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リトミックの教育効果を調べたら「黒柳徹子」に辿り着いた。

小学生のときに読んだ「窓ぎわのトットちゃん」。

子どもの習いごとのリトミックについて調べていて、大人になってからまた読むことになるなんて。


みなさんは読んだことがありますか?

私は小学生のとき、図書室で借りて読んだ記憶があります。
「おもしろい」と思ったことは覚えているけれど、どんな内容だったかは忘れていました。

そう思いながらページをめくると…最初の出だしはこうです。


「この本を、亡き、小林宗作先生にささげます。」


私はドキッとしました。
小林宗作は、リトミックを日本の幼稚園や小学校に紹介した人

そして、黒柳徹子は、小林宗作が創った小学校「トモエ学園」を卒業している。

そのことを綴った本だったんです。

…知らなかった。



大変ユニークな小学校。親としての目線で読む。

私は当時「トットちゃん」を同じ小学生として見ていたことになります。

今は、親としての目線で読んでいる。

そして羨ましくなりました。

なんと園舎が電車という、大変ユニークな学校。

建物中央ホールは幾何学設計で、リズム運動をおこなうにふさわしく、そのホールをかこむ園舎は実物の電車であり、教室は車内の楽しい雰囲気をもたせてありました。(昭和20年4月戦災で焼失)

「0~5歳児のリトミック指導」P11

ほかにも変わっている点がたくさんあります。

・席が決まっていない
・自習形式。その日、一日やる時間割の、好きなものから自由にやっていい
・早く終わったら散歩
・リトミックの時間は毎日
・お弁当に「海のものと山のもの」を入れる
・講堂にテントを張ってキャンプ


こんな先生の元で育ちたかった。

そして、もしこんな先生の元で育ったなら…。
黒柳徹子は「わたしの受けた教育」として、こう語っています。

「私が今日、こうして自分流の物事に対する興味や、感受性をもちつづけながら人々と対して生きていく方法を身につけることができているのは小林宗作先生のおかげである。」

「0~5歳児のリトミック指導」P11

小学校を退学になったトットちゃんを受け入れた。

「トモエ学園」に入学する前「トットちゃん」は小学校を退学になっています。
(今では考えられませんが…)

いわゆる「問題児」で先生を困らせていました。

そんなトットちゃんが「トモエ学園」に初めて行った日、校長の小林宗作はトットちゃんの話したいことが尽きるまで、ずっと話を聞いてくれたそう。

…なんと4時間も。

ついに話がなくなると、校長先生はこう言います。

じゃ、これで、君は、この学校の生徒だよ。


「トモエ学園」でのリトミックについて。

そんなお話なのですが、リトミックに関する部分を紹介します。

普通の小学校と授業方法が変わっているほかに、音楽の時間がとても多く、なかでも「リトミック」の時間は毎日あったそう。

「どうしたら、音楽を耳でなく、"心で聞き、感じる"ということを子どもに教えられるだろうか。

生気のない教育ではなく、動きのある生きている音楽を感じとってもらうには…。

どうしたら子どもの感覚を目覚めさせられるだろうか?」

ということを考えていて、ついに、子どもたちの、自由にとびはねるのを見ていて発見し、創作したリズム体操、「リトミック」があるということを知った。

「窓ぎわのトットちゃん」P131

リトミックは、ヨーロッパですぐれた音楽教育家として知られた「ダルクローズ」が考えた特別のリズム教育。

小林はパリに留学し「リトミックがあらゆる芸術の基礎である」ということで、ダルクローズに学んだ。


校長先生は、子どもたちの、生まれつき持ってる素質を、どう、まわりの大人たちが、そこなわないで、大きくしてやれるか、ということを、いつも考えていた。


これは、親としてもすごく大切なのではないかと思いました。

どんな授業内容だったか、詳しくはぜひ本書を読んでみてください。


また、私が先日体験にいったリトミック教室の先生は「ダルクローズ国際免許」の保持者でした。
リトミックを教えることができる正式な「指導者資格」です。

そのときのことは、こちらのnoteから。☟


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