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金運UP!(2023.06.05)

日曜のことだが、我が家は滝を見物に行った。大分県は宇佐市にある東椎屋の滝というやつだ。滝に行きつくまでには駐車場からまぁまぁな道のりがあって、しかも足元が悪く、下の子供二人を妻と私でえんえん抱っこして行くのはそれなりに困難なミッションであったはずだが、私たちはその程度の事ならもうすっかり慣れっこで、抱っこで済むならなんてこたぁない。ちょろちょろ歩き回られるよりよほどマシで、我が家は無事に滝を満喫する事が出来た。

滝のあとは全国に数多ある八幡神社の総本山である宇佐神宮へ行ったのだが、車のフロントガラスにいつの間にかナナフシが乗っており、その道中ずっと風圧に耐えてしがみついていた。宇佐神宮が近づくにつれてナナフシは体勢を変え、少しずつ車の上部に向かっていった。まるで下車駅にたどり着く直前に荷物をまとめて出口に向かう新幹線の乗客のようだった。

宇佐神宮までご乗車あそばされたナナフシ様

結局ナナフシ様は宇佐神宮までの24キロを無事にご乗車なさって、私たちは「きっと神様の使いに違いない。これは金運アップが期待できるぞ」と、下心を隠さなかった。

それから色々あやかろうと必死な私たち。参道にあったお店でパッケージが可愛い飴を買う。

パッケージは可愛いが味は控えめで上品な宇佐飴

そして何かにあやかるわけではないが、名物の葱焼きを食べる。なかなか美味しい。

もちチーズ入りの葱焼きが美味しかった

腹ごしらえの済んだ私たち。
次男(2歳)が自由奔放に歩き回り、全くTPOをわきまえずに大声を発するのでストレスが半端なかったが、私たちはなんとか宇佐神宮に無事お参りを果たす事ができた。宇佐神宮は拝礼の仕方が他所とちょっと違って、二礼四拍手一礼となっている。その何か所もある拝殿の全てで私は「金運アップ」をお願いした。切実極まりない。「お金なんてものよりもっと大事なものが人生にはあるんだよ。愛とか夢とか」と散々嘯いてきた私がひどいもんだと思う。

そして妻は1,000円もする金運アップのなんかビックリマンのヘッドシールばりにキラキラしたお守りみたいなものを買ったあとは、霊験あらたかな御神木にあやかろうと、何度もベタベタ触っていた。かく言う私も「立派な木だなぁ」かなんか言いながらやはりベタベタ触っていたので同じ穴のムジナだ。

果たして、車に戻ると神の使いであるナナフシはどこかへ消えていた。きっとナナフシはその本来の姿に戻り、八百万の神たちの元へ行って、「これこれこういう家族に滝からここまでの道のりを世話になったので金運を授ける申請をしたい」と、窓口で言っているはずだ。なので間もなく我が家は未曾有の金運を授かり、来年の今頃はビッグマネーを手にして宇佐神宮とあのナナフシにお礼参りに来ている事だろう。

もう、明るい未来しか想像できない。



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