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温泉チャンス!その3【浜田温泉】(2023.11.21)

私は仕事や生活の中で僅かに出来た隙間を利用して、秘密裡に温泉に行くことがたまにある。おおっぴらに行くことがなかなか出来ないからだ。その事については過去に2度書いた。

そして今日は会社を早退して、温泉に行った。

と書くと、ひどいいい加減なやつだなと思われそうだが、そうではない。

本当の事を言うと、図書館で借りている本があって今日が返却日だったのだが、仕事の帰りに図書館に寄ると幼稚園のお迎えが遅くなってしまうので、それならいっそ1時間早退してのんびり本を返しに行き、多少時間が余るからついでに温泉でも入るかと目論んだのだ。

と、本当の事を書いたところで、やはりいい加減な感じは払拭出来ないかもしれない。そんな適当な仕事をして良いのかと思われるかもしれない。けど良い。良いのだ、うちの会社は。知らんけど。


言い訳はそのくらいにして、私は県立図書館で速攻本を返すと、幼稚園のある別府は亀川というところまで行き、以前から当たりをつけていた「浜田温泉」というところへ行った。

外観からして風情があって、実にいいなぁと思う。私は受付で200円(安っ!)を支払い、タオル一枚引っ提げていざ、浜田温泉の暖簾をくぐった。

入ると、別府らしくいきなり脱衣所があり、そして地続きに湯舟がある。湯舟は大きく、先客の方々が数名いらっしゃった。私はさっとかけ湯して、ざぶんとお湯に浸かった。

めちゃくちゃ熱かった。しかしここで「熱っ」かなんか言ってお湯から出たりしたら素人感丸出しなので、私は我慢して、どっぷり肩までお湯に沈めた。すると、熱いのは熱いのだが、嫌な熱さでなく、すぐにそれは心地よいものになってきた。よく分からないけど、お湯が柔らかいような感じがするのだ。家で入る時みたいに熱さが刺々しくしくないのだ。

とても気持ち良かった。高い天井、響き渡る地元の人たちの挨拶、お湯が湯舟に落ちる音、体とお湯と、浴場にあるすべての境界が緩く溶け合っていくみたいだった。

たったの10分だけの滞在だったが、私はとても満足して浜田温泉を後にすることが出来た。

そのあと少し立ち寄ったファミマで、ずっと前に忘れていたような匂い、感覚がふっと蘇る瞬間があった。でもそれが何の感覚だったか、思い出す事はできなかった。でもこうやって温泉に浸かると、そのあとでいつも非日常的な感覚を味わえるので良い。

すっかり暗くなった幼稚園にお迎えに行って、子供たちを呼び出してもらうと、渡り廊下を一生懸命こちらへ向かって走って来る次男の姿があった。

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