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伍魚福のお客様は誰か?その2「二次顧客」

「伍魚福のお客様は誰か?」
その問いの答えを考え、「お客様像」を定義したのは2012年(平成24年)10月3日のことです。

「お酒と食に対する好奇心の旺盛な人」

としたのです。

伍魚福は、酒販店にメイン販路を定めた、昭和30年代後半から、「酒の肴」としてものづくりをしてきました。
結果的に、お酒の好きな方がメインのお客様になっているはずだ、ということで「酒」というワードを入れました。

昔からキャッチフレーズ的に「高級珍味の伍魚福」と自ら呼び、ダンボール箱や営業車の看板にしてきた歴史。
業種を聞かれたときには、私も「高級珍味製造卸」と説明します。

味を評価いただき、熱烈なファンになっていただいている皆さんの存在。

世の中には、とにかく安ければ良い、という方もおられると思います。そういう方には、残念ながら伍魚福商品は対応できそうにありません。

協力工場の皆さんと一緒に「すばらしくおいしいもの」をつくる。
少し高くてももっとおいしくするにはどうすればよいかを常に考える。
そういう姿勢をご理解いただける方は、知識欲があり、「食に対する好奇心が旺盛な方」だろう。

こんな流れで伍魚福のお客様像として
「お酒と食に対する好奇心の旺盛な人」
と定義したのです。

阪神百貨店(梅田本店)の直営店のお客様には、
「お酒を飲まないけど、お酒のおつまみが好きやねん」
という方も10%くらいおられるそうです。
その方々も「お酒のおつまみ」であると認識されています。

2015年(平成27年)12月、「カンブリア宮殿」に取り上げていただいた翌日から、阪神梅田の直営店では、売上が10倍になりました。
「カンブリア宮殿」の視聴者層が知的好奇心の旺盛な方であり、伍魚福のお客様と重なる部分が大きかった、ということだと理解しています。

その昔、新神戸駅や伊丹空港で「くぎ煮」を販売したときも、当時の社長(父・現名誉会長)は試食販売に立つ母に
「日経新聞を持っている人にすすめろ」
と指示し、その通りにしたところよく売れたそうです。
出張のビジネスマンを対象に、という意図だったと思うのですが、カンブリア宮殿も「日経スペシャル」。おもしろい符合ですね。

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お世話になっている卸売業、小売業の皆さん(一次顧客)には、さまざまな業種業態があります。

その中で、どんなお客様に、どんな商品を、どんな食べ方で、どんなタイミングで提案すれば良いかを常に考えなければなりません。

商品開発の場面でも同じです。

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2020年(令和2年)2月に発行した広報誌「GOGYOFUKU MUSEUM」49号です。
この表紙には、新商品開発の際に使う「コンセプトシート」がデザインされています。

「未充足の強い生活ニーズ」
「メインターゲット」
「アイデアの核」
「アイデアの記述(ラフ)」

商品を企画する際には、必ずこの内容を明確にして、「メインターゲット」とするお客様に「買いたい!」と思っていただけるのかを考えます。

「お酒と食に対する好奇心旺盛な方」の中からさらにターゲットを絞り込み、その方に「こんなものが欲しかった」と思っていただけるような商品を作りたい。

仮説が当たるかどうかは、実際に販売してみないとわかりませんが「コンセプトシート」をきちんと作成することで、当たる確率を高めたいと考えています。

2020年度から商品企画メンバーを増員し、販売チャネルごとに企画責任者を置き、パラレルに(並列的に)商品開発をすすめているのは、そんな背景があるののです。

さまざまな小売業の店頭に来られる「酒と食に対する好奇心旺盛」なお客様に「欲しい」「食べてみたい」「おもしろい」と思っていただけるような商品作りを今後もすすめてまいります。


最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan