【展示企画者へ】 展示の4タイプを意識してる?
自分は最近いろんな展示に行っているのですが、今の所自分の考えでは展示は大体この4つに分類できるんじゃないかと思ってきた。一つひとつ説明していきます。
1. ある人の作品紹介型展示
2. 企業やモノのプロモーション型展示
3. ある考えを伝える型展示
4. 収集→分析→伝達型展示
ある人の作品紹介型
自分の作品を並べて展示する展示方法のこと。
この展示では、その人個人が見られるので、自分がどう見られたいかっていうのを考えると良いと思います。企業の人からスカウトされるパターンもありますからね、自分はこういうことが出来ますっていうのをプロモーションする場として展示場を捉えると良いと思います。
有名なアーティストの展示はこれにあたります。他には、「 Media Ambition Tokyo 」だとメディアアーティストの人たちの作品が沢山紹介されてます。美大の卒業制作や、芸祭展示もこれですね。
企業やモノのプロモーション型
企業の商品や、地方のモノを作品を通じてプロモーションする形式。
例えば自分が今日行ってきた落合陽一氏とtofubeats氏がコラボした「YOBUKO -限りなく透明に近いイカ- 」っていう展示。
(入り口にあったどデカいキャプション)
いや〜、イカ美味しかったっ。視覚が味覚に影響するっていう現象を現実で体験出来たので、良かったです。
この展示は、有名じゃない佐賀県の透明でコリコリした食感の美味しいイカをプロモーションするために、落合さんが作品を作ったり、tofubeatsさんが音楽提供したりしてる。さらに、snsで#YOBUKOって展示会場の画像と一緒に投稿したらイカを試食出来るといういいプロモーションもあった。みんなに楽しんでもらえながら、呼子イカを伝えるというすごく良い方法だ。
こういう展示は美大生は出来ないのかな。自分で良いものを作るんじゃなくて、既存の有名じゃない地方のいいものを有名にするために展示を企画するってすごく良いと思う。地方活性化っていう面や人の消費があるから、社会のために役立ってると思うし、凄く価値がある事だと思う。こういうこともやって良いんじゃないかな。というかやりたい。
ある考えを伝える型
自分が研究して発見したことや、みんなに知ってほしい知識、考えなどを伝える展示。最近行ったのは、「思いつくを考える展」っていう電通のクリエイティブディレクターの人が企画した展示。アイデアはある思考フローで考えられるって事を楽しく伝える良い展示でした。
収集→分析→伝達型
アドミュージアム東京にあるグラフィックの歴史の展示は、まさにこれ。グラフィックの歴史を江戸時代から収集し、3Dやインタラクション、映像を凄くキャッチーに分かりやすく教えてくれる。歴史を収集し、分析し、伝達している。
(引用:アドミュージアム東京公式サイト)
他には、「北斎とジャポニスム展」もこれです。北斎と海外の作家の作品を比較し、いかに北斎が影響を与えているかっていうのと、ジャポニスムの存在を伝達する展示です。
(引用:美術手帖、ジャポニスム展紹介)
以上です。
(補足)
これは、今やってるレアンドロ・エルリッヒ展の展示作品の一つです。
現実では出来ないことが鏡の中で再現できるっていう楽しい参加型展示でした。展示企画でなく、参加型や、見るだけ型など、展示方法のパターンはもっともっと細かく分類できると思う。見ている限り展示形式は山ほどある。例えば、インタラクションだったり、映像だったり、絵画だったり、VRだったり、最新技術体験だったり、実験だったりとまだまだあるし、もっと新しいスタイルも作れるはずだ。
その中でも今もっとも良いのは参加型だと思う。モノ消費からコト、トキ消費になってきてる今、instagramやsnsで拡散できるレアな体験・刺激をみんなは求めている。だからこそ、「参加型+レア体験度」っていうのは、展示企画をする上でこれからすごく重要だと思います。もう、展示の広告だけ見ても来る人は少ない時代になってると思います。何故なら、今はsnsで拡散されてこそ、人が集まる時代。拡散されている方に人が集まるから、それと同時に拡散していない方の人は少なくなる。だからこそ、さっき言った話はすごい重要だと思うので、展示企画をされる方はこういうことも考えるともっと良いと思います!
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