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訳ありの気弱な青年、服の下にはタトゥーが...

第二回目に紹介する漫画は福田星良/著の「ホテル・メッツァぺウラへようこそ」です。

舞台となるのは北の端の小さなホテル、メッツァぺウラ。12月、フィンランド。ラップランド地方は長く暗い夜が続き、雪が降り積もっていた。

町外れにある一軒の小さなホテル。クスタがトレーニングに明け暮れていると、アードルフが慌てた様子で駆け込んできた。話を聞くと、どうも外に妙な男が立ち続けているらしい。

雪の中に立っていた青年はジュン・シノミヤと言う。保護して分かったことは名前と国籍、そして天涯孤独であること。持ち物を調べてみると財布やお菓子のほかに、血のついたボロボロの狼の人形が入っていた。


この物語では、2人の老紳士に拾われた青年ジュンがいろんな人々と関わり合い、人の温もりを感じることで一歩ずつ、人として、一流のホテルマンとして成長する姿が描かれています。

またお客様も個性豊かで、魅力的なキャラクターばかりです。ホテルの利用目的といえば仕事や観光が主ですが、ここでは複雑な理由でホテルに訪れるお客様もいらっしゃいます。

そんなお客様にジュンがどう寄り添っていくのかそこも見所の1つです。

主人公であるジュンの素性は明かされていませんが、読み進めるうちに徐々に明らかになっていきます。この青年が一体何者なのか、それを推理しながら読むのも面白いですね。

そして、私がこの本を取るにきっかけなったのが表紙の絵柄に惹かれたこと...そして

タトゥーです!!

ジュンはおとなしいように見えて、体に立派なタトゥーがあります。タトゥーがあります。
大事なことなので2回言いました。

これが私のギャップ萌えレーダーに強く反応し、衝動的に本を手に取った次第です。おとなしいけど、実は...そういうギャップには弱い自分。まんまとハマりました。

そして、老紳士と青年という組み合わせが良いです。2人の老紳士はジュンを何かと気にかけ、世話を焼いたり、業務について熱く指導しています。これは2人にとって、ジュンが吸収力があり、真面目に努力する青年だと知っているからこそ教え甲斐があるのでしょう。


ジュンの性格はひたむきで大人しく、意外にも負けず嫌いで情に厚い一面があります。背中を押して「頑張れ。君なら大丈夫」と応援したくなるようなキャラクター、それがジュン・シノミヤです!

第2巻は3月15日から絶賛発売中です。ぜひ、書店で見かけた際には手に取ってみてください。

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