ひとり親育児・娘と私の小さなお城が完成するまで
これまでSaaS営業職に関する「仕事」に振り切った発信をしてきました。
今後もビジネススキルやキャリアに関する内容が主軸になると思いますが、
私のもう一つの側面である母としての「育児」や、仕事と子育てとの両立で擦り減った心を癒してくれる「Stray Kids(スキズ)」に関しても気まぐれに綴っていきたいと思います。
今回は広義では子育て分類(?)のお話です。
経緯
娘が1歳7ヶ月の時に、シングルマザーになりました。
当時、東京に住んでいたので家事育児のサポートなど頼れる身内は近くにいない。
経済的な援助もない中での単身子育て開始!
さて、どうしよう。
我が子を育てるために決断したこと
ひとり親になって一番最初に頭をよぎったことは「家を買おう」です。
自分にもしものことがあったときに、娘が路頭に彷徨うことないように...
住む家は残してあげたい、という生命保険のような感覚だったと記憶しています。
都内で中古マンション探し開始。
当時は職場近くの渋谷区に住んでおり、街並みも気に入っていたので近辺で探すも、全く買える金額ではない(爆)
何とか振り絞って買えそうなところといえば平米数も狭く、築年数もかなり古いような物件…
ここに数十年ローン払うのもなあ、と(詳細の経緯は忘れましたが)江東区にエリアチェンジしてマンション探し。
何となく良さそうな物件を見つけ、単身女性の私でもローン申請が通ったものの、東京の激戦の保活にまた挑む気力も勝てる自信もない。
また、上限金額に合わせての物件探しだったため妥協点もあり、結局は大きな買い物への十分な納得感持てず購入を見送り。
子育て環境も考え「家を買うなら福岡かな」と移住への気持ちが、徐々に芽生えます。
転職
思い立ったら、本当に行動に移すまでのスピードが(良くも悪くも)爆速なので「福岡移住」の選択肢が浮上するや否や次は「転職」にむけて動き出します。
自己紹介の記事でも少し触れましたが、
「福岡に支社を構える予定の東京本社ITベンチャー」を視野に
「東京の給与水準のまま、福岡に移住する」ことを目指します。
そして、運よく上記フェーズの企業への転職が決定。
移住
転職して最初の1〜2ヶ月は東京本社勤務、そして福岡支社立ち上げに伴い私も移住予定。
転職先の次は、福岡での住む場所を決めなければなりません。
「住みたいエリア」の目星はつけていました。
「経済的にも小学校受験・中学校受験はできない」と(娘には申し訳ないけれど)決めていたので、公立でも治安が良さそうなエリアです。
※私立と違い、公立は教員の入れ替えも多く、「恒常的に治安が良い」とは言い切れないことは重々承知の上…
しかし、今回の移住の目的の大部分は「マンションを購入する」。
地方都市・福岡とはいえ、【希望エリア】× 【新築or築浅マンション】は手が出せない金額です(涙)
戸建は言うまでもありません。
絶対に希望エリアは妥協したくない。
そこで住みたいエリアで中古マンションを安く買い、自分好みにフルリノベーションすることにしました!
リノベーションとなると、すぐに居住できないため
一旦は希望エリア内で仮住まいとして賃貸マンションに住むことに。
敷金ゼロ・礼金ゼロ・短期解約金もゼロ!フットワーク軽く住めそうなURに3〜4ヶ月ほどお世話になりました。
マンションを買う
転職先が決まり、有休消化の1ヶ月半の間に2泊3日で娘と福岡に行き、
「仮住まいの賃貸マンション」と「購入する分譲マンション」、いずれも即日で決定しました!
賃貸はともかく…35年ローンを背負うであろう、購入するマンションも、です(今考えると苦笑)
不動産会社からではなく、ネットで「福岡 リノベ」で検索して出会ったリノベーションの会社に家探しからお願い。
内見をスムーズにするため、担当の方にメールと電話で詳細の希望を伝えていました。
当時の自分の送信メールを見返したのですが、仕事臭が漂っていて我ながらこういう顧客はめんどくさそうなので担当したくないなと…
今思い返せば、このリノベ会社への決め手の一つは担当の方の「レスポンスの速さ」と私の望む「結論から端的に、要望に沿う選択肢に予め絞った進め方」にて対応頂けたことも大きかったです。
事前に電話やメールでの打ち合わせを重ねていたため、意思決定がスムーズでした。
転職してわずか3ヶ月でローンが通ったことが奇跡...何事もタイミングが大切だな〜と思います。
幼少期のこと
働いていない父親、ボロボロの家
ちょっとした闇深さとコンプレックスを含むので、今まで本当に親しい人にしか打ち明けていなかったお話です。
父は事情があり、おそらく私が小学校低学年の時から(現在に至るまで)就労していません。
持ち家はありますが、父が生まれる前に建てた家なので、とても年季が入っており冷暖房もなく、雨漏りもするボロボロの平家なのです…(夏は灼熱・冬は極寒)
母は結婚して専業主婦だったのですが、様々な状況を踏まえ、私が小学校のときからパートや派遣でお仕事をはじめ今も働いています。
当時から家計に余裕がないことは、幼い私が見ても明らかでした。
「働く」ことへのハングリー精神とタフさは当時の苦い想いから培われたと考えれば、結果的には良かったのかもしれません!
(しかし、自分の娘にはそんな思いは絶対させたくないし、そこまでタフになり過ぎなくてOK☆)
住まいへの憧れ
ボロボロの家は私のコンプレックスでした。
恥ずかしくて、お友だちを呼べない。
綺麗なお友だちの家が羨ましい。
(家以外も色々なことを比べては、とにかく劣等感と羨ましさ)
そんな思いを抱え続けていた幼少期の私は、シルバニアで遊ぶのが好きでした。
赤い屋根のお家に、お気に入りの家具を並べます。夢中になって何時間も遊んでいました。
「設計図」を描くのも大好き、鉛筆では自分の思う素敵なマイホームを建てることができます。
地下2階、地上3階。大体いつも謎のこの構造でした。
「大きくなったら、超高級輸入住宅に住む」
(輸入住宅って何?)
ちょっと理想が成金っぽいのですが(笑)、そんな夢を抱いていたのです。
小さなお城の完成まで
「住まい」への強い憧れを抱き続けてきた私が、ついに自分の家を手に入れる…!
あとはフルリノベーションで、自分の好きなように変えていくだけ!
とても心躍りました。
センスの無さに自覚があったので、夜な夜なPinterestで内装の参考になるような写真を漁っては保存を繰り返し、イメージを膨らませていました。
イメージに合う写真を複数枚集め、担当の方のLINEノートに投稿してお伝え。
新しい職場、東京から福岡への引っ越し準備、日々の仕事と育児の両立、と目まぐるしい中、この「検索タイム」は幸せな時間でした。
想いを綴ったiPhoneメモ
家作りに関して、思いつけばスマホにメモをしていました。
希望条件や今の不便、叶えたい住まい、など。当時担当の方に送った内容です。
隔週で担当の方とPanasonicやLIXIL、TOTOなどのショールームで打ち合わせ。
楽しい時間のはずですが、子どもと2人で来ている家族は私以外居ない。
見渡せばお父さんとお母さん、そして子どもたちの賑やかなファミリーばかり。
そんな光景が目に入ると、胸が締め付られることもありました。
キッチンを選び、洗面台、トイレ、お風呂、建具、壁紙、フローリング、棚。
毎回本当にたくさんの「選択」「決定」の繰り返しですが、自分の中でテーマと、お金を費やす、逆にお金をかけないポイントが明確だったので、こちらもスムーズに決まりました!
「最小限の手間で、毎日広々スッキリ」
私が日々の暮らし・住まいに求めるテーマです。
部分リフォームではなく、スケルトン化して全部を変えるフルリノベーション。
これをもとにいよいよ具体的な工事が始まりました。
3つの大きな工事
間取りを【3LDK→2LDK】に変更
2人暮らしなので部屋数よりも、広々したみんなで集える空間を優先
和室をなくしリビングを拡張しました。光熱費のトータルコストダウンのために【オール電化】
オール電化の工事費用は追加でかかるけど、数年で光熱費コスト減が工事人の損益分岐を超えるのでここは投資。
安全に暮らすため、ガスコンロではなくIHにしたかったのも理由の一つです。冬は乾燥せず部屋を暖かくするために【床暖房】
暖房つけると、乾燥しないために空気清浄機も必要。この空気清浄機のメンテナンスが面倒。
これを怠り加湿しなかったら、喉痛めて耳鼻咽喉科に行くことになれば仕事も調整しないといけなくなるので避けたい。
床暖房は冬の光熱費はもちろん上がりますが、暖かく快適に過ごせるので大正解でした。
日々の掃除は最小限で清潔キープ
トイレ掃除が面倒くさいので、タンクレス&自動泡洗浄
お風呂は大きめサイズで、水垢溜まりにくいように床は水捌けの良い特殊素材
コンロもIHなので、毎日吹き上げるだけでスッキリ
各部屋にクローゼットを作らない!
大きめのウォークインクローゼット、脱衣所にミニウォークイン収納、玄関サイドに靴箱と別で広めの収納。この3つのみ!
ものを片付ける場所を集約、リビングにも個室も各部屋の収納ゼロにしました。ラグ、カーベットを全部捨てた
玄関マット、キッチンマットは他の洗濯物と一緒に洗えないし、かといってこまめに清潔にすることを怠れないので、いっそ捨てました。
汚れたらさっと雑巾掛け、毎週末にスチーマーでフローリング全体噴き上げているので爽快。
床暖房にしたので、リビングのカーペット無しでも暖かいです。
お風呂マットは流石に必要なので、珪藻土タイプのものにしました。
そして、完成
子供が小さなうちは、大人のくつろぎスペースよりも部屋の中の動きやすさを優先するため、ソファも捨てました。
(そろそろ、ゆっくりStrayKids鑑賞したいので再度導入検討するかも)
二人暮らしだけど、親族やお友だちをたくさん家に招いて、娘が賑やかな時間を過ごせるように6人掛けの大きめダイニングテーブル
リビングの色合いは明るさと清潔さを重視して白メイン、アクセントカラーにグレーがかったライトブルーを。
子供部屋やトイレ、浴室などは娘の好きな色にしました。
娘の目にはどう映っている?
言うまでもなく、私の娘と過ごす日々への想いが詰まったお城です。
70平米2人暮らし。
広くはないけど、2人暮らしではちょうど良い広さの、小さなお城。
今の家に住み始めて、3年。
部屋の仕組み化と「ロボット掃除機」「食洗機」「乾燥機付き洗濯機」というワーママ3種の神器を日々フル稼働しているので、激務でもなんとか「最小限の手間で、毎日広々スッキリ」は実現できています。
忙しくでも、毎日部屋をリセットする。
これは「家事」ではなく私の「趣味」であり「ストレス解消」なのかもしれません。
(その代わり、料理めっぽう苦手&苦痛)
「ばぁばのお家がいい」
年長になる娘の周りには、兄弟姉妹がいるお友だちがたくさんいます。
家族構成で言うと
「お友達(本人)・お父さん・お母さん・兄弟姉妹」の4人+αの家族構成が多い印象。
お家も4人以上となると私たちの住むマンションより広かったり。
そんな友だち家族の家におじゃますると娘は「広くていいな〜」と無邪気につぶやくことも(笑)
家族が多くて、広い家が羨ましい気持ちは共感ですが
なんと「じぃじとばぁばのお家がいいな〜」とも!?
夏は暑くて、冬は寒い?
ボロボロだよ?
うちのマンションの方がスッキリしてない??
と聞き返しても
「だって広いもん!」とのこと。
幼少期の私には恥ずかしさや劣等感だった実家。
そんな〜!と思いつつ、
娘にとっては大好きな場所であることが、なんだか昔の私も報われたような気持ちになるのでした。
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