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町と一体になったクラシックホテル。うん、やっぱり奈良ホテルがいい!

奈良といえばシカ

大学を卒業して、6年間働いていた奈良県。初めての一人暮らしをした町だ。関西は仲のいい友達もいないし。大学在学中に始めて夢中になった野外フェスのスタッフも関東から離れるとできなくなってしまう。始めて一人暮らしをすることになった奈良県はそんな後ろ向きな気持ちで来た町だった。

今回はそんな奈良を家族旅行で10年ぶりに訪れた。正確には6年ぶりか。しかし、30代になって、旅行で訪れてみると。うん、奈良ってすごくいい。

東大寺、春日大社、庭に世界遺産のあるクラシックホテル!

奈良ホテル客室

奈良ホテルの魅力ってなんなのだろう。建築やデザインはもちろんだけれど、他に何かいい視点はないだろうか。そんなことを考えて振り返った時に思う魅力は奈良の歴史ある寺社仏閣に囲まれて過ごす時間だと気づいた。

ガラス張りから見える景色が綺麗!

まるで奈良の世界遺産をみて過ごしたひとときの延長線のように感じる、それが奈良ホテル。

もっとかみくだいてしまうと、家の庭に世界遺産がある、そんな感覚だ。庭に世界遺産!うん、この言葉が一番しっくりくる、そんな感じだ。

しっとりとそびえる五重塔

ちなみに我が家は五重の塔→二月堂→国立博物館→新薬師寺とみて16時前後にチェックイン。一万歩ほど、よく歩いた!

私は始めて二月堂を訪れたのだけどめっちゃいい。
境内からみる景色が素晴らしくて、次の日も早起きをして、朝焼けを見に訪れた。まるで京都の清水の舞台をひとりじめしているような時間だった。

歴史あるホテルっていうけど、いつからやってるの?

待合室

奈良ホテルは日本でも有数のクラシックホテル。オープンは1909年。当時、奈良ホテルは日本の観光黎明期に迎賓館として建築されたそう。

奈良ホテル入り口

建築は木造、瓦屋根、漆喰の白い壁となっている。
天井が高いのはとても印象的だ。中に入るとたくさん濃い色の木材に囲まれた空間が現れる。

奈良ホテルレセプション


照明は事前に知っていまるで自社仏閣の建築当時のデザインにあてられているような気持ちになる。

ああ、天井は受付ホールだけでなく、廊下まで高い。

早朝におすすめしたい、二月堂の境内からみる朝日!

二月堂境内

私がおすすめするのは二月堂からみる朝の景色だ。
ホテルからは歩いて30分くらいと少し距離がある。しかし、それでもおすすめしたいくらいおすすめの場所だ。奈良ホテルを出てから、15分くらい歩く。するとまずは世界遺産の東大寺が見える。気温は少し肌寒く、まだ誰も歩いていない、凛とした感じだ。朝早く、境内を走るのも気持ちいいのだろう。

門の開く前の東大寺

門の開く前の東大寺私と同じように東大寺をこえ、二月堂に向かって走っていく人がちらほらいる。二月堂は24時間参拝が可能。朝早く、私はここで妹へのお守りを購入した。5時半の朝はまだ暗く、蝋燭にあかりが灯っている。なんだかすごく新鮮な気持だ。階段を登った境内からの景色がまたいい。

奈良の展望、この日は霞んでいた


奈良の街中を一望できる。人も少なく、ここで過ごす時間はなんだか特別な感じだ。マラソンで走っていた人たちも二月堂に登って景色を眺めてお参りしてまた走っていく。なんだか奈良は京都とはまた違う気がする。奈良の寺社仏閣はより人々の日常に根付いている気がする。そんな気取らなさが奈良のいいところなのかもしれない。


朝、シカたちが活動を始める奈良公園

20代には感じられなかった魅力が奈良にはある。
30代になるとこの街の良さが少しずつ分かってくる。それは、一眼で分かるような目を引く美しい自然の景色ではない。知れば知るほど楽しくなる、そんな文化や風土に溢れるのが奈良。懐が深く優しい町、それが奈良の町だ。

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