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【過去記事】走った

これは2012年の留学2年目、正式に指揮科入学が決定した時に某SNSへ上げた日記です。最近近い道をがんばろうとしている若い方々が多くいらして、何のアドバイスもできはしないのだけど、自分のリアルな記録があったのでシェアしてみる次第です。

これはきっと悪いことじゃないんだけど、
およそ中野鷺宮で一人暮らし初めて以来、
3年ぐらいずっと抑えてきたような色んな複雑な考えが
(あるいは5年来だったりすることも)
この3週間ぐらいではげしく渦巻き始めていて、
ポジティブなこともネガティブなことも急にたくさん思い出されてきてしまい。
それは内容を細かく言っても誰にも共感されるやつじゃないだろうから
まあそういうことがあって、とうことにしといてさ、

それがさっきいよいよ頭の中に限界が来たみたいで、
デスクでゆっくりパソコン見ながらコーヒー飲んでたはずが居ても立ってもいられなくて、
家を出て(勿論ちゃんと着替えてw)日が暮れた街を
いつもは絶対行かない方角に走りだした。のが、さっき。

そしたらいつもとほんの少し方角が違うだけの、家から3分の、
ネッカー川のほとりのところへ
小さいけど、平日の夜も沢山の人で賑わってる素敵なビアーレストランを発見!
この街にもう1年以上も住んでいるのに、こんな所があるの全く知らなかった。
今月はもうお金がないからこんけど、そのうちいってみようと思う。

今日までこの街での生活は一見平穏だったけれど、
諸々のプレッシャーとか含めて、なんか無意識にずっと気が立ってて、
細かい嫌なところが気になってしまったりしていたのか
ずっとどこかでここでの暮らしに落ち着けない自分がずっといたのだけれど。

今日うわ~っとかけ出してこんな素敵な場所を見つけたのはまあたまたまなんだけど、
今までどれだけ視野が狭くなってて、
どれだけの小さな良いことや、自然なことや、人の気遣いに気がつけない自分になっていたのだろう
と思える、
象徴的な出来事だったなぁと感じた。そして軽く泣けた。

それからちょっと落ち着いて、電灯が殆ど無くて真っ暗のネッカー沿いを
都市部の橋のところまで1時間半ほど、ぼんやり考え事をしながら歩いてきた。
真っ暗ななか貨物船とか通るしちょっと肝試しっぽかった。
帰りは電車もちろんw12時。あやしい人ですね。

**

今いろんなこと考えてることのうちに、
音大の指揮科で勉強することになって、どうやって勉強をやっていくか、
はたまたどんな音楽がしたいか。なにの能力を今すぐ身につけるべきか、
あまりに気の早いことに卒業したら何するか、とか
いろんなイメージが頭の中で描かれるようになってきていて、
まあ、夢を持つことは悪いことじゃないし、そうやって目標を立てれば
短期的にいろんなことが実現していくからそれはいいんだけど、

自分はまず、ついにはじめて、正しい方向へ向かいうる音楽が勉強できる、という単純な事実を
ちゃんと喜んで感謝しなきゃいけなかったということに気づいた。

そしたら、ものすご~い巨大な肩の荷が下りるのを生まれて初めて感じたのだった。
これが自分の人生がここまで進むなかでもっとも大きな感情の動きのひとつ
のように感じられたから、こうやって書いとこうと思った。
きのうの日記につながるとちょっと不自然だけど。

#今音大の友達から突然電話で、お前なんでパーティに来てないんだよクソが、飲もうぜっていわれたAM1時45分もうバスないよ。パーティに来ない=元気ないとおもわれるの図式は何かおかしいけどw

もちろん今日までの2ゼメも聴講学生で全部の授業受けてきたよ個人レッスンもしたよ。
ドイツ語で合唱団を稽古する経験も幾度となくしたし、
日本で自分が入ったことないようなレベルの高い合唱団たちのなかで
歌わせてもらって、今まで感じたことのないような音のうねりを感じていたよ。
現代曲で本番2日前に通達されたソロを担当したよ。
それ以前も自分なりに勉強してたよ。日本でだってコンクール振ってそれなりに賞取ったよ。

だけどそれはそれ、個別具体的に持ち越せるものはあっても、やっぱりこれからが
スタートラインなのであるとおもう。完全にゼロ地点。

ただの延長線上じゃなくて、そう感じたあとに入ってくる学びは
きっとぜんぜん質が新しいものになるんじゃないか。

自分はどうだから、とかじゃなくて、先入観を全部取っ払って、
その場にあるものをちゃんと拾い切ろう。ちゃんと、小さな変化に耳を澄ませ続けよう。
きっとどうせ、最初はやることが多すぎてテンパるにちがいないけど、
今こうやって思ったことだけは忘れないでいよう。

***

余談で、先日にある友達と、論理的なことが先に来るのか感性が先に来るのかって話になって、
おれは論理的なことの組み合わせで世界を見ているタイプだなあってことになったんだけど、
もしかしたら本当は全然反対で、感じるままにあちらこちらへ
散らかって突っ走ってきたのかもしれないと思ってきた。
それを取り繕うために膨大な言葉遊びをしてきたのかもしんない。
今はそんな気持ち。
どうせ、金曜からまたこちらの室内合唱団の社会にまみれてリアルを生きる
自分になるので、これくらい書いちゃってもよいでしょう。
ここまで読んでくれた人はかなり奇特ですね。ありがとうございました。

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合唱指揮者 - 柳嶋耕太(やなぎしまこうた)

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