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元学芸員が言い残したいこと

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私の仕事から生まれた記事をピックアップ。
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#考古学

型式学と編年 かたちの変化を追う

型式学と編年 かたちの変化を追う

民具は基本的な形状は変わらないが、作られた時代や地域によって、意外と個体差がある。特に、時代が下がると徐々に改良されていくため、同じ道具でも差異が出る。同じ種類の民具を大量に集めて研究するのは、その差異を明らかにして地域差や時代による変化(改良の歴史)を突き止めるためである。時代による変化を調べるのを編年研究と言い、これは考古学でよく行われる。
編年研究はモノを使った時間の物差しを作る作業でもあり

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埋蔵文化財(遺構)の保存

埋蔵文化財(遺構)の保存

日本の埋蔵文化財の多くは遺構を保存する際、埋没保存が原則というか、それしかできない。ヨーロッパのような石造りではなく、中東のような日干しレンガでも風化しない環境でない日本の遺跡は、剥き出しにしていると降雨による流出や乾燥による水分蒸発で、すぐ劣化してしまう。
奈良県の平城宮跡に遺構展示館があるが、このように覆屋を建設しないと剥き出しでの遺構保存はできない。温湿度等の管理も必要となる。しかしそこまで

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遺跡動態の捉え方

遺跡動態の捉え方

自治体史などでは特定の市区町村の歴史を記述する関係上、遺跡の動向をその自治体内で完結させている場合も多い。しかし、郡単位や水系で遺跡の動向を捉えないと遺跡の集中する地域が自治体内で極端に離れている場合など、説明しづらい場合がある。以下、思うところを書いてみる。
市町村史編纂の過程で、遺跡分布から先史〜古代の状況を語ることは多いと思う。ただ、市町村史は各市町村の歴史を現在の行政区画に沿ってまとめるの

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