中国人の名前を、日本語の漢字発音で読むことについて

先日、先輩の公認会計士の先生から、外国人の名前は現地の発音で読むべきではないか。特に中国人の名前は、例えば習近平は「しゅうきんぺい」ではなく「シージンピン」と読むべきではないか、という話がありました。

この点について私は、「しゅうきんぺい」で良いのではないかと思っています。

というのは、同じ漢字でも、中国内ですら、上海語、福建語、広東語等の所謂「方言」レベルでは、全く読み方が違いますし、

要は、漢字を使っていることが重要なのであって、発音は好きにして良い、という発想がベースにあると思うからなんですね。

で、それについて更に言えば、今、世界で漢字を使っているのは、中国人以外だと、日本人だけだという点は注目に値すると思います。

中国と地続きで直接、接してきた民族というのは、モンゴルにしても、チベットにしても、トルコ系民族にしても、決して漢字は使わなかった訳です。

朝鮮やベトナムは、一度は漢字を受け入れましたが、その後、ハングルであったり、西洋のアルファベットに置き換え、漢字は使わなくなっていますので。

で、これが何を意味しているか、と言えば、「漢字を使うこと」=「中国(人)化」ということが、中国人自身であり、中国の周囲の民族の共通認識ということなのだと思うんですね。

だからこそ、中国の周辺の民族は独自の文字に拘るのではないかと思うのですが、

海を隔て、中国の直接的な脅威に晒されたことのない日本人は、漢字は漢字であって、中国字では決してなく、西洋のアルファベット同様、無味無臭のツールと思い込んでいる節があるように思えます。

まあ、しかし、中国の周りの民族が漢字を受け入れていない、という事実は、日本人も認識しておくべきことのように思えます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?