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宝石さがし(2023.10.15)

タダ券をもらったのでキティちゃんやマイメロちゃん、そして懐かしいケロケロケロッピやみんなのたあ坊が待つテーマパーク、ハーモニーランドへ行った。

タダ券は今日しか使えなかった。なので、皆体調が万全とは言い難いのに、「選択の余地なく」ハーモニーランドへ行くことになった。なんたる貧乏性だ。

とはいえ私たちは大分県民なので、ハーモニーランドの入園無料券はしょっちゅう手に入る。が、しかし!今度のタダ券はなんと!乗り物も全部タダで乗れるというすぐれものなのだ!これは行くしかねぇ!

しかしハーモニーランドに着くや否や、私たちは現実に直面した。客がめちゃくちゃ多いのだ。おそらく客の多くは私たちみたくタダ券を同じような経緯でもらったのだろうと思う。

だもんで、実際乗り物には全然乗れなかった。待ち時間が長すぎて。しかしそれはそれで私たちは楽しんだ。だいたい子供なんてのは思い切り走れれば満足するもんで、ちょっとした遊具でもあれば、それで最高なのだ。おおげさなアトラクションなんて不要なのだ。

そんな中、普段不人気で人もまばらな「宝石さがし」というやつに長男(もうすぐ8歳)がはまった。

これ、粒の小さな砂利みたいな砂の中にお姉さん(というかおばちゃん)が宝石(というかきれいな石)を撒いて、砂利の中に混ぜ込み、それを制限時間10分の中で子供たち(まれに大人もいる)が必死で探すというアトラクションなのだが、まぁ地味だ。

いつ見てもお客はおらず、閑散としていたのだが、今日ばかりは他のアトラクションがみんな行列なので、ここも多かった。

そして普段は見向きもしないこのアトラクションだが、長男がその趣旨を知るや、たいへんに興味を持ち、是非ともやりたいと言った。

だいぶ待って、長男と長女(明日で4歳)が「宝石さがし」に臨んだ。

宝石さがしに夢中な子供たち

お姉さん(という体のおばちゃん)が宝石さがし始まりのコールをするや、長男の目の色が変わった。まるで何かに取りつかれたようだった。普段遠慮がちで、競争意識など皆無な長男が、同年代の子供や、なんならだいぶ大き目の上級生を押しのけて宝石をゲットしようとしていたからだ。

長男はアグレッシブに、そして時に強引だった。「長女に教えてあげてね」と宝石さがし開始前に何度か言っていたのにもかかわらず、長女の事なんてほったらかしだった。他所の子にも全然負けていなかった。というか、他所の子が必死こいてほじくり出した石をわれ先に素早くゲットしたりしていた。「え?そんな一面あるの?」と、私たち親はびっくりしていた。

他所の大きな子はそんな長男を時折睨みつけるようにしていたが、長男はそんな事にはかまっていられないという感じで、宝石(ふうのきれいな石)しか見ていなかった。

妻と私は「こんなふうに人を押しのけてまで目的に猛進する気持ちがあれば、なんだってやり遂げられるのにね」と、新たな一面に嬉しく感じるとともに、少しだけ残念な気持ちになった。

結局、長男は誰よりも多くの石をゲットしていた。それらを洗って袋に詰める長男はとても幸せそうで、私たちは今日ここに来れて本当に良かったと思った。

長女はというと、小さいので体をいっぱいに伸ばしても石を取れる範囲が限られており、しかも長男は全然面倒を見てくれないので、あんまり石を取ることができなかった。でもそれでも満足そうだった。

今後の課題としては、あれだけのやる気や勢いを思う存分発揮できるものを長男が見つけられる手助けをする事だと思った。あれだけ一生懸命、一心不乱になれるものがあれば、それは長い人生の中で大きな財産になるだろうから。

家に帰って、長男はきれいな石を自慢げにみせびらかしていた。そして私はそれらの石がとてもきれいだと思った。


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