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噺の稽古(1)

基本、落語を新しく覚える時は
その噺を得意としている人から教えてもらう事になります

昔は教える方が一日一回
三日間やってくれてそれを覚え
四日目には教えてくれた人の前で聞いてもらう
三遍稽古が多かったのですが
今は一遍やってくれたモノを録音させてもらって
覚えたら聞いてもらう稽古方法が一般的になりました

録音すれば何度も聞き返すことが出来ます
ただ、目の前でやってくれるのは一回だけなので
どうしても細かい部分が覚えられません

三遍稽古は初日に台詞を
二日目に仕草を
三日目に全体の雰囲気を覚えることが出来ますし
録音出来ないので集中力が違います。

どちらの稽古も
覚えたら聞いてもらい
細かい部分を直してもらってから口演許可をもらう事に
違いはありません

「今言ったところに気を付けて、じゃあやっていいよ」
と許可が出るか
「う~ん、もう一度聞かせてもらいましょう。また来なさい」
とお預けになるか・・・

ある先輩などは
私の師匠柳家小三治に教わった噺を聞いてもらい
「違うな。もう一度稽古し直しておいで」
と何度聞いてもらっても許可が降りず
半年以上通って・・・結局覚えるのを諦めたそうです。

許可が下りることを【噺が上がる】と言います
上がった噺は積極的に高座に掛けて
自分の持ち根多にしていきます。


私の稽古方法については・・・またいずれ


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