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自分の中の在宅診療

やまと診療所武蔵小杉の木村一貴です。
今回は自分の中での在宅診療という医療について書きたいと思います。

患者さんが病院に行って受ける外来や入院治療とは異なり、
在宅診療は患者さんの家に医師や看護師が伺って行う医療になります。

今は在宅診療を開始して4年、在宅診療所の院長になって3年目になります。

前の院長が退職することが決まってから自分が院長になるまでの期間に在宅診療って改めてどんな診療だろうと考えました。

病院で行う治療とは異なり、
レントゲンやCTなどの検査や
カテーテルや手術などの治療は行うことができません。

できることは少なく、治療も制限がある中で、
治すことができないけど、患者さんが最期まで自宅でいられるようにとか、
家族が不安に思わないようにとか考えて、いろいろな職種の方々と一緒に試行錯誤していく。

なんだろう?
必ずしも病院みたいに正確に治療していけるわけではない。
では、在宅医療ってなんだろう?

ずっと考えていた時に思いつきました。

あっ。これは、
患者さんと家族の幸せを考える仕事なんだ!

と思った時にスッと腹落ちしました。

患者さんが苦痛なく最期までいられるように。
患者さんを支える家族が不安がなく、悔いが少ないように支えていけるように。
そのために自分は仕事をしているのだ。と思いました。

実際に私たちが関わる患者さんが幸せに過ごせるか、家族が不安なく過ごせるかは本人達が決めることなのだけど、
私達が幸せを考え続けることはできる。

そう考えながら、在宅診療医として毎日仕事をしています。

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