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生産性が上がっても一向に労働時間が減らず、むしろ忙しくなるのは何故か?

飛脚から手紙、FAX、メールになり、徒歩から馬車、電車、新幹線や飛行機になり、所要時間が圧倒的に短くなっているのに、一向に労働時間が減らず、むしろ忙しくなるのは何故でしょうか?

ひとつの理由は、労働者の多くが、実は労働時間が減ることを望んでいないから、です。

忙しい忙しいと言いつつ、労働時間が減って、給料が減ると困るからです。

まんまと住宅ローンを組まされてしまい、生活コストが上がっていて、専門知識は増えても生きるための智恵をどんどん失っている現代人は、農作物も育てられないし、衣服も縫えないし、物が壊れても自分で直せず、お金が無いと何もできない。(それが分業による進化だと思い込まされている)

その状況で給料が減ってしまうのは死活問題なので、仕事の生産性が上がり短時間でできるようになると、その空いた時間を何とか別の仕事で埋めようとする。

かくして無駄な会議や無駄な資料がどんどん増えるわけだけど、さすがに全てを無駄な会議や作業で埋めるわけにはいかないので、より多くを生産したり、改善したりしようとします。

すると、世の中の人々が幸せに生きるためにはもう十分すぎる質と量の商品やサービスが行き渡っているにもかかわらず、無駄に品質を高め、無駄に大量生産し、その結果として競争が激化し、競争に勝つための仕事が増えてさらに忙しくなり、余った大量の商品は廃棄され、地球環境を悪化させます。

壮大な悲喜劇のようですね。

ただの悲喜劇ならいいけど、それによって人々が幸せから遠ざかり、地球環境が破壊されているので、もうそろそろこの馬鹿げたゲームは終わらせた方が良いと思います。

その意味でも、前回書いたようにAIによって強制的に仕事を奪われるのは、むしろ良いことなのではないかなと思います。

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