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日本のGDPを上げる仕事をするということ

「日本は貧しくなった」という言葉が半ばバズワード化している。2021年、商品の値上げや物資不足が顕在化し、一般層にも日本が今置かれた状況のまずさが伝わってきた事の表れだろう。しかしながら、「貧しくなった」と文句を言う人は多くいても、実際にどのようなアクションを自分がとっていくのかを積極的に話す人はあまり多くないように感じる。多くの日本人にとって国の貧富は誰かが解決する課題なのかもしれない。

私個人の話になるが、2021年に株式会社renueという企業を創立させて頂き、今のところ仲間にも恵まれ経営を続けさせて頂いている。この会社ではまさにタイトルにもある「日本のGDPを上げる」ことを目指している。いまはまだ大それた事言っても笑われる規模と事業内容かもしれないが、本気で日本が外貨を獲得する産業を生み出したいと思っている。本項では、拙筆ではあるが、なぜそんな事を考えているのかを広報も兼ねて書かせて頂こうと思う。同じ志を持った方々と何かしらを共感できれば幸いである。

GDPはなぜ上げないといけないのか

GDP(国内総生産)はその単語の通り、国内において創出された価値の合計を示す指標である。これが大きいと言う状態は、より多くの人間がより金額の高い労働に従事しているという事であり、いわゆる「豊かさ」を示す数値としては一定の妥当性を持っていると考えられている。

GDP=民間消費+民間投資+政府の支出+(輸出ー輸入)

現状の整理

GDPが低いとは、相対的に他の国に比べてという事になるが、実態として日本は2021年時点で世界3位であり、まだまだ超大国と名乗っても差し支えない水準である。しかしながら、中国に抜かれる、徐々に新興国に追いつかれるといった事象も発生し、日本のプレゼンスが世界的に落ちていることもまた事実である。

ポテトフライが貴重品になるのかも

では、そのGDPが下がるとどんな悪影響があるのだろうか。すごく単純化すると「海外のものが買えなくなる」と言うことが起こる。2021年にはマクドナルドがポテト不足を発表するなどセンセーショナルな話題もあったが、あれが恒常化するイメージだ。美味しい食べ物や便利な機械は日本から徐々に消えていき、電化製品を直しながら30年使う時代が来るのかもしれない。

減るのはモノだけじゃないから地獄

「そんなくらい?」と思う人もいるかもしれない。僕もスローライフは好きなので物資不足くらいではそこまで困らない。でも、実際に起こる事象はもっと地獄だ。買えなくなる「海外のもの」には人間によるサービスも含まれる。また、輸入できない分、生産に労働力を回す必要があるので国内サービスも削減される。結果として生まれるのは、介護されずに放置される大量の老人や治安維持がなされない荒れた犯罪都市という地獄絵図だ。これはそう遠くない未来で、僕は絶対に両親をそんな国で老後を過ごさせたくないと考えている。

平等と自由と平和の帰結がいまの貧困である

愛と平和の象徴「SDGs」

ここで話を変えて、「何で日本はGDPが上がらないの」という話題をしたいと思う。ここは様々な意見もあるだろうし、ぜひ積極的にコメントをしてもらいたい。ただ、先に言っておくと、経済学を語って高度な話がしたいのではなく、どうやって「自分たちが」GDPを上げる事に寄与できるのかという会話をするためだと捉えて頂きたい。

愛と正義は人を貧しくする

貧困の原因について、僕なりの考えは小タイトルの通りである。日本は「海外」と「国内」に格差を設けてうまく立ち回ってきた。これを撤廃した結果、いまのように貧しくなっていると考えている。つまりは、いまの貧困はみんなが望んだ結末であり、正しい民主主義で正義を実現した結果である。そのため、よく政治・社会批判で言われるような「悪い誰か」「無能な誰か」のせいで貧しくなったのではなく、なるべくしてなった貧困であり、より根深い問題だと考えることができる。

海外の格差

海外に対する格差は、ベトナム人の技能実習生の問題を見れば明らかだろう。大学で外国語を習得し、異国で新しい技術を学ぼうと言う素晴らしいベトナム人の若者が日本人の高校生アルバイトの半分以下の価格で働いている。どう考えても不当な差別であり悪だ。でも、世界水準でこれを進めているのが先進国で、どこかの国の人間を不当に安く働かせる事で自国に安くて良い製品を輸入しているのだ。なので、正義の名の下にこの差別を無くしていけば、当然相対的に先進国の地位は落ちる。

国内の格差

国内に対する格差は、昭和のセクハラおじさんが分かりやすいだろうか。かつての日本では、ある程度出世した人間は不当に女性にセクハラをしたり、男の部下を殴りつけたりしていた。まあこれが無くなって嬉しいのは、多くの被害者にとって同じだろう。しかし、この積み重ねは「出世しよう」という人間を徐々にだが減らす。だって、責任は増えるのに偉そうにもできないし、給料も対して増えないんだもん。平等なんだから。実際、いまの若者には昇進したいと言う希望がかなり少ないと言うデータも存在する。

働き盛りの僕達がやるべき仕事

ここまで好き放題書いてきたが、「で、どうするの」という話をしていきたい。
まず、平等な世界でこれまで通りに裕福な暮らしをしたいなら、商売で勝って価値のあるものを世界に提供するしかない。優秀なベトナム人やアフリカ人よりも、圧倒的に価値のあるサービスを作って売るしかないのだ。この章では、個人〜会社レベルに限って圧倒的に価値のあるサービスを売る方法を大まかに考えた上で、それを誰がやるのかという話題に切り込みたい。

国レベルの問題は、複雑すぎて語りきれず、Amazonに代表される超大型企業に対して相対的プレゼンスが減少しているため、今は言及しない。
(Amazonの従業員数はすでに小国を超える規模になっている)

大量生産方式

まず第一に思い浮かぶアプローチは、トヨタやソニーに代表される製造業の復権だろう。真面目で手先が器用とされる日本人が、その特性を生かして付加価値の高い仕事をしていた事で外貨を稼いでいたビジネスだ。これは、国家の大量の人を高く雇用することが可能で、1億総中流の時代を作った偉大なモデルである。
しかし、今ではトヨタのような例外を除いて、産業の空洞化が叫ばれて久しい。もうモノづくり程度の器用さは世界的に標準なのだ。日本人1億人が世界に優位に立てる技能を新たに見つけ、上手く売るビジネスモデルを思いつく起業家がいれば本モデルでの日本復興は可能だろう。
(GDPが下がる事で、日本人労働力が安くなるから自然と製造回帰するという意見もあるが、少子高齢化の中でそれがいつまで持つのかは疑問である)

飛び抜けGAFAスタイル

一方でいまの世界の成長トレンドは、一部の天才が爆発的な成果を残し、その周囲の人間に散財するというスタイルだ。米国の株価上昇のほとんどがGAFAMであるとの指摘は記憶に新しい。格差を嫌う日本社会では許容されにくい形だが、実際には国を豊かにしていて、Googleが世界中から集めたお金を米国内で投資したり、Googleの高給エンジニアがでかい買い物をして散財する事で国にお金が巡っていく。
GAFAは外貨を吸い上げるポンプのような存在だと思えば良い。日本でも大型ITベンチャーが登場してくれると良いが、まだGDPを上げるレベルの会社となると難しいのが実情だろう。

君の仕事はGDPを上げているか

このように考えた時、読者のあなたはGDPの上昇に寄与していると思うだろうか。1円でも給与をもらっているかという話ではなく、現実的に「去年より国を豊かにする仕事」をしているかという問いだ。
「他の人を支える事によって間接的に貢献している」という意見が一番多いと僕は思う。法人向けサービスをする場合は大多数がそう答えるしかない。でも、みんなが「間接的」なら最終的に外貨を稼いでるのは誰なのだろう。結局、まだトヨタとソニーに頼ってはいないか。
普通のサラリーマンはここまで考えないのかもしれない。でも、「50年後に誰が外貨を稼ぐのか」を今の20~50歳は真剣に考えないといけないフェーズだと思う。戦後生まれが何とかしてくれた時代はもう終わり、働き盛りの僕達が国を何とかしないといけない時代はもうきてしまったのだ。

国内の弱者から搾取するな。外貨を一緒に取りに行こう

ここで攻撃的な事を書くが、弱者を搾取するビジネスが多すぎる。金周りの良い"経営者"や華々しいPRを行う"スタートアップ"も、話を聞けば弱者からの搾取ビジネスではないのかと思う事が多い。正直、僕もWEBマーケティングという仕事をしている中でそういった商材に含まれる商品をプロモーションしたこともある。しかし、今では思いや意味のない商材は売らない事にしている。この点について、同じ考えの経営者が増えて欲しいと心から願う。

短期的に稼げるだけですよ

夜職を狙ったビジネスが多すぎる

この手のビジネスは実際儲けやすい。あっと言うまに年商30億円というケースも散見される。簡単で誰でもできるとは決して言わないが、ビジネスの筋として比較的良いのは間違いない。
しかしながら、本項でずっと語った通り、どれだけ国内の弱者から様々な名目でお金を集めてもGDPは上がらない。今は良いかもしれないが、医療崩壊して治安も悪化した東京でお金持ちになってどうするつもりなのだろうか。
さらに言うと、この稼ぎ方は基本的に長続きしない。消費者とのサイクルがないからだ。消費者がサービス利用によって稼ぎ、さらにサービスを利用すると言う循環がない場合、ひたすら新しい「売りつけ方」を開発する事になる。ネタが切れた瞬間に終わるビジネスだ。最後は好みだが、僕はあまりカッコいい稼ぎ方だとは思わない。

覚悟を決めて経済戦争に参加する

では、どんなアプローチが長期的に勝てるのかというと、平等な競争の元で世界中の人たちと戦って勝つしかない。辛く厳しい道だが、世界の商売人と渡り合っていくためのサービス・モノを新しく作っていくのが今僕達にできることだと思う。このために、大量雇用によるビジネスか少数精鋭ビジネスを作るのかは人によって異なるが、何にしろ「日本在住者が莫大な富を海外から得る」事が重要だ。
なお、「大企業で働くと言う手もある」という意見も重視するが、基本的に僕は支持しない。既存ビジネスが1社で日経平均を大幅に上げるほどのインパクトを持つと考えるのは不自然だ。「誰かを支える」という日本で褒められる安定した意見は捨てよう。「俺たちが海外の人間と交渉に勝って、稼いで、家族と地元の仲間を養う」という気概を持った仲間が増えて欲しいと思う。

恥ずかしながら弊社のグローバル戦略について

弊社ではいま大きく分けて、4つのビジネスを並行している。
 ① 固定費決済プラットフォーム「サブスク.LIFE」
 ② サブスク事業者向け集客・運営の支援
 ③ DX人材育成
 ④ 商社・輸出入

これらは全て東南アジア地域進出を見据えているビジネスであり、2022年中には海外拠点を作る予定である。最終的に求めるモデルは「大量生産」であり、日本人を大量に投下する事で、アジア全体の固定費決済のコストを下げるビジネス基盤を広げる事を目指している。
この戦略の根底にあるのは、「安く勝って高く売る」というビジネスの基本だ。つまり、日本国内では安いが海外では高い商品を見つけてそれを売る商流を作れば良いと言う事にある。そこで、弊社では①〜④の戦略を組み合わせる事で、日本では普通の「ちゃんと応対してくれるコンビニ店員」という人材を高度人材としてアジアに高額で展開する仕組みを構築する予定だ。ここの詳細は流石に書き切れないので、興味がある方は気軽に質問して欲しいと思う。

最後に

最後になるが、弊社では同じく「GDPを上げたい」と考えてくれる起業家の仲間や「グローバルビジネスを立ち上げたい」と弊社での活躍を希望してくれる方を随時募集している。
求人への募集でもTwitter(yamamo_yu)へのDMでも良いので、少しでも共感した方はリアクションを貰えれば励みになる。最後までありがとうございました。