素敵な女優八千草薫さんのエッセイを読んで断捨離のことを考えた
最近八千草薫さんのエッセイを読んだ。
ご高齢ではあるが、可愛らしい女優さんである。
彼女が流行りの断捨離ということについて書いておられた。
自分は、ものが捨てられ無いと言っておられた。
今犬を散歩させる時に着ているヤッケも、結婚当初に山へ行くために買ったもので、約60年も経つという。
ご主人だった谷口監督に連れられてよく山へ行かれたが、その折に購入した。
彼女も山が好きになり、一緒によく山歩きをされたようだ。そんな思い出のつまったものだから、簡単には捨てられ無い。
その代わり、何かを購入する時は、よく吟味をして買うらしい。買い過ぎにはとても注意を払っている。
そんな思いを込めてものを買うので、ものがあふれない。そして大切に使う。
生活をする中で、想い出の詰まった品々は捨てられ無い。
その当時の記憶が呼び起こされ。甘酸っぱい記憶や懐かしいことが思い出される。
狭いウサギ小屋に住む我々は、断捨離を画期的なことのように考えてきた。
しかし、モノに込められた思いは無いのだろうか。モノに絡んだ想い出を断ち切るかなしみが、無いのだろうか。
彼女の話を聞いていて、ちょっとかなしい気がした。
想いの無い品々というものは、たとへきれいであっても、何か空虚でさびしいものではないだろうか。
そんなことを考えながら、エッセイを読んでいた。
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