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ロシアの日本攻撃計画が荒唐無稽でないわけ

ニューズウィークの記事でロシアが日本を攻撃する計画を立てていたというものが出た。
https://news.yahoo.co.jp/articles/7f936e08d009747dffd1edcf63eaa959052a94f3?page=2

これに対して、兵力の海上輸送能力が無いなどを理由に、実現性が乏しく、計画する事自体ありえないのではないかとする論説が多くみられる。

しかし、実現性に関しては絶対に不可能とは言い切れず、現段階では侵攻計画が練られた事を完全に否定する事はできないだろう。

まず、プーチンの目的は武勲による権力基盤の強化なのだから、その目標が計画段階で複数あってもおかしくはない。

自衛隊を排除できるだけの戦力を渡海できないという人も居るが、戦わないで済むように浸透し、要所を抑えれば少数でもクリミアの時のように速やかに占領できる。

具体的には旅行者の体で特殊部隊を送り込み、行政機関等を占拠(武器は時自作か密輸)、それに伴い一般部隊を民間船で順次輸送。

人質をとれば自衛隊は手も足も出せず民間船を政治判断無しに撃沈する事も難しい。

火砲や戦車がなくとも命を盾にする事で自衛隊は無力化できてしまう。

そうこうしてる間に、先住民の保護を大義名分としたロシアによる北海道併合ないし属国化が実行され、北方領土問題に北海道返還が加わることになるだろう。

ここまでくると現状変更は望み薄である。
領土奪還には日露全面戦争くらいしかないが、日本がこの手段を取る事は無い。

ウクライナが選ばれたのは、物語としてのインパクトの大小、侵攻の容易さ、そして、戦後の国際関係などを見越したためだろう。

そもそも、こちらの計画は初期段階で計画がバレたり、アメリカが出てきたら一巻の終わりだし 、北海道を落とすとしばらくは北方領土をダシに日本から金や技術をせびれなくなる。

ウクライナを早期に落とした場合、そうしたデメリットは無い(早期に落とせれば)。

成功後のコストも失敗のリスクも高い日本攻撃案より、コストもリスクも低い(と思い込んでいた)ウクライナ攻撃案を採用するのは当然であろう。

結局のところ、専制君主にいくら親善を尽くしたとしても、先方の勝手な都合で簡単に手のひらを返されるというごく当たり前の話である。

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