あんたみたいなもんははどうせこんなんが好きなんやろ？（2023.08.16）

夕方、帰宅すると家の外にとても美味しそうな匂いが漂っている。

「いいなぁ。どこの家だろう。ウチの晩御飯だと良いなぁ」と思っていたところに長男が出てきて、「これウチじゃないよ」と言う。

「ああ、そうか。じゃぁ隣かな？いいなぁ」と残念な私。長男もそんな私を見て少し寂しそうにしている。

しかし長男に導かれるように、長女と次男を引き連れて家へ入ると、長男が嬉しそうに私のところへ来て「ウチだったよ！」と言う。

妻が夕飯を作っているところへ行くと豚バラとニラ、それとニンニクを炒めているところであった。

私は妻に「外ですごく良い匂いがしてたんだ。長男はそれが他所だと言うんだけど、ウチだった。とても嬉しい」という意味合いの事を言った。

妻は「あんたみたいなもんはどうせこんなもんが好きなんやろう？」と言った。そのとおり。私は豚バラをニンニクで炒めたようなものが大好きだ。

夕飯はニラ豚だった。そしてそれはとても美味しかった。ニラ豚というのは大分の郷土料理とは言わないまでも、大分発祥で少しずつ全国的な知名度を得ている料理だ。私も何度も作っていて、簡単でとても美味しい。ちなみにいつも参考にしているレシピが以下。

大分名物‼︎ 王府のニラ豚☆ by チビママ2

これ、レシピ通りに作ると、本当にお店レベルのニラ豚が完成する。失敗はしないので、、是非作って頂く事をお勧めしたい。

ニラ豚はともかく、妻はいつも先述のように「あんたはどうせこんなもんが好きなんやろ？」と決めつけてくる事がよくある。

まぁだいたい当たっている。先日も家へ帰ると「CoCo壱番屋監修　ポテトスティックチーズカレー味」というスナック菓子が私の机の上に置いてあって、これは何かと妻に聞くと「あんなんが好きなんやろ？買ってきてやったで」と言う。確かに。大好きだ。

また別の日。「しゃり蔵 だし塩味」というお菓子を買ってきて、同じように「あんたみたいなもんはどうせこんなんが好きなんやろ？」と言う。間違いない。大好きだ。

それから、テレビを見ていてちょっと地味目な女性アナウンサーとか出ると「あんたあんなん好きやろ？」と決めつけてくる。が、悔しいけどその通り。大好きだ。

妻は私の趣味をよく分かっていると思う。分かっていて、そのほとんどを無視しているのだと思う。あえて。

だから非常にリスクのない、例えばスナック菓子みたいなところで私がど真ん中で好きなものを買ってきてくれるのだと思う。

きっとこれは有難い事で、感謝すべき事なんだろうと思う。「一人で映画を見に行かせろ」だとか「友達と飲みに行かせろ」だとかは言える身分ではなく、その程度でせいぜい溜飲を下げておくべきなんだろう。

もうすぐ深夜２時。私は「CoCo壱番屋監修　ポテトスティックチーズカレー味」を齧りながらそう思った。