパクトな方法が見つかったのです。

 とあるコーヒーショップを訪れた時、そこのご主人が試供品のコーヒーをくれました。お店オリジナルのブレンドコーヒーなのですが、その試供品はコーヒーバッグで提供されていたのです。

 コーヒーバッグとは、一杯分のレギュラーコーヒーを不織布の袋に詰めたもので、そのままカップに入れ、お湯を注ぐだけでコーヒーが飲めると言うものです。言わば、紅茶のティーバッグのコーヒー版です。

 私は今までコーヒーバッグで淹れたコーヒーを飲んだ事が無く、試しに飲んでみたところ、ハンドドリップのものと大差が無く、懸念した雑味の混入も感じられませんでしたので大変驚きました。もっともこれは元の豆が良かった可能性もあります。

 お手軽なレギュラーコーヒーと言えば、ドリップパックが知られています。ドリップパックは一杯分のレギュラーコーヒーと紙製のドリッパーがセットになっており、カップにセットしてお湯を注げば簡単にコーヒーが作れて、使い捨てで後片付けも簡単なので人気があります。

 先程「知られています」と書きましたが、これは日本だけの話で、海外ではあまり普及していないようです。

 私は、ドリップパックを何度か使ったことがありますが、どうしても割高なので結局ハンドドリップに戻ってしまいました。

 しかし、コーヒーバッグなら、市販の緑茶用バッグを使って自作すれば安く作ることが出来そうです。

 早速試してみました。豆はいつも使っているシティローストの物で、ミルで中挽きにしておきます。ここまではハンドドリップと同じ。緑茶用バッグは普段家で使っている物を使いました。 

 バッグにコーヒー10グラムを入れます。バッグ内の粉を均して、出来るだけ平らにします。これはお湯との接触面積を多くするため。

 コーヒーカップにバッグを入れて、先ずバッグが浸るだけのお湯をバッグの上に注ぎます。挽きたてコーヒーですからドリップの時と同じようにガスが出て膨らみます。一気に全量のお湯を注ぐと浮いてしまいますので、先にお湯を吸わせておきます。ドリップの蒸らしのような感じです。時間は30秒〜40秒程度。

 バッグが十分にお湯を吸ったら、一杯分となるようにお湯を注いでいきます。バッグを取り除いた時、二割ぐらいのお湯を持って行かれますので、その分多めにお湯を注いでおきます。

 適量までお湯を注いだら、しばらく放置します。時間は蒸らしも含めて4分程度。時間になったらバッグを取り除きます。もし抽出が良くないようならお湯の中でバッグを何度か振ってみても良いかも。これで完成です。

 自作コーヒーバッグで淹れたコーヒーは、ドリッパーの時よりもオイルが抽出されており液面にハッキリと浮かんでいます。雑味も感じられずクリアな印象。私はもっと雑味が混入するかと思っていたのですが、予想外でした。考えてみれば、この淹れ方は結果的にサイフォンやフレンチプレスに近い淹れ方なので、少なくとも間違ってはなさそうです。

 一方、専用の濾紙ではないので、カップの底にはコーヒーの微粉が沈殿していました。私は気にしないんですが、気になる人は予めふるっておくなどの対策が要るかも。

 コーヒーバッグ方式が意外と実用になる事が分かったので、アウトドアコーヒーがかなり楽になりそうです。実質ミルとティーバッグのみで淹れられるので荷物がかなり簡略化できます。

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