見出し画像

まもなく中国の「敬老の日」。今年は施設で○○します。

日本では現在9月の第3月曜日が「敬老の日」(2020年は9月21日)に当たりますが、中国では毎年農暦9月9日を「重陽節」とし(今年は10月25日)、これが敬老の日とされています。9の数は中国古代の占いの書『易経』では「陽」の数とされており、「9月9日」は陽の数が重なるため「重陽」と言われています。

中国では重陽節は伝統的に山登りをして紅葉を楽しんだり、先祖を祭って感謝の意を表す日とされてきました。また9は一桁の数字の中で最大の数であることから、重陽節には「長寿を願う」という意味合いも加わり、高齢者の健康長寿を祝福する活動も行われます。

2012年に修訂された『中華人民共和国高齢者権益保障法』により、中国政府は毎年農暦9月9日を「高齢者の日(敬老の日)」すると規定しました。そこでいま中国の介護・高齢者施設では、重陽節にさまざまなイベントが行われています。

我々の大連の日系介護施設は小規模多機能型施設ですが、施設のベッド数(定員)が少ない上に、入所者数もまだ多くないので、イベントをとり行う際になかなか苦労します。

今年の重陽節には、入所者の方に「修脚(フットケア、フットマッサージ)」サービスを提供することを企画しました。大連市内の大手「修脚サービス店」は介護施設を訪問し、慈善・公益事業としてほぼ無料でサービスを提供するところもあります。

しかしながら、我々のような小規模施設でかつ入所率もまだ低いとなると、(宣伝効果が期待しにくいことから)修脚店から職員が来てくれる望みは薄くなります。たとえ来てくれても施設が店からかなりの修脚(出張)費用を要求される場合が多いです。

一方、中国ではボランティア事業が盛んなので、施設がボランティア組織にサービスを依頼することもありますが、我々の場合やはり施設の小ささ・入居者の少なさがネックになり、重陽節のようなボランティア・ニーズの高い記念日にはボランティアたちを呼ぶのも難しくなります。

結局、本日午前中に施設にほど近い小さな修脚店を訪問し、格安の修脚出張費用で10月25日の重陽節に施設で入所者の方に修脚サービスを提供していただけるよう交渉を成功させました。これまでに施設で修脚サービスを提供したことはないので、当日入所者の方に喜んでいただけることを祈るばかりです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?