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士業から対人支援家へ。私たちは旗を立てます。

お久しぶりの方も、初めましての方も、こんにちは。
hoahoaです。

私たちは、

当事者自身が問題を乗り越える力、対話による変容の力を信じて
ADR(裁判外紛争解決手続き)を推進してきた司法書士を中心として結成された団体です。

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今日は約2年ぶりとなる調停・対話促進の技法トレーニングの開催にあたり

対人支援への旗を立てる決意を込めて、この文章を書いています。
ぜひお時間をとって読んでいただけますと嬉しいです。


コロナが引き起こした分断とhoahoaの焦り

私たちhoahoa が団体を設立するにあたって理想として掲げた社会は、

お互いの違いや多様性を認めて、助け合いながら共存する社会。

そのためには一人一人が対人支援の心を持つこと、そして対話の文化が広まることが必要だという理念のもとで活動しています。

ところが、今の時代は、私たちの目指している理想とは真逆の方向に進んでいると感じます。

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元々合理主義や成果主義が良しとされる社会でしたが、その傾向はコロナの影響により加速しているように思います。

仕事で言うと、多くの会社でリモートワークによる分業化が進み、一緒に働いている人とのチームワークも取りづらく、コミュニケーション不足によるトラブルが起きています。

特にこれまでは数字に表れない貢献をしてきた人、たとえばその人がいることで職場の雰囲気が明るくなったり、その立ち振る舞いで人を勇気づけたりしていた人。

そういった、数字に換算されない強みを持った人の居場所がなくなり、退職に追い込まれる例を何度となく見かけました。

家族はどうでしょうか。

これまで一日の大半を職場で過ごす家族のメンバーが在宅を強いられることにより、家族間にも軋轢が生じるケースが起きています。

現にコロナ過で家庭内暴力の数が増えている話を、あなたも聴いたことがあるのではないでしょうか。もちろんニュースになるのは目立つケースだけですので、数に出てこないトラブルも水面下にたくさん隠れているのだと思います。


他にも、自粛警察と呼ばれる人たちによる争い、異なる県の間での分断、医療従事者とその家族への差別。そして飲食店をはじめとした企業の業績悪化によるリストラや、新卒者内定取り消しによる非正規雇用者の増加。進む貧困。

また、世界に目を向けると、コロナを理由としたアジア人差別に代表されるように、分断の兆候は確実に進んでしまっているように感じます。

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もしかしたら、私たちの身の回りにはまだそこまで深刻な問題は起きていないかもしれません。

しかし、先行き不透明な時代に対するそこはかとない不安は誰もが持っているように見えますし

政治家、首長、経営者、学校関係者、福祉関係者・・・
新しい生活様式の中でできるだけ成果を上げようと焦っている方も多いと感じます。

そしてこの状況をどうにかしたいという気持ちから、より合理化、スピードアップを求め、成果を出せない分野の切り捨てが進み、そんな社会に適応できない人が増えている。
言わば悪循環になっているように感じられます。


私たちhoahoa自身も焦っていました。

hoahoaが設立されたのは昨年6月。
そこからすぐにトレーニング事業を行いたかったのですが、全国にメンバーが散らばっている私たちは直接会うことができず、慣れないオンラインツールを駆使して意思疎通を図ろうとしていましたが、それはとても難易度の高いことでした。

何度も空中分解の危機を抱え、外部の有識者のアドバイスも採用しながら土台固めに注力して、やっと本格的な事業を行える体制になったのはついこの間の話です。

私たちは誰にも強制されていないのに、
他に仕事も抱えているのにわざわざ時間を割いて、
なぜそこまでしてhoahoaをやっているんだろう・・・

と何度も考えました。

それは、私たちのアイデンティティに関わる話でもあります。

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知識だけでなく自分自身の在り方で貢献できる人へ


hoahoaメンバーもそうですが、このnoteを読んでくださっているということはもしかしたらあなたも、

ご自分のことを単なる問題解決の専門家ではなく
クライアントその人自身、そしてその人の人生そのものを支援し、手助けする『対人支援家』なのだと思っている方なのではないでしょうか?


たとえば私が仕事をする中で一番光を感じる瞬間は、
クライアントはじめ、他者が変わるのを目撃する瞬間です。

その人の自分自身の問題へのかかわり方が主体的になったとき、前に進むことを決めたとき、または自分を受け入れることを決めたとき。

その人の人生に、また、その人が思う本当の幸せに貢献できたと感じたとき、私はこの社会におけるお役目をひとつ果たせたような気持ちになります。

人を変えることができないと言われますが、私はそんなことはないと思っています。

人は人の関わりによって変わることがあるし、場の力によっても変わることがあります。

そうでなければ話し合いによる解決なんて成立しませんよね?

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自分の半径10mから世界を変えていける


人と人との関わりは一回性のものです。
その瞬間の自分と、その瞬間の相手にしか生み出せなかったできごとには、代替性や再現性はありません。

そうやって自分にしかできない仕事をこれからもしていきたい。
そしてその仕事は、どこまでも人間性を大切にした仕事であってほしい。
そう思っています。


ここで私たちが目指す社会の話をもう一度したいと思います。

私たちが目指す社会は、お互いの違いや多様性を認めて、助け合いながら共存する社会。

それを実現するためには、

クライアントの人生の大事な瞬間や、大きな意味を持つライフイベントに関わらせてもらうことができる私たちが

まず、対人支援の心をもってクライアントに関わることが第一歩だと思います。


しかしそれだけでは足りません。

私たちが関わった人たちが、今度はその周りの人たちに対して対人支援の心で接してほしい。そうして対人支援の輪がどんどん広がっていくことを願って、祈って、活動しているんです。

究極的には、誰かは誰かのメンターであることが当たり前で、周りの人たちと相互支援の関係性を築くことが当たり前の社会になってほしい。そういう関わり方を子どもたちでも当たり前に知って実践しているような社会になってほしい。

ひとりひとりがそうしなければ分断の社会を乗り越えることはできません。

今の社会では、コミュニケーションができている人なんてほとんどいません。話し合いの仕方も、紛争への第三者からの介入の仕方も、グループダイナミクスも、人との関わり方自体も、誰も学んでないからです。知らないからです。

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ただ、こんな社会にしたい、いくらそう思ってもすぐにトップダウンで何かを変えることはできません。

抜本的な変化を起こす力はまだないけれど、その代わりに私たちは、一人ひとりが草の根的に対話の種を撒くことを決めました。

言葉で言っても伝わらないなら、自分の行動や姿勢で、自分の在り方で。
自分自身が対人支援のサイクルを回すきっかけとなることで。


そんな風に、問題解決を行うことだけではなく、

自分自身の在り方自体で他者にプラスの影響を与えることのできる人になれたらどんなに素敵だろうと思いませんか?

大げさなことを言っていると思われるかもしれませんが、あなたも仕事している中でクライアントの方をはじめとした周囲の方々から

「〇〇さんにあこがれる、〇〇さんみたいになりたい。」

というように、ご自身の存在自体についての言葉をもらったことがあるのではないでしょうか。

私たち専門家はその職業上、
充分に周囲の人たちに対して影響を及ぼすことのできる存在です。

それを意識して、意図的に対人支援のサイクルのきっかけとなる存在になることができたら、自分の半径10mから世界を変えていける。本気でそう思っています。

さて、前置きが大変長くなりました。

そんなわけで私たちはこれからもADRトレーニング、『調停・対話促進の技法トレーニング』を行っていきます。

その第一回となる今回のトレーニングに、ぜひ参加して、一緒に対人支援の道を歩く仲間になってほしいと思って、この文章を書いています。

『調停・対話促進の技法(ADR)トレーニング』


ここまで大変長いことお付き合いいただきまして、誠にありがとうございました。

ここまでのところで
hoahoaの活動に興味あるな、
ADRトレーニング面白そうだな、
と思っていただけましたらとても嬉しいです。

今回のトレーニングは1日だけの開催だけなので、残念ながら予定が合わない方もいらっしゃると思います。

一番は当日に参加してほしいですが、

もしご都合がつかない方も、ぜひhoahoaの仲間になってください。

hoahoaは組織として2期目に入っておりますが、

今期は、

より実践的・専門的なhoaトレ(コーチングやオープンダイアログなどテーマを決めて学ぶもの)の開催、

単発イベント、そしてADRトレーニングの定期開催も視野に入れて進んでおります。

あなたとこれから先も一緒に学び、成長することができればこんなに嬉しいことはありません。


最後に

正直、この手紙を読んでくださっているあなたは、ご自身のお仕事の中で、すでに対人支援を行っていらっしゃると思います。

(そういう意識がない方ならここまで読んでくださっていないはずなので・・・)

ですが、ここでもう一度コミットして、もっと意識に上げていきませんか?

私たちはクライアントの人生の深い部分に関わることのできる、とても特権的な立場にあることを忘れずに。その立場を生かして、この社会での役割を全うしていけるように。


それでは、あなたにお会いできることを、hoahoa一同、楽しみにしていますね!!

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hoahoa A代表 山崎梨紗


P.S

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【5日間の招待状_士業から対人支援家への道】

①唯一無二のプロフェッショナルになるためのルート
②心と魂の乖離と、研修制度について思うこと。
③受講料2万円の研修を受けた理由
④ 対人支援に向いている人はこんな人。
⑤士業が一生楽しんで学べる分野とは?



用語解説など

用語解説:ADR
その名の通り裁判以外による紛争解決手続のことを言います。あっせん、仲裁、調停などがありますがhoahoaでは特に第三者である調停人が入った話し合いによる解決方法のことを指しています。
用語解説:ADRトレーニング
民事のトラブルにおいては知人、職場、ご近所さんなど、徹底的に戦って白黒つけるよりも
将来の関係を見越して建設的な話し合いができるソフトな紛争解決手続きが適している
事件が多くあります。そんな時に役に立つのがADRです。
そして、この話し合いにおいて進行役となる調停人を養成するのがADRトレーニングです。
解説:なぜADRトレーニングが対人支援につながるの?
ADRにおいて調停人は、安心安全な場づくりを行い、非言語も含めて使えるものを総動員して当事者を支えながら話を聴き、感情に隠された本当の願いやニーズを引き出し、創造的解決を探すお手伝いをします。これらのことは通常の相談業務に加え、ありとあらゆる人間関係において他者と相互支援関係をつくる上で役立つものだということが受講者の声から実証されています。



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