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メディアの話。

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メディアの話を、します。
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#都市論

メディアの話  私たちはなぜ未来の「どこにいるのか」と「どう移動するのか」を想像できないのか?

メディアの話 私たちはなぜ未来の「どこにいるのか」と「どう移動するのか」を想像できないのか?

先日大学の「未来」についてのワークショップにずっと出ていたんだけど、そのとき気づいた。

このワークショップでは2018年から19年のコロナ前に、みんなで考えた2040年の未来を考えた。

リモートワークやワーケーションや生成AIの普及なんかを予想していて、これが20年後どころか1年後に予想が的中して、「シン・インターネット」で村井純さんに取り上げられたりした。

が、今回当時予想した未来図を並べ

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メディアの話 その133 仕事だけ、買い物だけ、YOASOBIだけ、住むだけの街から、衣食住働がすべてある「暮らす街」の時代に変わる。

かつて、丸の内は「仕事だけ」の街だった。
かつて、銀座は「買い物だけ」の街だった。
かつて、六本木は「夜遊びだけ」の街だった。
かつて、二子玉川は「住むだけ」の街だった。
かつて、水道橋は「野球」と「場外馬券」だけの街だった。

東京の街は、それぞれが機能分化していた。

そういうふうに街ができた。

だから、人々は電車で住むだけの街=ニュータウンから、1時間半かけて、働くだけの街=丸の内や大手町

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メディアの話その118 下河辺淳さんと16号線。

メディアの話その118 下河辺淳さんと16号線。

東京に人が集まるのは「情報」に需要があるから。情報さえ手に入れば、人々は地方により分散する。
関東平野は肥沃で、徳川家康が江戸をつくり、大東京という世界都市ができた。でも、縄文人に相談したら、ちょっと否定するかもしれない。
19世紀20世紀の東京の展開は、縄文時代には海底にあった元ヘドロ地帯。
縄文人は、武蔵野台地、大宮台地、下総台地、多摩丘陵という高台に暮らした。
20世紀の日本人はその谷間の低

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メディアの話その117 シン・街道を行く。鉄道から再び街道へ、都市が動く。

メディアの話その117 シン・街道を行く。鉄道から再び街道へ、都市が動く。

シン・街道をゆく。
鉄道の街が終わって、街道の街が復活するのがモータリゼーション。

日本のモータリゼーションって、けっこう遅くって実は20世紀の終わりから21世紀の初めになってようやく当たり前になっている。

1世帯あたりの自動車保有台数が1台を超えたのは1990年台半ば。バブル崩壊してから。ピークは2005年ごろ。その後も、保有台数全体の数字がマイナスになったことは2021年まで、ない。車が減

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