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校内ポータルサイトのこと

はじめに

先日、文部科学省/mextchannelにて、学校のDXに関わる様々な実践例が一気に公開されました。おもしろいなーと思いながら見ています。
校務に関しては、校内向けのポータルサイトを作っている実践が紹介されていました。勤務校では職員室内で共有する文書類のクラウドでの活用を進めています。その過程で入口の重要性に気づき、ポータルサイトの運用を始めました。3年くらい経ちます。ポータルサイトは校務のDXを進める肝になると感じています。

校務のDX化は、業務の効率化や情報共有の円滑化、さらには業務プロセスの改善をもたらします。

しかし、、「Googleの共有ドライブに入れたから使ってね」だけでは、ICTに苦手意識を持っている職員は動きません。アクセスが煩雑なことがハードルになります。職員室で困っている先生のフォローをしながら課題だと感じたのが、ファイルを使うことよりも、探すことに時間がかかりすぎていることでした。

アクセスの向上は、職員の使用頻度を上げ、ICT活用の浸透とスキルアップをもたらします。活用が浸透しスキルが上がればさらに効率よく仕事を進めることができるようになります。使う側の視点に立って、利便性を高めることが校務のDX化を推進する上では大切です。そこで、作ったのがポータルサイトです。

1.本校のポータル(トップ画面)

本校では校内の情報共有をサポートするために、校内ポータルサイトを作成しています。ポータルサイトは、Googleドライブ上に保存した様々な情報へアクセスするための校内でのみ利用する「入り口サイト」です。情報を一か所に集約することで、アクセスが容易になり、情報の共有がスムーズになります。ワンストップでアクセアスできることが最大のポイントです。さらに、ペーパーレス化にも貢献します。

例えば、上の画像は今のポータルサイトのトップ画面です。①には、miro、**小の教育、業務ガイド(校内の約束や物の置き場所など色々掲載)、特別委員会の資料、中学校、小中一貫教育、教科系統表、研修情報、、、毎日は使わないけど年間を通して頻繁にアクセスする情報を掲載しています。miroを校内の会議でも使うことがあるので、ポータルにリンクを埋め込みました。こういうことが初心者を巻き込むポイントだと考えています。

②には、来校者会議出張など校内の予定が表示されるスプレッドシートを埋め込んでいます。フォームを使って日報や来校者などを流し込んでいますので、Googleサイトの編集が苦手な人でもスマホからでも入力が可能です。校内の人間の動きを全体で共有するために利用しています。

ポータルに埋め込んでいるところはクエリ関数を使って常に最新の情報が先頭行に来るようにしています(この関数はChatGPTで作成しました)。

また、アーカイブとして入力した全ての会議を残しています。後から会議の場所や時間を何かに転記しなくてはいけない、、そんなことありませんか?私はずぼらなのでよくあります笑。そういうときに使うための入力された情報から会議のみを抽出して表示させるページを作っています。

もちろん、来校者も全て記録しています。いつ、だれが来校して、誰が対応したか、過去にさかのぼって全て(入力した限りは)残してあります。

③は、共通で使う連絡事項を入力する場所です。この場所では、職員みんなで使う情報を自由に書き込んだり、変更したりできます。例えば、入力してほしいスプレッドシートのリンクや〆切研修の資料など、色々なことを書き込んでいます。

④は、毎日使うデータやファイルへのリンク集です。欠席フォーム来校・会議入力フォーム職員会議資料分掌の共有ドライブなど日常使うデータ・ファイルへのリンクの場所です。教頭先生をはじめ、職員みんなが自由にリンクを追加しているので、必要な情報にすぐにアクセスできます。


2.情報共有

ポータルサイトを入口にいろいろな情報を共有しています。

①週予定表

例えば、週ごとの授業の予定表は、このポータルサイトから見ることができます。予定表は、Googleのスプレッドシートを使って作られていて、職員全員で同時に編集できます。

<予定表の作り方>

  1. 行事や特別授業の予定:まず、教務が、運動会や、少人数でやる算数の授業などの予定を書き込みます。

  2. 担任の先生の予定:担任の先生たちは、その予定表を見ながら、それぞれのクラスの授業の時間を決めます。

  3. みんなで調整:全員の予定が合うように、みんなで調整します。

このスプレッドシートは、そのまま子どもたちに配付する時間割表とも連動しています。全学年の動きを全職員で把握しながら校内の活動が進みます。

②職員会議

職員会議も、全体で共有しながら仕事を進めます。

それぞれの議題は、ファイルへのリンクになっていて、担当の先生がそのファイルの内容を編集します。編集が終わると、議題が完成したことを示すマークを付けます。

資料はいつでも変更OK

これらの資料は、みんなが同時に編集できるようになっているので、会議中に内容が変わった時も、その場で修正できます。

過去の資料も大切に保管

前の年の職員会議の資料も、全て残してあります。先生たちは、自分の担当の仕事について、一年の計画を立てたり、新しいアイデアを考えたりするために、これらの資料を参考にしています。

大切なデータはバックアップ

過去の資料を削除してしまうと困るので、定期的にコピーを取って保管しています。Google Apps Scriptを使ってフォルダごとコピーをしているので、手間はかかりません。

おわりに

学校のDXを加速させる、ポータルサイトの力

学校のDX化を推進する上で、ポータルサイトは優れたツールです。情報の一元化アクセス性の向上ペーパーレス化など、多くのメリットをもたらします。職員の負担を軽減し、業務に集中できる環境を作ることで、より良い教育活動の実現に貢献します。

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