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【困った時の資金繰り : 落ち目の小売店 編】

夏休みはどこも人で混雑して、普段ヒマな店でも多くの売り上げが見込める時期である。

売り上げ全部が利益ならこれ以上の喜びはないが、その後に仕入れ代金の支払いや各種経費の支払いが押し寄せる。

たいがい支払い日付近の売り上げとは低いモノ、これが経営者の頭を悩ませる…。

小売業の倒産が多いのは夏休み明けの9月、正月明けの1月、そしてGW明けの5月が多い。

なぜなら繁忙期の仕入れ代金の支払いがこの月末に集中するからである。


👤さあ、困った、月末に支払うだけの現金が無い(><)!

こんな時、中小企業の社長が資金繰りのために取る行動を思いつくまま挙げてみる。

☝️支払いの「ジャンプ」や「給料の遅配」は即『信用不安』に繋がるため一番後回しになる。

個人の手持ち資金を会社に入れる。

→これはもちろん家族の預金等も含まれ、資金ショートという最悪の事態を避ける。普段高い給料を取っている社長もイザとなれば全部出すものだ。社長も辛い(^^;

親戚縁者からの借入れ

→金に余裕がある親族に急場しのぎで頼んでみる。そして金がない親戚にも頼むことになる。この結果もし借りることができても、関係はギクシャクするが、会社の存続には替えられない。

会社の費用で掛けている社長の「積立て生命保険」の借入れ制度を利用する。

→解約返戻(へんれい)金の7割程度までの借入れが可能。利息もそこそこ掛かるがこれまた会社の存続には替えられない。しかしおそらく返すことはできなくなるので、保険を解約して借入れを返済する可能性大。

各種経費の支払いを先延ばし

→電気代・水道代・電話代等の経費は、引き落とし口座を残高不足にしておけば事故扱いとなり、後日請求の振り込み用紙が送られてくる。細かな経費もバカにならないので、これで一カ月ほどの時間稼ぎができる。

消費税・社会保険・労働保険等公的支払いの先送り

→これらも上記の経費と同じ理由だが、相手が公的なモノなので長期の延滞は禁物!初めの一回は振り込み用紙が送られてくるが、その期限が過ぎると電話でお呼び出しが掛かり、そこで担当者のねちっこいお小言を聞く。

悪質な場合は売掛金を差押えられたりするが、キチンと払う「誓約書」と「分割支払い計画」を提出させられる。逆にこれができれば大きな資金繰りの改善にもなる訳だ。思いの外「延滞利息」も安いし、彼らも払おうという気持ちのある経営者に対しては親身に相談に乗ってくれる。

とにかく支払い日までに日銭を稼げ!

→ポイント10倍セール・激安チラシの折り込み・単価の高い「箱売り商品」で金かさを稼ぐ

やっちゃうか?例のヤツ、『釣り銭が不足しています!』

→各レジに入っている釣り専用の千円札や小銭…。これらは利益を産まないただの準備金。これをまとめて支払いに回す(禁じ手)

もちろん社長の給料はゼロに。
または一旦払ったことにしてそれを会社に貸付ける。その後は(きっと)返してもらえないので特別利益に計上して決算書を「お化粧」する。

社長や親族の給料をゼロにして、社会保険料を節約。収入はこれまでの会社への「貸付金返済」の名目で無税で受け取る(禁じ手)

消費者金融は論外!Faxで届く「ビジネスローン」の営業も、試しに審査しただけで名簿屋に情報が流れるからダメ〜!


これは日銭商売の小売店ばかりではなく、飲食店その他の会社の資金繰りでも同じかも知れない。いずれにせよ、社長とは厳しくなれば一人その責任の重さを抱え込む。

しかし根本的な改善をしなければ、いずれ会社や店は無くなる。「いなげや」のように身売りできる会社なんかそうそう無い。

決して良い時ばかりじゃない。そんな時は従業員もツラい、社長もその家族もツラいよね(^^; 分かる。でも放置すればもっと大変なことになるのは明らか。

こんな時いくら祈っても神様は「決済日」までには動いてくれない。どうあれ一日も早い行動が大切です。

※ これは私の経験談ではなく、あくまでも人に聞いた話ですからね!いいですね!


※最後までお読み頂きありがとうございます!

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