昔の仕事:火消しに許された怖いこと。

幕末に来日した外国人は、
日本の町のきれいさやマナーの良さ
に感激をした話は有名ですが、
その陰に以外に我々が知らないことが、
当時の来日外国人の日記に記されています。

例えば、町火消しについて。
江戸の町は火事が絶えず、町火消しの
人達が大活躍していたお話は、
時代劇でもおなじみです。

め組とか、いろはで組が構成されて
江戸の町では5人に1人が火消し
であったとも言います。

火事になると火消しが鳶口(とびぐち)
などの道具を使って建物を壊して
消火にあたりました。

で、火事現場は、火消し関係者以外は
立ち入り禁止になるのですが、
言うことを聞かずに、
立ち入ろうとする人がいると…

火消しは侵入者を殺すことさえも
許されていたそうです。
来日中のシーボルトの手記には、
そう記されています。

あまり知られざる、こわ~い事実ですね。
とはいえ、火事場泥棒という言葉がある
くらいですから、
消火や救助の妨げになるだけでなく、
治安維持の為には必要なことだったのかも
知れません。

もう1つ、知られざるこわ~いお話。
武家の屋敷が火事になった時に
身分の高い女性が避難する際には、
馬に乗って群衆の中を突き進み、
避難を邪魔する者は長刀(なぎなた)で
切って捨てるのだそうです。

「すべて高貴な女性たちは、
武器の訓練を受けている。」

・・・だそうです。

江戸時代は、我々の暮らす現代社会とは、
大いに異なる価値観の社会であったようです。

ところで、上記で私は「こわ~い」と
書きましたが、これはダメですね。

過去を振り返るとき、自分が持つ現代の
価値観や常識のレンズを通して見て、
良し悪しの判断を加えることは、
適切とは言えません。
反省です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?