とりあえずやってみ_セルフケア題字

猫背・肩・首のケアについて

大体の人に当てはまるであろう、身体の自己管理(セルフケア)の『最適解』をご紹介します。

初回は「猫背・肩・首」のケアについて

【そもそも「コリ」って何さ?】

「こる」「コる」「凝る」、文字はなんでもいいんですが、要は筋肉の「しこり」です。このnoteではカタカナの「コ」に統一します。
筋肉の構造は「繊維」です。繊維同士がそれぞれ滑り合う事で伸び縮みします。
その伸び縮みの中で縮んだ状態が続いている場所を「コリ」「しこり」と呼びます。その逆に伸ばした状態はストレッチをしている状態です。さらに伸ばして繊維同士が離れた状態を肉離れ、と言います。

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じゃあ「コリ」ができると何がダメなのか?
コリができると筋肉の繊維のすき間が無くなります。通常筋肉の間には血液やらが流れているんですが、すき間がなくなると血が流れなくなります。

血が流れないとどうなると思います?

はい、筋肉の繊維・細胞が「壊死」します。わかりやすい例で言うと「凍傷」とかですね(かなり激しい例ですが)。血が通らないと栄養がそこまでいかないので腐っちゃいます。でも人間いきなり腐らないですよね、ゾンビじゃないんで。
腐る前にそのコリから警告が出ます。

「このままじゃやべーぞ、腐るぞ、どうにかしろ」

その警告が「コリ」から神経を介して脳に伝わる

痛み、ツッパリ感、違和感、調子の悪さ、気になる

などの感覚です。何かしらの負担がかかっているから筋肉がコって、脳が感知するんですね。

なので、

・筋肉の繊維が実際に縮んでいる
・その状態を脳が感知する

の2つ合わせて「コリ」を自覚します。
もちろん、2つ目の「脳の感知」しないコリもありますが今回は割愛。

【なんで「肩がコる」の?】

理由はわかった。
で、じゃあその原因は何さ?って話ですよね。まあ焦らない。

ざっくりと言うと

1:筋肉を正しく使えてない、弱くなってる
2:姿勢が悪い(骨の位置がおかしい)
3:不摂生(栄養不良など)
4:ストレスなど精神的な問題

です。大体この4つで、どれか当てはまるだけの人から全部該当する人まで色々います。

1:運動不足だけじゃなくて、めちゃ運動してるけど使い方が偏ってる人も入ります。昔のケガの影響で実はお尻の筋肉に全然力入らない、みたいなことはよくあります。

2:1の影響もありますが筋肉の問題が起きると繋がっている骨に問題が波及します。ちなみに筋肉が骨にくっつく部分のことを「腱(けん)」って言います。(例:アキレス腱)

筋肉はゴムみたいなものなので運動不足とかで硬くなると骨を普通とは違う方向へ引っ張ります。硬くなった筋肉の張力が骨の位置をずらします。で、1つ骨が引っ張られると他の骨も一緒に動きます。結果、姿勢が崩れます。

3:色々ありますが、ビタミン・ミネラル不足はコリができやすくなります。
ある研究では慢性的なビタミン・ミネラル不足の人の100%が慢性痛を訴えている。というデータもあります。

4:ストレスを感じると血流が悪くなります。でコります。他にも影響はたくさんありますが割愛。

肩だけじゃなくて腰とか背中、全身のコリの原因はこんな感じです。

【原因と結果は別モノ】

上記の理由から「肩がコる」んですが

セルフケアで対応しやすいのが2の「姿勢」です。

すごく雑な絵で申し訳ないんですが、こんなイメージ。

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(ホント雑だな)

左の通常は背骨の曲がりのバランスが取れていて均等。よって負担もかからない。
骨という枠組みだけ(ホントはちょっと違う)で体を支えるのでコらない。
真ん中の背中が丸くなると後ろ方向への曲がりが大きくなる。このままだとバランスが維持できない。
なので右のように首や腰などの曲がりを強くしてバランスをとる。

「別にこれでバランス取れてたら良いんじゃ無いの?」と思いますよね。構造上。
しかし、人間の身体の中には筋肉、神経、血管、内臓などなど色々入ってます。

通常の構造からズレた状態でバランスをとるとその構造物に負担がかかります。

今回の例でいうなら「首の筋肉」。

猫背の人はボーリングの球くらいの重さがある頭を前に落ちないように首と肩だけで支えています。・・・どう考えても負担デカすぎ。で前に述べた

「やべーぞ、肩の筋肉が死んでしまう!」

の指令が出てコリます。

肩のコリは結果であって、原因は別のところにあることがほとんどなんですね。

どれだけコッている肩をマッサージしても猫背が治ってなかったらまた負担がかかります。イタチごっこ。対症療法と呼ばれる所以です。

【やり方】

やっと本題。

要は

先に猫背を治そうぜ!

です。

【必要なもの】
・テニスボール×2

これだけです。100均で買えます。

やり方はこんな感じ。

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ボールを2つを袋かラップで包みます。
で、それを背骨の骨が出っ張っている部分を挟むようにして置き、その状態で仰向けで寝ます。フローリングなど固めの床が良いです。できる方はヒザを伸ばしてもOK。

ボールを入れた時に首が反って辛い方は枕やクッションを挟むと楽にできます。

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実際これだけです。めちゃ簡単。

ポイント
・動かないこと
・1ヶ所につき20〜30秒ほど
・深呼吸をする
・大体3,4ヶ所くらいやる

グリグリ動きたくなるのは分かりますが、下手に動くと筋肉の繊維が傷つくので行なった当初は気持ちいいですが、翌日調子悪いです。「もみ返し」と言います。

じっくり、やるのがポイントです。

長くやり過ぎると関節への負担も大きいので5秒程度から始めてこまめに起き上がりながらやるのが良いです。

応用編
レベル1:ひざを立てておく
レベル2:手をバンザイする
レベル3:肩甲骨を誰かに抑えてもらう

レベル1はひざを立てて行います。(最初の写真)
腰の過度な反りを抑えるので腰痛もある方はヒザを曲げます。

レベル2は手をバンザイ。もっと背中が反ります。

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レベル3は誰か手伝ってもらえる人がいればバンザイした状態で脇の下に出てくる骨(肩甲骨)を上から押さえます。その際、ペアの方の内ももでバンザイした腕を挟むとより効果的です。

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骨の位置を確かめて正しい位置を軽く押さえてください。無理には行わないようにします。

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赤点線の部分が押さえる肩甲骨になります。

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こんな感じです。

【禁忌】

・首の骨や背骨、関節に重大な疾患をお持ちの方
・骨粗鬆症
・外傷直後
その他セルフケア中に調子が悪くなるような場合は直ちに中止してください。

【最後に】

お金がどれだけあっても買えないものの一つがご自身の「健康」です。
どんなに高額な治療を受けても、良い食べ物・サプリメントを買っても最終的には
自己管理が最重要となります。
一番チープで一番効果的。

モノとサービスが溢れ、日々凌ぎを削る現代社会を楽しく過ごすには「健康」という「資本」が大切。

「元気があれば何でもできる」

と誰かが言っていましたが、真理ですね。

では

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