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『Web3とDAO誰もが主役になれる「新しい経済」』


 ビジネスマンやっててずっと感じている素朴な疑問。なぜ企業は成長し続けなければいけないのか?
 資本主義経済は競争が原動力だから、皆が負けないように成長戦略を描いて頑張る。でも、競争は必ず勝者と敗者を生む。だから実際は成長を目指して頑張っても、その度合いが競争相手と同じなら結果引き分けが基本。
 そうやってGDPがどんどん拡大してきた結果、もはや地球が壊れてしまうかも、というところまで来てしまった。実際は地球はびくともせず、ただ人間が住めない星になってしまうというだけのことだけど。
 会社員卒業は自分にはまだ少し先のことですが、生涯現役で面白く行きたいので、第二の人生はこの素朴な疑問に正面から挑んでみたいなと言うことで、そのための準備体操として改めてWeb3とDAOについて基本から学んでみようと思い立ちました。
 資本主義のマネーゲームと一線を画する、個人や組織が自立・分散で自律的に動く新しい社会を構築しようとするチャレンジ。仮想通貨などの暗号資産は、新しい投資対象として宣伝されている面があるけれど、一攫千金を狙って投機目的で手を出すのはWeb3の本質ではありません。
 私の解釈としては、Web3の本質は社会主義の理想に近づく試みと思いました。20世紀の社会主義は、生産手段を国有化したために独裁者を生み腐敗が蔓延ることとなったが、Web3とそれが実現するDAOでは、株主と経営者と顧客が一体となって、全ての価値の流れをブロックチェーンの技術でガラス張りにできるので、従来型の社会主義の致命的な欠点に対処できる。とはいえハッキングとか、法律の未整備の隙をついて仕組みを悪用しようとする向きは必ず現れるだろうからこれからも紆余曲折あるだろうが、何とか乗り越えて新しい常識として定着してほしいと切に思います。
 そう言う意味では、Web3とDAOはハングリーで成長意欲に燃える若者より、本当に豊かで持続可能な世の中とは何だろうと考える心のゆとり、多少は失敗リスクを取れる余裕資金のある熟年層の方が本当は親和性が高いのではないかと思うけれど、我らオジサンはビジネスマンとしての根性がこびりついているのと、技術のハナシがなかなか理解し難いのが最大の壁だなあ。Unlearnという言葉、learnの反対ってまさにこういうことなんだな、と感じた一冊でした。

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