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偶然の出会いが恋しい(旅と仕事と)

在宅勤務になって早くも10ヶ月が過ぎようとしている。

仕事はもともとテレワークの制度があり、
前から週に1回は家から仕事をしていた。
なので思ったよりすんなりと在宅体制に移行したように思う。

「在宅勤務になってコミュニケーションが取りづらくなった」
「オンラインにはオンラインのコミュニケーションがある」
などいろんな意見があるけれども、
個人的な感想としては、
・移動や身支度の負担が減って楽になった
・要件は過不足なく伝えれるので業務遂行はオンラインで問題なし
・打ち合わせ前後の雑談(会議室までの移動とか)がなくなったことで、ふとしたことから仕事が広がることは減ったかも
というところ。

求められる仕事は十分にできるが、
プラスαの広がりは減った気がする。


さて話は少し変わるけれど、私は隙あらば放浪するタイプ。
好きでやっているというより、もうこれは抑えられない衝動。
実はちょっとしたコンプレックスでもある。

世の中が変わって気軽に外出できなくなった。
とはいえ夏に十分気をつけた上で...の条件のもと、
いわゆる旅行というものを何回かしてみた。

私の旅スタイルは、ひとり旅、ドミトリー、人に話かける。
このご時世の旅は、ひとり旅、個室、人との会話を避ける。

たしかに旅行をしているんだけど、
新しい土地を踏んで知らない風景に出会うのは楽しいんだけど、
何かが物足りないんだよな...という気持ちを抱えていた。
これは何なんだろう。何が足りないんだろう。
そうふと立ち止まって考えてみた。

ひとり旅をしていつも思うことは
『ひとりだけど、ひとりにならない』

普段の生活では絶対に合わないような人、たとえば
・イタリアでデザインを学んでいるアメリカ人
・アメリカで会社経営をしている女性
・日本でALTをしていたカナダ人
・EUを身軽に移動するアドレスホッパー
・ドイツで医者を目指す学生
・フリーランス水商売のお姉さん
とかとか。ふとした瞬間に、時間を共有することになる。

これって、すごいことだと思う。

オンライン中心の世界になって、
オンラインはじめましても増えた。
そして一緒に仕事を初めたり。
地理的制限を超えて繋がることができるのが良い。

そんなオンラインはじめましては、
こちらから声をかけたり、かけられたり。
なんにせよ、自分か相手が意図して繋がりを作っているところ。
出会おうとなんらかの意図があって行動を起こしたからこその出会い。

旅の出会いは、お互いに出会おうなんて意図していない。
偶然その時間を共有してしまう。だから面白い。

そしてその普段会わない人との出会いは、
「こういう世界もあるのか!!」
と純粋に自分の知らない世界をひとつ知ることになる。
価値観だったり、社会規範だったり、人生だったり。
そんな発見の積み重ねが、少なからずとも、
今の私の人生観だったり価値観に反映されている。

いまあのとき出会ったあの人は、
どこで何をして何を考えているのかなぁ、なんて想像する時間も、
いま自分が見ている世界が全てではないことを思い出させてくれる。



あぁ、そうだ。これなんだ。
今の私が欲しいもの。



まとめると、
・意図的な出会いは不自由しないし、むしろ楽
・一方で偶然の出会いはなくなって、少し物足りなさもある
というのが、素直な感想。
そんな自分の気持ちに気がついた2020年冬でした。


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