YAMATO

書志貫徹、一語一会、書心忘るべからず。YAMATOの名義で作家活動をしています。『WB…

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書志貫徹、一語一会、書心忘るべからず。YAMATOの名義で作家活動をしています。『WBC 球春のマイアミ』2023年11月7日。『月とクレープ。』2024年6月9日

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  • 新海誠〜another universe〜

    銀河でいちばん好きなアニメーション監督・新海誠の研究。深く、一途に。新海誠より新海誠に詳しくなりたい。いつか新海誠作品のパンフレットに寄稿する。

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    登山日記を中心に温泉、映画、書籍など山の魅力を紹介していきます。

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若者のすべて〜アジアプロ野球チャンピオンシップ2023

2023年は3月のWBCで始まり空前絶後の熱狂を生んだ。野球ファンにとって幸せなスタートとなり、コロナ・ウイルスで闇に包まれた野球界に光明がさした。来年はプレミア12が控えており、3年後のWBCも今から待ちきれない。満腹、大満足の2023年だが、なんと国際大会のデザート、最後のシメが残っていた。 『アジアプロ野球チャンピオンシップ』 初耳の人も多いだろう。WBCに比べて知名度、注目度ともに低く、野球ファンの間でも素通りされてしまう。しかし、"アジチャン"を見ずに令和五年を

¥180〜
割引あり
    • すずめの戸締まり〜神戸

      宮崎から岩手まで全国を縫う『すずめの戸締まり』の中でも特に重要な地が神戸である。「神の戸」であり、未曾有の大地震があった場所。本作のテーマをクリティカルに表す場所。 三ノ宮は神戸のなかで自然の色が濃い。観覧車で戸締まりを行った摩耶山が隣接し、すぐ目の前が瀬戸内海と淡路島。山と海の自然の両方に囲まれている。神戸で鈴芽を導くのが二ノ宮ルミ。「二ノ宮」は舞台である二宮商店街を表す。『すずめの戸締まり』の旅は「登山」と「擬似家族」の2つだが、詳しくは2025年7月7日に発売する新海

      • 新潟県立近代美術館〜野に咲くミュージアム

        はてなブログ『アートの聖書』に新潟県立近代美術館と山下清展のレポートを掲載しました。ぜひ、ご覧ください。このnoteの投稿へのいいねは要りませんので、はてなブロをご覧ください。 ※しばらくはnoteに告知を掲載します。フォローいただいている方は、はてなブログを読者登録いただけると嬉しいです。 NHK-BSのテレビ取材を受けました。8月2日の長岡花火大会の中継でオンエアされるかもしれません。その模様も書いております。このnoteの投稿へのいいねは要りませんので、はてなブロを

        • note→はてなブログへ移行お知らせ

          noteを読んでくださる皆様、いつもありがとうございます。 突然ですが、noteの投稿は今後、新海誠作品の舞台巡りに限定し、その他は「はてなブログ」に同行いたします。一部の記事を除き、過去の記事の移行は完了しております。 noteでフォローさせていただいている方の投稿は引き続き拝読させていただきます。 「はてなブログ」移行の理由は収益化のためです。昨年の11月に会社員を辞め、物書きとして独立しました。現在も依頼を受けて記事を書くクライアントワークで生計を立てていますが、

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          雨の言の葉の庭〜Rain〜

          令和六年6月18日、新宿に大雨が降った。火曜日。憂鬱な気分になるが今年は違う。この雨を待ち侘びていた。雨の言の葉の庭に行ける。 『言の葉の庭』は靴に人生を捧げる15歳の孝雄が、27歳の古典教師・雪野に靴を作る物語。孤悲を卒業し、愛に向かう。旅立ちと卒業式の映画。雪野は「あの庭で靴がなくても歩ける練習をしていたの」と強がるが、コンクリートジャングルで生きるために靴はなくてはならない。 朝ごはんの卵かけご飯を食べになか卯へ。レインカバーをかけたザックを見たお姉さんが「あら、今

          雨の言の葉の庭〜Rain〜

          言の葉のプリマヴェーラ

          プリマヴェーラ(春)が深まる5月。藤棚が見たくて言の葉の庭を訪れた。4連休初日。雲ひとつない青空。お日柄もよく、雨を主人公にした映画とは真逆の世界が広がった。9時の開園前から行列。近所のスタバで買ったコーヒーを手にゲートオープンを待っている。 物書きとして独立して半年。毎日アパートと新宿駅直結のコワーキングスペースを往復する生活。会社員時代は深夜や休日にオフィスにいると閑けさが包んでくれた。しかし、今は休みの日も喧騒から逃れることはできない。 アパートで仕事ができればいい

          言の葉のプリマヴェーラ

          『母の温度』に寄せて

          尾崎豊の奥様・繁美さんの連載コラムを仕事前に読む。毎朝の愉しみである。24歳で夫を亡くした繁美さんは喪失感に向き合う時間もなく、目の前には2歳の裕哉。マスコミから追い回される日々から逃がれ、意思の通じないボストンでの苦闘。子育てという愛のしるしは格闘の軌跡でもある。 noteで読んだ一編『母の温度』は、男兄弟で育った僕に、母娘の関係性を覗かせてくれる。母と娘のキャッチボールを見ているようだ。子は親に抗うことで成長していく。親も子の抵抗に抗うことで親に成長していく。 近況よ

          『母の温度』に寄せて

          そうだ、東京ドーム行こう

          思い立ったが東京ドーム。雨に誘われ巨人vs.中日戦。仕事がひと段落して「そうだ、水道橋いこう」 東京ドームは新宿駅から13分。急にプロ野球が観たくなっても30分で間に合う。平日ならチケット完売はない。2階三塁側20列目、2200円。当日券、一眼レフ無し、球場メシ無し。傘、スマホ、競馬の本だけ持って総武線へ。パッと見てパッと帰る。水墨画の野球観戦。 相手の涌井秀章は37歳。ここまで3試合、17イニングを投げて防御率が脅威の0.00。2試合連続で完封していることになる。去年の

          そうだ、東京ドーム行こう

          たったひとりの最終決戦

          1990年10月17日。生き方を決定づけられた。12日後に7歳になる前、この日が人生を産まれ直したバースデーだった。 ドラゴンボールのTVスペシャル『たったひとりの最終決戦』 サラリーマンの悲哀と抵抗、男の死に様を描いたアメリカン・ニューシネマ的アニメ。そんなものを見せられたら6歳の生き方が変わってしまうのも無理ない。会社員になってから「社内不適合者」と呼ばれ続けたのも、たった独りの戦士に憧れたからだ。 孫悟空の父・バーダックは戦争の最中、呪いの拳によって未来が見える体

          たったひとりの最終決戦

          ネバー・エンディング・ストーリー

          昨年の3月11日はWBCのチェコ戦だった。新宿のスポーツBARで観戦したが、まさかWBCの書籍を出版するとは思わなかった。あれから1年。3月6日、7日に行われた侍ジャパンvs.欧州代表には4人のチェコ代表選手が出場。これまで「点」で終わっていた野球の国際大会が「線」になった。振り返れば昨年のチェコ戦は「そのとき歴史が動いた」瞬間。 東京ドームから大阪ドームに場所を移し、チェコの4選手は守備で魅了。クセの強いアメリカ系の選手と違い、アジア人のように基本に忠実なファンダメンタル

          ネバー・エンディング・ストーリー

          ドラゴンボール7つの奇跡

          人生で最も影響を受けた漫画が『ドラゴンボール』 小学生は間違いなく「ドラゴンボールを読むために生きていた6年間だった」と断言できる。最良の時期に、少年時代を彩ってくれた。卒業後も人生を変えてくれた。40歳になった今もこれからも、『DRAGON BALL』から卒業することはない。 一星球:主人公が「殺人者」の設定悟空は大猿になって育ての祖父である孫悟飯を踏み殺している。殺人者が主人公。孫悟飯は悟空が大猿に変身すること知りながらを殺めなかった。危険人物だから殺しても不思議では

          ドラゴンボール7つの奇跡

          神話を超えた神話

          YouTubeやSNSでスポーツをダイジェストでつまみ食いすることが増えた。時間に追われ、時短が正義の現代においては仕方ない。だが、つまみ食いだけで飲食店の真価をはかるのが難しいように、コース料理を最初から最後まで完食してこそ得られるものがある。 4時間を超えた第58回Super Bowlを見終えたあと、数日間の旅から帰ってきたようにグッたりした。中身が濃く、手に汗握り、最後は涙を流した。 対戦カードはサンフランシスコ・49ers対カンザスシティ・チーフス。最初はサンフラ

          神話を超えた神話

          真夜中のイカロス ♯恵比寿東公園トイレ

          尾崎豊は『Freeze Moon』で歌った。 俺たちの真夜中の翼はボロボロになっちまう。 そんな翼を慰めるものが都会にあるのか。 槇文彦がでデザインを手がけた恵比寿東公園トイレはイカをイメージして作られた。しかし、イカはイカでも翼を広げたイカロス。 トイレが翼を広げている。真夜中のイカロスたちを迎える。 トイレは餃子屋『ダンダダン』の隣にある。この餃子屋に去年、毎月のように通った。文章教室が終わり祝杯をあげた。しかし、トイレの存在に気づかなかった。不覚。 次にダンダ

          真夜中のイカロス ♯恵比寿東公園トイレ

          雪の言の葉の庭

          何年かに一度、東京に大雪が降るようになった。最初は上京してすぐの2014年。30センチ以上の積雪を記録した「平成26年の大雪」。これが登山家との出逢いを産んでくれた。大雪が降るたびに代官山の夜を思い出す。数年前から雪が積もったら行こうと決めていた場所があった。 2024年2月6日の新宿御苑は一面の雪景色。開苑は1時間延びて10時。ガラガラだろうか、それとも美しい雪原を見る観光客が多いだろうか。答えは後者だった。 雪を泳ぐ子ども。火曜日なのに小学校は休みなのだろうか。青春は

          雪の言の葉の庭

          酔いどれランナーの孤独

          3年前の8月8日、閉会式の直後に本来のマラソンコース42.195キロを走った。たった独りの東京オリンピック。このとき宿題を作った。本来のマラソンコースは国立競技場をスタートし、国立競技場に凱旋する。これが真の東京オリンピック。国立競技場に入れるはずもなく千駄ヶ谷の駅からスタート。 昨年、復活した新宿マラソンで国立競技場を走るチャンスを得たが、ハーフと10キロはPCR検査が義務付けられた。まだ3年前から時計が止まっているのかよ。10キロ走にエントリーしていたが、アホらしくなっ

          酔いどれランナーの孤独

          ゴッホと静物画とテオ

          新宿に住んでいると石を投げれば人にあたり、映画館も美術館もごった返している。あたかも日本は映画ブーム、美術ブームと錯覚する。たった一街の熱狂、24h流行しかない街。他の地域と乖離しすぎている新宿はコンクリートの村。大都会の田舎である。 ゴッホ展に行くのは《糸杉》が訪日した3年ぶり。コロナ禍にも個展があったが、完売で見られなかった。モネやピカソなどの有名画家の個展はチケットを取るだけでも大変だ。 『ゴッホと静物画ー伝統から革新へ』は出展作品69点のうち25点がゴッホの油彩画

          ゴッホと静物画とテオ