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復職不可の烙印を押されてしまいました

産業医+人事面談に行ってきた。


やっと復職できることになっていたので人事部の方も交えて、今回が最終段階の面談…のはずだった。


復職にあたってはありがたいことに部署異動させてもらえることになっていたので、とにかく、その部署がどこになるのかなー、早く教えてほしい…ということばかりが気になっていて、人事の方に何を質問されるかというのはあまり考えてなかった。

言い訳めいたことになるけど、その日はとにかく前日から体調が悪かったのでそっちの方ばかり気になっていて、面談にあたっての準備のようなものは何もできていなかった。それも敗因の一つなのかもしれない。




席につくなり人事の方から色々と質問された。


まず「休職にあたっての原因はどういうことだったのか」みたいな確認から始まった。なんかこれもまた言いたくないなーと思ったが、先輩と仕事のやり方が合わなくて人間関係がうまくいかなかったのがきっかけ、と話しておいた。別にその「特定の一人との人間関係」だけがメンタルを悪くした原因ってわけではなかったし、メンタルが悪くなった理由って何か一つ決定的な出来事があったわけじゃないから説明しにくかったけど。(これまで産業医面談でもそういう感じの話になっていたから、一応人間関係だと説明しておいたほうがいいのかなと思って言ったけど、それが後々自分を苦しめることになる。)


続いて「人間関係がうまくいかなかったということでしたが、どの職場でも合わない人っていると思うんですけど、それに関して復職後は休職前に比べてどんなふうに何を気をつけようとか、休職期間を経て自分はこんなふうに変わったとか、そういうのはあなたの中で何かありますか」って聞かれて、私はこの質問にすごく困った。(ていうか、会議室の中で終始面接みたいな雰囲気で進むのが嫌だった)


正直ちょっと「今それ聞く?」って思ってしまった。同じことになったら困るから確認しているだけなのだろうし意味は理解できるんだけど、これに対して相手を納得させられるような回答が用意できなかった。


それで何も思いつかず、「自分でストレスにならないように気をつけていこうと思いますが、前と比べて自分が明らかに休職前から変わったといえるようなことはないです」って言ってしまった。案の定、人事の方はあまり納得しなかったし、さらに突っ込んで聞かれたような気がする。「例えば前出の同僚とはどういうことが合わなかったのか」って聞かれて、その先輩と合わなかった理由についてとか、ちょっと論点からズレたことを話してしまった。(このあたりから動揺しはじめる)


私が「人間関係が」とか言ってしまったのが誤解を招く表現で悪かったのかもしれないけど、聞かれた質問に対して何を答えたら良いのかわからないと感じて動揺していた。人間関係と言ったのは、私が周りとうまくいかなかったからというよりはむしろ、自分が勝手にストレスを感じていただけ。周りとはうまくやるようにしていたし、同僚は私について「みんなとの人間関係がうまくいってなかった」とか特にそんなふうには思っていないと思う。ただ、人に気を遣ったりすることによるストレスで自分が潰れたという感じなので、これから何を気をつけると言われても、、自分の心のケア?自分で気をつける以外にないけど…対人に関しても今以上に気をつけないといけないってこと?私がコミュ障だから悪かった?みたいな。


これは質問内容に対して拡大解釈しすぎというか、自意識過剰が入っているとは自分でも思う。でも、要するに「どこにでも合わない人っていますよね、休職前から何かしら自分が変わらなければ他のところに行っても今と同じじゃないんですか?」というふうなことだと思うから(こんな挑発的な言い方はしていないけど)その時ちょっと「それはわかってるし知ってるわ」と思って腹が立ってしまったのもあって、なんかそういうふうに受け取ってしまった。


あと、「自分がこの休職期間に変わったこと」を聞かれても、たしかに変わったことはあるかもしれないけど、仕事に対してそんなにこれをこう変えよう!って意識的に取り組んでいたりしたわけではないし、変わるという言い方が引っかかって答えられなかった。なんだか私がどうしても変わらないといけないみたいで(確かに自分にも変わるべきところ、改善するべきところもあるとは思うんだけど、今「働いていたときの元通りの自分と生活」に戻ろうとしている状況に対して、その言い方はさらなる指摘というか、もっと変わらないといけないのかなと感じて辛かった)。冷静になった今はその言い方も「あの人はまあそういう言い方するだろうな」って受け止められるけど、その時はいやいや…って思ってしまった。


だって、別に私自己研鑽のために休職していたわけじゃないし、体調とメンタルの調子が悪かったから治すために休職していたわけであって、自分を変えようと思って修行するために休職したわけじゃない。前の自分よりパワーアップして戻ってくるとか無理だわ。そう思って答えていたら、なぜかそこで悲しくなってしまい、涙スイッチが入ってしまった。


私が泣いてしまって話にならないものだから、見かねた産業医の方に「ちょっとトイレに行って落ち着いたら」と言われて保健師さんについてきてもらった。泣いてしまったのは悔しかった。変なところ負けず嫌いで、何も言い返せなかったのが嫌で、ただのメンヘラだと思われたくなかったし、この人事の方にちゃんと応戦したかったので落ち着いてから戻った。(ただしこのあと、相手の圧倒的な言語能力の高さから私はKO負けすることになる)


なんか、戻ったら明らかに「これじゃ復職は無理そうだね」みたいな空気になっている。そりゃそうだ。こんないきなり泣かれたら情緒不安定で先が思いやられると普通思うよね。私が人事でもそういうふうに思うかもしれない。それで、「厳しい発言になるかもしれませんが」と前置きされてからまた色々と質問が始まった。「やまざきさん自身は、今の状態をどういうふうに捉えられていますか?復職したら9時から8時間きっちり働くことになりますけど、自分の不安とか、そういうことについてはある程度コントロールというか、落ち着いてきていると考えておられますか?」みたいなことを聞かれた。


さっきみたいに泣かれたらそう思うだろうなと思いながら、強めに「はい、元通りのレベルでは働くことができると思ってます」って言った。納得してない様子。はい、そうですよね。「そういう答えが返ってくると思ってなかった」って顔してました。そしてさらに追撃。「先程みたいに突然泣き出してしまうということに関してはどう捉えられますか?それは、体調が悪かったからですか?」って聞かれて「そんなわけないやろ普通泣いてるってメンタルが悪いに決まってるやないか」と心のなかで突っ込み入れたよね。なんかますますムカつきながら「いえ、体調というより精神的なものです、先程はすみませんでした」って言ったら「なぜ泣かれたのですか」みたいなことを聞かれて、そういうことを聞いてくる人一番嫌…って思った。涙の理由とかを直後に聞かれて「これはですね、こういうことを話しているうちに、こういう理由からこのように悲しくなって思わず涙を流しました」って理路整然と説明できるような人だったらそもそも私は泣いてない。


しつこいようだけど、この人事の方が悪意を持って聞いているわけではないことは私にもわかっている。本人からしたら単純に「いったいこいつは何を不安に思ったのか、泣いた理由が知りたい」という質問だっただろう。別に私を詰問しようと思って言ったことではないということは知ってる。でも、泣いた理由とかを本人にわざわざ直接聞いてくる人は、大体自分が感情的になることはないタイプの人だと思う。


私は、感情が昂ぶったらとにかく涙が先に出てしまうところがあって、仕事している時は仕事の話題なので結構抑えられていたんだけど、まあ今回は自分のメンタルや自分という人間について掘り下げられているということもあって、結構くるものがあり、泣いてしまった。私の悪い癖なのだけど、泣いてしまったら「ああ、どうしよう、泣きそう」から「やばい、泣いてしまった。もうだめだ」みたいな感じになって「泣いてしまったら終わりだ」と思ってさらにひどく涙が出てしまう。もう少し事務的な話をされるのではないかと思ってたから、予想外の話をされて涙をこらえる準備もしてなかったし、本当に私は無防備だったのだと思う。


この人事の方はいつも理詰めで話をしてくる人で、採用のときも早い段階の面接のときから圧迫面接で有名だった。相手を明らかに攻撃したりパワハラ的な発言をする人では決してないんだけど、この人と話している時はなんかディベートみたいだなといつも思っていた。まあ面接はそういうものだからそれでいいんだけど、普段話しているときもそういう感じなのだなあと入社後に思った。頭が良くて指摘がうまいと言うか、相手の言ったことの弱点とか、足りていないところをきちんと見つけていて、話すのが上手で、スラスラと自分の言葉で理詰めで人を斬っていく感じ。本人は斬っているつもりはないというのも読み取れるんだけど、場合によってはそう感じてしまう人はいると思う。感情的なことは置いといて、淡々と話して議論を深めたいと思ってそうな感じ。


私はその人の性格もある程度知っていたので、仕事上で議論したりするのは嫌だなと前から思っていたんだけど、休職者に対してはもう少し手加減してくれるのではないかとか、もう少し優しい人なのではないかと勝手に思っていた。けど、そうでもなかった。
何をもって優しいとするかの基準はこれだけじゃないし、今回のこの対応やこの一面だけで判断するのはよくないし、それに人事に優しさを期待するのは勝手な話だけど、なんかとにかく「優しくはないな」と思ったというか、自分のような感情型人間とは真逆の方向にいる人だなと思った。


もとの話に戻るけど、なぜ泣いたのかと聞かれて「とにかくその言い方やめろや」ということをチクリとでも何か表現したかったので「一連の質問を聞かれていた時、復職は無理なんじゃないかと思われるのではないかと思って不安になりました」と言ってしまった。向こうはあまりピンときてなくて、「他者からそう思われるのではないかということが不安なのですか?」と言ってきたので、いや、お前だよ!って感じだった。我ながら喧嘩が下手というか頭の回転が遅いというか、何故泣いたのかと聞かれたときにもう少し何かマシな回答はできなかったのだろうかと思う。嫌味を言わなかったにしても、もう少し相手を納得させられるようなことを言えればよかった。口が達者な人が羨ましい。



「先程は人間関係がうまくいかなかった話をしましたが、次回からもっと気をつけるとか、自分でストレスを抱えないように努力するしかないんじゃないかなと思ったので、何か気をつけたり自分が変われるって言われても、それ以上に何かあるんですかね?って思ってしまいました」ってさらに負け犬の遠吠え的なことを言ってしまった。向こうはなんだかよくわからないなあ、みたいな呆れたような顔しかしていなかった。
とにかく何か悔しい感情が溢れてきたものの、私の能力では、準備なしにこの人と対等なコミュニケーションなどとれないんだろうなと思ったし、これ以上拙い言葉で何か言っても惨めなだけだったからそれ以上は何も言わなかった。


今考えたら、ちゃんと準備しておけば、というか面接のときみたいに頭をフル回転すればこの人の質問にも答えられていたかもしれない。「休職前は、以前に自分の意見を言わなさすぎたことも悪かったと思います。相手と意見が合わなかったからといって、話し合えるような関係を築けるように復職後はつとめます」とか「相談せずに自分一人でやろうとするところがあったので、困ったことがあったら自分で抱えずに周囲の人に相談していこうと思います」とか、今何か出そうと思ったらいくらでも出てくる。その時はその言葉が出せなかった。もう良い子ちゃんでいたくなかったから。こんなことなら、言おうと思えばいくらでも言えるし、面接の時もこんな感じでうまいこと切り抜けてきたんだよなあ…って今思って悲しくなった。あの建前だらけの面接は何か意味あったのだろうか…と。


試してないからわからないけど、おそらく私は前述のようなことを言っていたら「なるほどね」って人事の方も頷いてくれるのではないかと思う。でも、それは言えなかったし言おうと思って考える努力もしたくなかった。また良い子ぶりっ子したことを言っても仕方がないんじゃないかと思ったから。さっき挙げたようなことは、確かに一要素として必要なものだと思うけど、心から思っていないからなのか、その言葉はその時は全く出てこなかった。もっと別の感情のほうが溢れてきてしまった。


相手を納得させられるような話をできなかった自分の責任なので自業自得だ。仕方がない。そう思っていたら人事の方はこう言った。「やまざきさんにとっては今はとても辛い時期だと思うけど、人生で同じようなことが起きたときにまた躓いてしまうから、休職していた期間、全くの時間の無駄だったということにはしてほしくないと思っているし、成長の機会にしてほしい」みたいなことを言われた。正論すぎて特に「はい…」としかコメントが出なかった。かっこいいこと言ってるのにこれを真正面から受け取れない自分もひねくれているのだけど、正直すごく嫌だった。時間の無駄って何?停滞している時期って時間の無駄なの?
面談の前半に言われた「自分が変わったこと」のくだりもそうだけど、この職場に入って私が嫌になったのは、なんでも「成長しないとだめ」みたいな気質。私も元々向上心があるタイプの性格なのに、皮肉なことにこの会社に入ってからそういうのに嫌気がさすようになってしまった。


私は事務屋だけど、今の会社に入ってから「ただやるのは駄目、ただ正確に作業をするだけならAIでもできる」みたいなことを事あるごとにしきりと言われることに私は違和感を感じていた。そんなこと言うならAIにやらせろよって思ってた。それが今できないから人を雇ってかなり細かい作業(それこそ機械でできる作業)もさせているくせに。確かに人間でないと出来ない付加価値をつけた仕事は大事だけど、ただ毎日のルーティーンや担当業務を遂行しているだけじゃ価値がないなんて言われたら、辛い。あんたに言われなくても、スムーズに日々の業務ができるようになったら自然と+αのことなんてやるようになるよ。何もできないうちからそんなこと言われても困る。


今回だってそう。元々0からのスタートだった人が、休職して−50くらいまで下がってるのを元通りに頑張って戻したというか戻そうとしてるのに、まだその上の100を目指させるんですか?って思った。まあ、それもそのはずで、以前同業他社にいたことがあるけど、以前の勤務先と比べたら明らかに質の高い仕事をしている人ばかりだし、業界内ではレベルの高い職場であることは間違いない。


「成長したくない」って思ってる人なんていない。今の私にとって、日々普通に問題なく仕事をしているだけで、成長するための「努力」だと思ってる。だって考えてみたら普通に毎日仕事行くだけでも精神的に消耗するし、できることを普通にやってるだけでも正直言って自分にとっては努力だった。


「自分が休職中に変わったことですか?転職してから休職するまでの半年間、付加価値のある仕事ができるレベルまで行っていない自分は駄目なんだって自分を責め続けてきたけど、普通に仕事するだけでも価値がある。やっとそう思えるようになりました。本当はそれが自分が休職した間に考えが変わったことです。でも、今のままだったら駄目なんですよね。伸び幅が少ない人、成長していない人は駄目ですよね。この会社ではもっと高いものを求められていると思うので、私はこの会社があっていないのだと思います。だから、私は辞めます。」って本当は言いたい。でも、給料をもらうためには仕事するしかない。だから他の仕事で稼げるようになるまではここで頑張らせてもらいたいって思っている。本当はそれだけ。


最後の最後で「復職OK」という合格者証をもらえそうにないという雰囲気を察した私は、それで不服な気持ちでいっぱいだった。

事あるごとに助け舟を出してくれた産業医の先生は最後に「やまざきさんが◯◯課長の質問に上手く答えられなかったのは、職場復帰の練習をしていないから自分にできるって自信が持てないんじゃないかな。だから、リワークプログラムに参加してから復職ってことにしようか。三ヶ月くらいかな」と言った。


え、三ヶ月?また復職が遅れる……



自分が先生に強く「私リワークに行きたいです」とか言わなかったのも悪いから、先生のせいではないけど…リワークプログラムを推奨してくれるんなら、もっと早いうちにすすめてほしかった。そしたら今リワークプログラムが終わった頃で、復職できていたかもしれない。前に面談したときに「リワークプログラムや図書館に通うなどの習慣をつけたほうがいいのかなっていうのを今となっては思います」って私言ったけど、その時は感染症の影響もあってか、すすめられなかった。


行かなくても復職していいと思っていたからわざわざ聞かなかったのに…という気持ちは内心あったけど、そもそも私が泣いちゃったのが悪いのだから仕方がない。ただ、別にリワークプログラムに通ったからと言って、同じことを聞かれてたら多分同じように泣いていたとは思う。リワークプログラムに通うこと自体は意味はあると思うけど、泣いたのは「リワークなどをやっていなくて会社のような環境に戻るイメージがつかずに自信がいまいち持てなかった」ということではないからなあ…と思って困った。


最後に…

なかなか理解されないだろうけど、泣いたらなんとかなるとか、泣いたら許してもらえるって思って泣いてるわけじゃないんだよなあ…自分ではどうしようもない。感情が溢れてくるだけだから。泣かないように我慢するのってどうしたらいいんだろう。本当に困ってる。甘えなのかな。


でも職場では泣いたことは意外にもあまりなくて(数回はある)今の職場ではトイレで泣きそうになったのはあるけど人前では一度もないし、前の職場でも、その前の職場でも一度ずつあるけど、そんなに何回もあったわけじゃない。休職してからは「休職した」という負い目があるからってのもあるのか、自分が弱い立場に思えてしまってますます動揺しやすくなってしまったのかもしれない。泣く回数が多くなってしまった。やはり辞めたほうがいいのかな。



でも、負けたみたいで悔しい。どうしようもないな。





長い愚痴を聞いてくれてありがとうございました。


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