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アートに養生な秋

文字が走り出したい方向があるらしい
追いかけるタイミングを逃すと
あっという間に見失う

今は文字が走るのが多分此処である


ワタクシはキキョさん、スイタイさんに続いて
タイチョウフリョーを創作している
キタイさん、ケッキョさん、オケツさんの
紹介をしたいのだが

どうやら 敵は
まだその存在を
炙り出されるのをヨシとしていない


実り、食欲、読書、芸術やら
何かとその形容に忙しい秋である

陰陽で秋を観る

秋分から冬至は
陰に向かって突き進んで行く時期である


夏の間にセコセコと蓄えたつもりの
少しばかり陽氣を
キキョさんにあっさり奪い取られて
陰氣に傾くワタクシは

どうにも こうにも
この陰極まっていく時期は

ほこほこ優しく包み込んでくれる
布団と仲良くしていたい


ほこほこしてくれる布団に包まれて
幸せに浸っていると
ワタクシの脳は

何故だか
突然 岡崎に行くよう
騒ぎ出す

何故に岡崎なんだと思うも
こんなときの脳にNOを言っても無駄なので

渋々
ハイハイ、出ますよー
と布団から這い出る

東山駅から
とりあえず平安神宮目指して
大通りを歩く


京都写真美術館の前を通りかかると
モノクロ写真が輝いている

うひゃー

そのまま吸い込まれて
異国の風景の中の物語を
どっぷり堪能させて頂いた

清永安雄さん
"Paris sketch"


ポストカード

という素敵な展示で
清永さんがパリの街の等身大を
直に脚を使って見つめた作品であるらしい



どうやらワタクシは
左脳さんを大忙しにしてしまう程
キキョさん達との闘いに
夢中になり過ぎていたらしい

どうやら今回は
右脳さんが我慢出来ずに
欲望を満たしてくれるであろう岡崎に行くよう
ワタクシを布団から引きずり出したのだ

なるほど


確かに
前回美術館に足を運んだのが
何月でなんの展示だったのか


思い出そうにも
頭が もわもわするだけである


因みに
スーツケースさんに
前回の美術館の想い出を探して貰ったところ
「HERMES IN THE MAKING」

手作業でコロコロプリントして頂いた
鮮やかな型紙を出してくれた


裏表紙に記されていたのは
November 2022

人垣の隙間に滑り込みながら
なんとか大盛況の展示をすり抜けるように
職人さんの作業を拝見させていただいた

記憶はとっくに もわもわである


時空さん?
まっすぐ進んでいますか


となると
今年 右脳さんに贈ったアートは?


6月末頃に
芸人さんの写真見たさに唯一足を運んだ
田津原理音くんの作品展

『どんな人生。』

のみであろう

幸運にも
偶然この目でネタを拝見できた
リンリンランランな好機に
展示のお知らせを聞いて

是非とも作品をこの眼で拝んでみたいと
作品ひとつひとつをゆっくり堪能出来そうな
平日の昼下がりを狙って
いそいそと足を運ぶ

壁にズラッと並ぶ芸人さんのお写真と
ネモフィラ写真や風景写真

何ともクセになるあのイラストは
フリップネタのものと
優勝のカードゲームのもの
どちらも展示されている


写真、イラスト、カード、バトリオン衣装
優勝のエネルギーをも思う存分堪能させて頂いた


更に
芸術の秋のイマ
京都国際映画祭
京都市交通局コラボレーション企画にて

烏丸御池の駅で展示されている理音君の作品も
拝ませていただいた



地下鉄

リオンダー越しに切り取られた風景に
理音君のお人柄溢れるタイトルをもって
温かく魅せられている


アート素人なワタクシは
そのタイトルに魅せられて
作品を観たことがあったかな

などと思いつつ

理音くんの声の聴こえてきそうなタイトルに
描き出された魅力を知る





岡崎を歩くワタクシに戻ろう


清永安雄さんのパリに興奮覚めやらぬまま
京セラ美術館を目指しながら

前回も偶然にふらりと引き込まれた
京都写真美術館にて

丁寧に一人ひとりの写真を解説してくださった
写真家の方と会話しながら

映画
『Still life of memories 』

の冒頭にて展示されているお写真が
ワタクシがこれまで生きてきた中で
最も衝撃を受けた作品であると
話した事を思い出す

キキョさんにウゴケナイを発動させられて
最も生氣を奪い取られて

目の前の世界が点滅しながら
黒く塗り潰されて
這いつくばっていた頃に


ウゴケナイ時間を持て余すまいと
布団の中で
朦朧に溺れかけながら観た映画である

自身の視界でさえ
うまく把握出来ているか
あやふやな状況である

そんな状況であっても

いや
そんな状況だからこそか

ぬらぬらと生々しい生を放つ
その写真には衝撃しか無かったのであろう


ふつふつ湧き出た当時の感情を思い出しながら
京セラ美術館の巨大な展示スケジュールの前に立つ

そして
あっさり見つける

右脳さんが出逢いたいと叫んだエネルギー

井田幸昌
『PANTA REI』

衝撃的衝動によって
あっさり欲望の鉾先を見つけたものの

ワタクシはキキョさんの溺愛を受けている為
既にモノクロに魅せられている脳とカラダに
展示を梯子するエネルギーは期待しない

楽しみは翌日に持ち越そう

そして
そのお名前すら存じ上げていない
井田さんの作品や活動ついて
少しばかり予習をしよう

ヤマダゴロウさんとてYouTubeのお動画内にて
受けていた美術館の巡り方に関する質問に
タイリョク経由で回答なさっている


立ち止まってじっくり作品を堪能したい美術館は
エネルギーが不足して 更に滞っている場合

ひとつひとつの作品を味わっていく楽しみよりも
如何にしてタイチョウを保ちながら
出口に辿り着けるか


最重要課題となって
右脳さんの悦をエグっている事に
改めて氣付く

博物館、水族館、本屋さん然りである



朝は氣が満ち満ちている


夜の間樹々によってリセットされた
自然界の空氣を存分に活用して
午前中のうちに動いておく

それがキキョさんに愛されているワタクシの
ベストな動き方であるらしい


翌朝
再び岡崎である

チケットを購入して
いざ展示の入り口へ


そこで音声ガイドの案内を発見する

何となく音声ガイドの存在は知っていたが
どうやら耳が喜ぶ声の主である

こんな好機逃すまい

初めての音声ガイドにすっぽり埋もれて
惚れ惚れなのかデレデレなのか
現実を忘れている耳に
元氣を貰いながら
ぼこぼこ彩降る展示空間を巡る


昨日展示スケジュールの前で
大騒ぎしてくれた直感さんに感謝である

耳も
ワタクシの日常を飛び出した周波数と単語に
飢えていたのであろう

キキョさん、スイタイさん、キタイさん、
オケツさん、ケッキョさん御一行を連れての
美術館鑑賞である

タイチョウフリョウ ガイド御一行さま


やはりなかなかに氣力もタイリョクも忙しい

できることなら もう一度
御一行さんが穏やかな日を入念に選んで
もう一度色彩に溺れたい


まだまだ芸術の秋である

前日偶然久しぶりに思い出した映画
『Still life of memories 』の中の
ワタクシがガチコンと衝撃を受けた
そのお写真を撮っていらっしゃるのが

中村早さんという写真家さんであるらしい

いつかこの目で
そのぬらぬらする生氣を生み出す
作品を拝んでみたい




中村早さんのお写真について
あれこれ調べていたところ


千早茜さんという方の小説
『透明な夜の香り』『赤い月の香り』
にて表紙のお写真を撮っていらっしゃるとの
お情報を発見する

表紙の美しさに魅せられて
ずいぶん久しぶりに
初めましてな小説家さんの作品を開く


せっかく秋なのだからと
美しいと直感さんが騒ぎ立てるものには
とことん手を伸ばしてみる
貪欲に



幸いキキョさんと初めて向かい合った5月から
5ヶ月を経て

キキョさんの裏に
ゲンシハンシャという
更なる敵の黒幕が存在するという事実に
辿り着く事が出来たのだ

ゲンシハンシャがうまく統合されていない為
ハッタツにごっそり抜けが存在している

“フツウ”に発達してきた人々なら
無意識でできる事が当然とされている行動に
エネルギーをドボドボと注ぎ過ぎているらしい

結果
要らぬエネルギー消耗が激し過ぎるワタクシは
キキョさんに包まれる

そして
どうやらそれは眼の機能へも影響している

読書、テレビ、映画、マンガでさえも
しんどいから最低限でいいと
げんなりしていた目が

閉店ガラガラと言わんばかりに
必死に瞼を引きずり下ろして

情報をシャットアウトしようと
もがいていた理由を知る


これまた偶然に
ワタクシは7月末に
運良く 眼の機能へのアプローチを
少しばかり手に入れている

その正方形なテクニックで
視機能にアプローチしながら
小説を開いて文字を追う


新しい読書の秋を始めるのだ




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