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40代男性の装いについて①

自分がなってみてわかったことだけれど、40代っていろんなことから自由になれる時期だと思いました。

今流行りのお金が〜とか仕事が〜とかではなくて、精神が比較的自由になっているように思うわけです。心に余裕が生まれてくるからか、ちょっとしたことに幸福感を感じたりもします。さらに、年も年なので上からものを言われる機会も少なくなりますし、後輩のような方々もかなり成熟した立派な社会人ばかりなので助けてあげるどころか今や助けてもらえたりしてしまうというのもその理由かも知れません。
体力も頭もまだギリギリ頑張れるこの40代こそ人生で最もクルクルハッピーな時期なのではないでしょうか。

そんな40代では着ることのできる服装もかなり幅が広い。白Tシャツにジーパンでもいいし、トレーナーでもジャージでも、スーツやジャケパンでもなんとなく着れてしまう。この「着れてしまう」というところがポイントで、男性の特徴として、着慣れていない服装はなかなか似合わないと感じてしまうものです。
この感覚はどうやら男性特有のものらしく、女性に言わせれば「着たい服を着ればいいじゃない」ということのようです。実際に「こんな服装、挑戦してみたいなー」的な問いかけにはほぼ間違いなく「じゃー着ればいいでしょ」と返ってきます。いや、そうなんだけどさ、でもさ、ってなります。

最近ではジェンダーレスな流れもあり、男女の振り分けのない洋服がサイズのみ記載されている商品も増えていて、気がついたらあの有名なユニクロさんもそのように販売していたので、男女差のない装いがすでにスタンダードになりつつあるのだと思います。でも体のラインが全然違うのに同じデザインの服ってビックサイズの服が終わりを迎えたらどうなるんだろうかという疑問はありましたけど。子供服はまだいいけどね。

そんな中、42歳にして仕事でも組織に囲われていないの環境になり、もはや何を着てもいいって感じになってしまった私は人知れず頭を抱えたのでした。なんでもいいっていってもまさか仕事中に、「ランニングと短パン」姿でお客様に会うわけにはいかないですし。

じゃー服ってなんなのか。あるべき装いってなんなのか。

極端な話、
裸で外出する人いないですよね。通報されますよね。
だからきっと、人は自分以外の誰かのために服を着ているのではないかと思ったんです。最も失礼の無い装いとは何かと考えました。

考えた挙句、行き着いた先は「フォーマル」という単語。
ドレスコードのある場、例えば冠婚葬祭では失礼がないように、色や形に決まり(暗黙の了解)がありますよね。これはこれで考える必要もなくて、めんどくさがりの私には案外便利な制度であったりします。
では、果たして「フォーマル=ドレスコード」なのか。フォーマルってどこからきたのか。
恥ずかしながら、こんなにおじさんになるまで全く調べもしなかったフォーマルの世界を、スマホで覗き込んで調べることになりました。
便利な世の中です。すぐに答えが出てきます。

和装でいえば武家の礼服、紋付袴。
洋服ではイギリスの貴族階級の礼服(フロックコートあたり)が元になっているようでした。(もっと深掘りすると軍服であったりしますが、、)

フォーマルを調べているときに「あれ?」と思ったことが。
女性よりも男性の方が型がはっきりと作られているのです。モーニングコートだとかイブニングコートだとか。案外、型式を大切にする性質が男性には多く埋め込まれているのかも知れないですね。
ここでやっと「服には歴史があり、理由がある」ことに気がついた私。
自分の着ている服の歴史を調べると、服と自分の在り方を重ねる楽しさも味わえるようです。
(例えば、Tシャツの起源はフランス。世界大戦中にアンダーウエアとして着ていたのを見たアメリカ軍の兵隊が「着心地良さそうだしカッコイイ」と思って持ち帰ってブレイクしたとか。)

こうありたい姿に装う40代男性、かっこいいですね。


(この後、面倒くさがりでだらしが無い私はフォーマルの系譜を辿り、自分もこうしようと決めるのですが、これがまた大満足だった話はまた次回。)


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