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「文章の世界観を大切にしたい」元司書がたどり着いた、文章添削の仕事とは

「趣味は、人の書いた文章を読むことです」と軽やかに話すのは、個人事業主や経営者を対象とした文章添削サービスを行う西垣かおりさん。

かおりさんは図書館、金融機関で勤務後、結婚・妊娠・出産を経て、”文章を読むのが好き”という強みを活かしこのサービスを立ち上げました。

「あなたの魅力をことばで伝えたい」その一心で、日々文章を読み込んでいるといいます。かおりさんが立ち上げるサービスは、”文章添削”とうたっていますがそれだけではありません。

添削を受けたお客様からは「一緒に事業を作り上げてくれるし、文章添削のみではなく、コンサルみたいな役割も担ってくれている」との声が多いとのこと。

「その人の魅力をどうしたら、伝えられるのか。そればかり考えています」と意気揚々と語るかおりさんに、添削サービスを立ち上げるに至った経緯や、添削をする上で大切にしていることを伺います。

友人の一言ではじまった、文章添削の仕事


ーー添削サービスのお仕事をはじめたきっかけを教えてください。

かおりさん:サロン経営をしている友人から、「ブログを書いているけれどうまく文章が書けなくて困っている」と相談を受け、添削をはじめたのがきっかけです。

友人が経営していたサロンは、”知る人ぞ知る隠れ家サロン”というコンセプトで打ち出していたのですが、ブログに書かれている内容は宣伝色が強すぎるような印象でした。

「もっとこうしたら、サロンの雰囲気や来て欲しいお客様に届くのでは?」とアドバイスをしたところ、友人から「文章添削うまいよね。これを仕事にしてみたら?」と言われ、副業ではじめることにしました。

ーー添削サービスのはじまりは、友人の一言がきっかけだったのですね! サービス内容を教えてください。

かおりさん:「SNSを通じて、お客様と出会いたい」と考えている個人事業主の方を対象に、ブログとメルマガの添削をしています。

ブログの告知記事やステップメールから添削をスタートし、気付けばホームページの文章作成や電子書籍の編集など幅広く携わるようになっていました。

ーー特定の媒体に特化するというわけではなく、積極的に言葉にまつわるサポートをしているのですね。文章添削をするうえで、心がけていることはありますか?

かおりさん:執筆者と同じ温度感、同じ目線で考えることを大切にしています。

事業にかける想いやサービスを立ち上げる経緯などを打ち合わせのときに確認し、執筆者の考えを深く理解できるように、あらゆる角度から質問を投げかけます。

その後に「いまの想いを、自分なりに書いてみてください」とお伝えし文章を書いてもらうのですが、不思議なことに話している内容と一致しない。このことが勿体ないと感じたんです。

この人のサービスを望む人は、絶対にいる。両想いになりたい相手と出会えるように文章添削という手段で手伝いたい。その一心で、文章を添削しています。

また、読者の気持ちも徹底的に考えています。執筆者の事業内容や想いを伝えることは重要ですが、文章を読者に読んでもらわないと何もはじまりません。

読者が「これ、わたしのことだ!」と感じてもらえるよう、振り向く文章を作ろうと意識しています。

ーー振り向く文章を書くために、重視していることはなんですか?

かおりさん:ストレスなく読める文章なのかを重視しています。

長文を読むのは時間を奪われてしまうように感じ、ストレスですよね。なので、読者にストレスを与えないように、結論を冒頭に記載し簡潔に分かりやすく書くことを意識しています。


ことばをきっかけに、一緒にサービスを作り上げる


ーー実際に、かおりさんの添削サービスを受けられた方からはどのような声が上がっていますか?

かおりさん:嬉しいことに「わたしのためのサービスだと思いました!」と言ってくださる方が多いです。また、サービスをよりよくするためにはどうするか? といった視点を大事にしているからか、「コンサルを受けているような感覚です」と言ってくださるお客様もいます。

ーー自分のサービスを打ち出し始めたばかりの人には、心強いですね!

かおりさん:わたし自身はコンサルしているつもりはなく、ただその人がもつ想いや魅力を文章から汲み取りたいという気持ちで、「ここはこうしたほうが伝わりやすいかも?」とお伝えしています。

人が書く文章には、人柄やその人のもつ世界観が眠っています。そして、その世界観を大切にしながら、読者に伝わることばに変換していくのが文章添削の仕事。この仕事にやりがいを感じていますし、なにより人が書いた文章を好きなだけ読めるのが幸せです。


いい文章に触れる機会を、積極的にもつ


ーーその人が持つ世界観を文章添削では、大切にしているのですね。文章添削には読むスキルや話し言葉から書き言葉に変換する技術が重要だと思うのですが、そのスキルを向上させるために行っている訓練法があれば、教えてください。

かおりさん:「こんな文章を書けたらいいな」と思う人の文章を写経することがおすすめです。

1日5分でもいいので、いい文章に触れる機会を積極的にもつこと。そうすることで、自分の気持ちを表現するための言葉や語彙を知ることができます。

文章を思い通りに書けない人は、自分の気持ちを表現する言葉を知らないだけ。自分を表現する言葉に出会うためにも、「この表現いいな」と思うものがあれば、どんどん吸収していくことが大事です。

よい文章は、あらゆるところにあふれています。例えば、電車にあるつり革広告やふと目に留まったキャッチコピー。

自分が引き寄せられる言葉やデザインには、必ず理由があります。そして、なぜ自分がこの広告に魅力を感じるのかを言語化していくことが大事です。

コントラストのあるデザインに惹かれるのか、色なのか、言葉なのか……。それをメモしてノートに書き留めていけば、後々見返すこともできますし自分のなかに言葉や表現方法のストックが溜まっていくんです。

そのストックは、自分が文章を書くときにも必ず役に立つと思います。

ーー自分が魅力的だと思うもののストックを貯めていく。なんだか宝集めのようですね! 文章添削では、執筆者と同じ熱量で取り組み、読者目線を忘れないことが重要だと感じました。今回は、お話いただきありがとうございます!

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