えべっさん総本宮「西宮神社」はアマテラス荒魂「廣田神社」が里宮【兵庫県】奥宮【兵庫県西宮市】
年男・福男を決める神社短距離走で有名な西宮神社はえべっさん(ヒルコ)の本宮だが、それ以上に廣田神社(広田神社)が凄いんですよね。廣田神社から分霊した認識で、今でも見張られている!?そして六甲山の奥宮の入口を紹介。
変更履歴
2023/07/20 →お祭り「湯立神事」追加
2022/12/10 動画追加
2021/10/19 初版
▼HP
▽廣田神社(広田神社):
▽西宮神社:
▼アクセス
▽廣田神社(広田神社):兵庫県西宮市大社町7番7号
▽西宮神社:兵庫県西宮市社家町1-17
▼祭神・本尊と脇時
▽廣田神社(広田神社):アマテラスの荒魂
▽西宮神社 :ヒルコ
▼見どころ
西宮市の古社だけあって摂社・末社が多い。廣田神社が面白いのは神戸女学院内に境外摂社・岡田神社があり、西宮神社内にも摂社がある。そして西宮神社は元々は廣田神社にあったようだ。
▽廣田神社(広田神社)
今では阪神タイガースが毎年必勝祈願で来るところとしても有名だと思うが、兵庫を代表する古社である。アマテラスの荒魂を祀る珍しい社で、参道から拝殿のアプローチが内宮を感じさせる。
背後の鳥居は奈良桜井・大神神社摂社&元伊勢・桧原神社と同じツクリとなっている。
→拝殿・本殿
祭神は珍しい「アマテラス荒御魂(あらみたま)」で「日本書紀」に記されている兵庫県第一の古社。 神功皇后摂政元年に応神天皇をお腹に持ちながら朝鮮に大勝利をあげて、創建されたことが記されている。参拝したときにちょうど祝詞をあげられていた。御朱印もいい感じで、次回は御朱印帳を買おうと思う。
本殿右の社は、八幡系と住吉系の神を祀り、ここらあたりまで海で海部の人たちが多かったのかもしれない。拝殿・本殿の屋根は檜皮葺は捨てて、鉄板になっているのが残念だが、雰囲気のある境内だ。
神明造になっている。拝殿から本殿までは、伊勢神宮などの古社に多い大きい御白石が敷かれている。
本殿左の社は、諏訪系タケミナカとタカムスヒを祀っている。タケミナカはオオクニヌシ@出雲大社の次男坊で、天神が平定するから国を譲れと言われても反対して戦った神様で、タケミカヅチ@鹿島に敗れ、諏訪湖まで逃げたとさ。
本殿左の社の社は御神木が邪魔で見にくいですね。ちなみに西宮市というと西宮神社が有名どころにになっているが、元々は「廣田社(西の宮)」だそうです。 西宮神社はここから「ヒルコ@イザナミとイザナギの長男坊」を分霊したらしく、こちらの方が格が上であるそうだ。 まあ~西宮神社に行けばわかります。
→境内摂社・末社:伊和志豆神社
境内には延喜式・伊和志豆神社(いわしずじんじゃ)がある。御祭神は伊和志豆之大神で、一説によれば、彦坐命のことだとも。彦坐命の四世孫が神功皇后ということから、自らの祖を祀ったとも言われる。
→境外摂社:南宮
※西宮神社で記します。
→境外摂社/末社:兒社・名次神社・岡田神社・若宮神社/須佐之男神社・愛宕神社・武甕槌神社・風神社・塞神社
これだけ境外摂社があるって、すごく珍しいと思う。下鴨・上賀茂神社もここまでない認識である。伊勢神宮は125社あり、比較にならないほど広範囲だが、お伊勢さんは特殊なので除くと、ここまで広範囲で数が多いということは、昔は大変大きな境内を持っていたのでは?と思ってしまう。
→境内末社:五末社(八坂神社・子安神社・春日神社・地神社・稲荷神社)
→境内末社:松尾神社
古書に「四殿 南宮 松尾」とあり、本殿の第四殿から独立して一社に祀ったものと考えられている。酒蔵の信仰があつい社。
→御神水
廣田神社内には御神水があり、地元の方が大きな容器に入れて帰って行った。そのあとに、私達もいただいたのですが、一口いただいて「うん、六甲の水だな」と思った!?
▽西宮神社
実は数年前も参拝しようとしたのだが、駐車場の入り方がわからなく、国道43号線の激しさと後ろの車のプレッシャーで断念した所。。東門ではなく南門から入りました。
→西宮神社境内 廣田神社境外末社:南宮
いざ!!参拝!!早速、摂社があるじゃないか!!本来は本殿が先だが、いろいろ見るべきところがあるので通った順番に参ることにした。って、廣田神社境外摂社・南宮神社発見。廣田神社で摂社・南宮神社があることは知っていたが、まさか、西宮神社内とは予想外・・・。独立させないように、摂社を置いたのか?とも疑える。
→拝殿・本殿
廣田神社によるとここの祭神「ヒルコ」は廣田神社からここに移したとなっている。ただ、西宮神社は特に書いていないような気がする。ファンタジーだが昔、ここは海で、次第に陸地になり、海の神でもあるヒルコを廣田神社がここに移したのではないかと思った。
拝殿・本殿を横から激写です。なかなかの佇まいで、春日大社系の本殿に見える。残念なのは檜皮葺ではないところかな・・。
三連春日造という珍しい構造の本殿で、1663年に四代将軍・徳川家綱の寄進によるもの。本殿は国宝だったが今は違う。昭和の空襲により喪失し、その後に桧皮葺から銅板葺に変えた以外は元通りに復興した。向かって右からが第一殿で、蛭児大神ことヒルコを祀り、中央が第二殿でアマテラスとオオクニヌシを配祀し、左が第三殿でスサノオを祀る。
→火産霊神社
→百太夫神社
本殿左側に末社・百太夫神社がある。そのままだが、百太夫信を祀る。この神様は子供の成長や芸能上達の御利益があり、平安時代からある古社でもある。
→六甲山神社
西宮と言えば六甲山!?で、山の神を祀る六甲山神社がある。祭神はククリヒメで福井・石川に多い白山信仰の神様でびっくり。てっきりオオヤマツミかコノハナサクヤヒメあたりかと思っていたのだが・・。
単刀直入に言いますと廣田神社の摂社・末社にもあります。ただし場所は六甲山の上で、廣田神社奥宮ともいわれています。六甲山の上には「六甲姫神社」があり、西宮神社の奥宮とも言われ祭神はセオリツヒメ。
→大國主西神社
日本を平定した出雲コンビことオオクニヌシと薬の神・スクナヒコを祀っている。この地域は物部系と思わせつつ、出雲系の匂いもする。物部氏曰く、出雲氏と同系と記しているものもあり、元々は仲良くて、どこかで亀裂が生じ分裂した?
→神明神社
神明神社発見!!アマテラスか菅原道真と踏んでいたが、稲荷臭がすごい。元々は神明社だったが、近くの稲荷社を合祀した背景があるようだ。神明と稲荷系って社の造りは真逆だが、どちらも農作につながりがあるので、よい気もしてきた。
→松尾神社
境内左下(南西駐車場)側に松尾神社。本宮は京都右京区の松尾大社で祭神は同じですね。ちなみに松尾大社の読み方は「まつのおたいしゃ」ですので要注意で。話を戻すと、住吉三神、サルタヒコと面白い組み合わせの神様達。
→神池
古社の神社と言えば鯉なワケで!?50円のエサを購入!!動きが遅い亀さんの目の前にエサを投げるが鯉が食べます。亀に食べさせるのは難しい。。。ちなみに、ここの鯉のエサやりは八幡系の神遣いである鳩がおこぼれを頂こうと付いてきます。
→市杵島神社
→宇賀魂神社
はい。稲荷の神様ですね。やっぱ朱色ですね!?じゃない・・。たぶん稲荷社と神明神社は逆だったのではと思ってしまう。
→そのほか
氏子かここが産土神で参拝しているのかは知りませんが、近所の方が参拝しています。面白かったのが、明らかなヤンキー風な子が来ていたことかな。
春日大社、多賀大社など古社・パワスポに多いかなり反った橋がありますね。渡れないのが残念ですが。渡れる所って、福岡・太宰府天満宮など数少ないですよね。
ここからの拝殿が良い感じですね。神様の通り道ですが、本来の参道はここだと思っています。なんとも言えない拝殿のチラリズム効果があります。
→お祭り「湯立神事」
▽奥宮説:廣田神社境内末社「六甲山神社」と西宮神社境内末社「六甲比命神社」
兵庫県西宮市山口町船坂。廣田神社の境外末社で「むこやま」と読み、六甲比命神社と対になっていると推測する。祭神は「菊理媛命(ククリヒメ)」で、日本書紀の神話の部分では一文のみ登場し、スセリヒメと同じく謎が多い神様。平安末期の文書に六甲山が廣田神社の社領で、俗に「石の宝殿」と称し、廣田神社の奥宮と記されている。
ちなみに西宮神社の本殿左には六甲山神社があり、祭神はククリヒメ。西宮神社奥宮「六甲比命神社」はスセリヒメという関係は興味深い。
以下、場所です!どうぞ!お気をつけて・・・
↑六甲比命神社入口↓六甲山神社入口
六甲山神社参拝後に有馬方面に行くと、「白山神社」と記された鳥居があるが、これも六甲山神社に繋がり裏参道。なぜ白山かというと祭神が「ククリヒメ@白山信仰の神」だからだろう。最後に、船坂川、仁川、芦屋川、住吉川などの分水嶺上にある神社は、古来より雨乞の場所として人々が集った場所で、大きな石祠があることから、石の宝殿と呼ばれているそうだ。
▼セットで行くところ(▼旅行記)
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