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ポジティブに諦め、憂鬱な時間をショートカットする

先日、社内でこんな会話があった。

社員A:「最近、前にも増して難解なお題が次から次へと降ってくるんですよねー…。不安が尽きなくて。」

取締役:「分かるわ。そろそろホッと一息つきたいなあと思ってる時に限って、また降ってくるんだよね。僕は、もう(そのことについて考え込む事を)諦めたけど。キリがないからね(笑)」

おそらく取締役の方がお題(壁)の数が多く、一つひとつのお題も重たいはずなのに、周りから見たらいつも淡々と仕事をこなしてるように映る。この2人の違いはなんなんだろうなあ。

ふと考えてみると、その違いは「お題(壁)との向き合い方」なのだろうと思った。


ポジティブな諦めをもって、腹をくくる

誰だって憂鬱な仕事はあるし、解決したことがないお題が降ってくると一瞬ウッと怯(ひる)むこともある。こうした時、そのお題との向き合い方が試されているのだろう。

⑴やったことないし、難しそう。無理だよ。
⑵やると決めたはいいけど、本当にできるかな。不安だ。
⑶やってみよう(やったことはないけど、なんとかなる)。

先ほどの会話の中の登場人物でいうと、社員Aさんが⑵タイプ。お題に直面した時に感じた不安や緊張をずっと引きずりながら解決方法を模索し、やっとの思いで一つ、またひとつと乗り越えていく。

一方、取締役が⑶タイプ。お題に直面した時、不安や緊張を全く感じていないわけじゃない。それでも、次から次へとやってくるお題にさっと取り掛かって、前向きに一つひとつ乗り越えていく。

こうしてみると、ここでいうところの2人の違いは「憂鬱や不安と向き合っている時間の量」だと気づく。


憂鬱や不安と向き合っている状態を例えるなら、ずっと2、3kg程度の重りを足につけながら歩いているような感覚と言えるだろう。地味に重さを感じるその状態でお題に向き合い続けると、当然創造性や本来の能力を発揮しづらく、心理的ストレスや疲れも溜まりやすい。

その自身の状態を客観的に見つめ、憂鬱や不安と向き合っている時間をショートカットできている人は健全、かつ前向きにお題(壁)と向き合い続けられる。

このポジティブな諦めを一言で言うと、“腹をくくる”ということなのかもしれない。


憂鬱な時間をショートカットする

これまで読んだ本や映像を振り返ってみても、第一線を生き続けている人たちはこうした“ポジティブな諦め”を持って憂鬱な時間をショートカットしていた。

例えば、今もっとも名の知られた編集者の一人と言っても過言ではない株式会社幻冬舎 代表取締役社長の見城徹さん。この方は、株式会社サイバーエージェントを率いる藤田晋さんにこんな言葉をかけたという。

“憂鬱でなければ仕事じゃない”


先日ふとTVをつけた時に偶然観た『SWITCHインタビュー 達人達(たち) - NHK』には、こちらも今もっとも名の知られたコピーライターの一人と言っても過言ではない株式会社ほぼ日 代表取締役社長の糸井 重里さんが出演されていた。

番組内でインタビュアーを務めた14歳の芦田愛菜ちゃんに糸井さんがかけた言葉がこちら。

“「…なのかな」の塊。70歳になっても思ってますよ。「こうです!」って事はない。「…なのかな」ばっかり、「なのかな組」ですよ(笑)”


この人たちもそう。迷いなく働く社内のメンバーを見てもそう。

憂鬱や不安、迷いはなくならないことに気づき、「そういうもんなんだ」というポジティブな諦めを持って、腹をくくってる。こういう人はそうではない人に比べると、同じ1年を過ごしていてもより多くのお題と向き合い、より前に進むことができる。


最後に

やりたいことがたくさんある人、壮大な夢を思い描いている人、またはなりたい姿に向かって挑戦を繰り返している人。

こういった人たちは、やりたいこと、壮大な夢、なりたい姿を実現するまでの間にはイメージしたそれらと現実とのギャップと向き合い、その溝を埋め続けなければならない。

そうした中では、やるべきことに集中するための時間と体力を憂鬱や不安に奪われてはいけない。“ポジティブな諦め”をもって憂鬱な時間をショートカットしていかなければ…。


ここまでに挙げた取締役や見城さん、糸井さんの背中を見ていると、そんな言葉をかけられているような気がしてくる。


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