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岩井直躬『べんつうのはなし 排便の悩み解決』京都新聞出版センター

お腹が張っているのに排便ができないことは、とても不快であり、憂鬱にもなる。便秘で悩んでいる人も多い。著者は、京都府立医科大学附属病院で、長らく大腸肛門疾患の診療と研究に従事してきた先生である。現在も、高齢者の便秘症や便もれの診療に携わっている。

本書によると、生活習慣の中で自分の排便リズムを獲得することとなる。
①朝一番にコップ1杯の水分を取る
②朝食をしっかり取る
③便意を大切に
④朝食後の歯みがきはスムーズな排便につながる
⑤トイレの姿勢

足を床につけ、軽く前かがみの姿勢(前傾姿勢)を取ることで、恥骨直腸筋が緩み、直腸と肛門がほぼ一直線の角度となって便の排出が容易となる。

便意を感じたらがまんしないことも大切だと感じる。人目が気になって、トイレに駆け込むことができないと、あとからトイレに行っても排便できないことがある。

次のことも大切だと言われれば納得ではあるが、それができないのが現代の生活スタイルである。
1十分な量の食物繊維を取る
2規則正しい生活
3ストレスを避ける

高齢で便秘で悩んだ杉田玄白、痔でトイレが長い加藤清正など、偉人編もあり、興味深く読むことができる。

大人と子どもの診断事例も豊富に掲載されており、排便についてお悩みの方は一読してみてはと思う。簡単に読むことができる本である。

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