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アファーマティブアクション

こんばんは。ご覧いただきありがとうございます。
障がい者雇用の現場に15年働いている経験からこの記事を書いています。
今回はアファーマティブアクションについて書いていきます。よかったら、好き、フォロー、コメントなどしていただけると励みになります。よろしくお願いいたします。

結論

既得権益は侵されたくない

1.アファーマティブアクション

アファーマティブアクション。ポジティブアクションとも言われたりもします。日本語でいうと積極的格差是正措置。男女差別であったり、非正規雇用の格差是正の措置であったり、障がい者差別の是正であったりといろいろあります。アメリカだと黒人差別の問題などがあります。最近だとアジア人差別解消にプロテニスプレイヤーが動画をだしたりしていました。日本に住んでいるとぴんとこないこともありますが、外国の方の場合、外人とよばれることに凄まじい差別意識を覚えます。逆にアジア圏以外に住まれている方だと日常的にアジア人差別を受けます。昨今とくにCOVID-19が中国発と思われることから、海外でアジア人差別が激しくなっています。差別の解消ではなく、差別されてる方についてはちょっと厚遇したらどうですか。そうしたら平均になりますよねというのがアファーマティブアクションやポジティブアクションと呼ばれる考え方です。

2.反論

日本は一貫して保守の国だなあと思うのは、アファーマティブアクションに対して大体逆差別だと反論が生まれることです。例えば最近だと就職氷河期世代の雇用、正社員化に向けた動きに対して、40代で稼げてないのは自己責任なんじゃないのかといったことを語る方が多い印象です。NewsPicsを見ていると、特に30代くらいのビジネスで成功している経営者に多い気がします。女性役員を増やせという議論にたいして、女性だからという理由で役員を決めるのでなく、実績、実力で決めるべきだという議論もあります。障がい者雇用に関しても、社員数でなく、売り上げや利益ベースで決めてほしいであったり、そもそも国が企業に対して一定数の雇用に対して意見を言うなという議論もあります。そういった意見も大切です。日本はお上が決めた、つまり政府や官公庁の決定に対して右にならえでしたがいやすい傾向があるため、一定数の反対意見がないと、全体主義的で右傾化しやすくなるためそういった意見も必要だと私は考えています。

3.スパン

どれくらいのスパン、スケールで物事をみているのかということになると思います。例えば障がい者雇用で働いたところで大して給料がえられないため、生活保護を受けたほうがいいという議論もあります。一理ありますが、そうすると際限なく社会保障費が上がります。MMTに則ると、働けない方を全員公務員にしてしまい、完全雇用にしてしまえばよいという話もあります。ベーシックインカムの議論もそれに近いと思います。ですが、どれくらいのスパン、年数で物事を見ているのかという気が個人的にはしています。物事は短期、中期、長期の視点が大切です。いま、氷河期世代の40代から50代の方を社員化しておくと、国としては30年ぐらい、その方をよりよい納税者、タックスペイヤーにすることが可能です。障がい者雇用の場合も、生活保護で国とってマイナスだった存在を、納税者に変えることが可能です。つまり社会に支えられる側から社会を支える側に変わります。ですがこれは国という立場の経営を考えた場合です。企業の観点からするとできるだけ雇いたくはないとなります。

4.既得権益

日本の場合、解雇できる要件がとても狭いです。つまり、正社員が既得権益化していると個人的には思っています。そうなった結果、非正規雇用が増えました。アウトソースが増えました。人数がかかる仕事は海外にオフショアで投げるようになりました。その結果、日本は失われた30年が生まれました。日本が国際競争力を取り戻し、Japan As No1の時代が来るとは思ってませんが、平成の失われた時代からの反省の反動が政策に現れていると思います。国が認可した薬で薬害が発生した場合、国家賠償請求になります。しかし、国の政策で民が貧乏になった場合、責任を取るのは誰でしょうか?国ですか?自己責任ですか?というより、バブル崩壊後の日本の政策がうまくいってなかった結果からですか?諸悪の根源が外圧だった場合、日本は外国に圧力をかけて賠償を求めるべきでしょうか?ここは私の中では結論がでていない。

5.自己責任論

精神障害の場合、私は一定の性格的要因があるような気がしています。性格が決まる要因は遺伝、環境、教育などがあるとおもいますが、それに対して自己責任を求められてもなあという気もしています。発達障害の方の場合、高学歴なことも多々あります。高校、大学を卒業できているのに社会で働けていないのは少しおかしい気がしています。何かおかしい。そう感じてこれは障害だと認められ始めたのが2000年代後半です。じゃあ社会で障害者を働けるようにしていかないといけないよねというのが障がい者雇用だと思います。

6.ダイバシティの重要性

何故ダイバシティが重要なのかは割とシンプルな回答なんですよね。例えば企業などで学閥があるのは割と分かりやすいです。ある学校の出身者だと、その学校の理念などに触れています。その理念の共有ができるんです。話が早いというやつですね。そうなると逆に違う理念を持った方を排斥する方向に向かいます。そうなると考え方が固定化されていきます。それで企業を運営するとマーケティングで商品がうまく売れないなとなるわけです。日本が日本人に対して商品開発を続けた結果、国際競争ができなくなってしまいました。偏ると、拡大していくと失敗します。また、違うコミュニティ出身の方がいると、そういった見方もあるのかとなります。そういった意見を聞けるようにならないと環境適応ができなくなるんですね。

結論

個人は既得権益は侵されたくない。財産を侵されるかもしれないという恐怖が発生します。財産を失うということはそのまま生命の危険につながるからです。死なずとも生活水準の低下を意味します。アファーマティブアクションは既得権益を壊すことではなく、平均化することを考えています。マイナスのものをプラスマイナス0にもっていく活動です。個人の権益は侵されるかもしれませんが、社会としてはプラスになるので必要な活動です。


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