最強(たぶん) 漫画で漫画術 2
2 背景を適当に描く②
じゃあ漫画で実際にどうやるのか、です。まずこれ。
人が二人います。これを見て「二人は並んでいない」と感じる人はたぶんいないでしょう。これを
人物に大小をつけると、いきなり距離が感じられるようになります。さらに
大小をもっとつけるともっと離れて見えます。
これに背景をぺたっと貼ってみます。
はい。ちゃんと漫画っぽくなります。後ろの背景と人物の関係はなんとなくです。消失点とって配置を決めたわけではなく、なんとなく貼ってみました。漫画の背景ってもっと気楽に考えてもいいのです。もちろん
こういう感じの透視図法的な背景の場合はきちんとおさめた方がいいけど。
大体の場合、漫画の背景ってのは適当でもいけるんですよね。
これはその例。
背景は本当に適当ですが、それでもそれっぽく見えるのです。
①でお話しした上下遠近法をつかったやり方もあります。まずは、これ。
この二人の人物は並んでいますね。これを
こうすると遠近がついたのがわかりますね。人物の大きさは変えてません。左側の塀らしきものも、ただの平行線です。透視図的になってませんね。
ということで、お勉強としての透視図法は確かに大切でやっておくといいのですが、実際に描くとなると感覚を生かすのが大切なのでした。
タイトルの絵はマグリットの『白紙委任状』。ヨーロッパ的重畳遠近法をいぢくった作品。
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