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条件制御の考え方を確実に身に付けさせるためのmiro・オンラインホワイトボードの活用~小学5年理科:植物の発芽や成長

植物の育ち方についての実験では、「発芽」と「成長」の段階で様々な条件を制御して対照実験を行うことが重要です。条件制御の考え方を確実に身に付けさせるためのmiro・オンラインホワイトボードの活用について考えました。

単元は春になると種子が発芽したり、これまでに種子を植えたときのことを思い出したりして、気付いたことを基に学習問題をつくることから始めます。

1. 発芽の条件を制御する方法

植物の発芽について調べるために、変える条件・変えない条件について話し合います。実験方法を考える際に大切なことは、調べる条件を一つだけ変えて、それ以外の条件を同じにすることだということを強調し、条件制御についての考え方を育てます。

1. 発芽の条件を制御する方法

(1)条件の設定と記録

  • 空気温度の条件を設定し、発芽に与える影響を調べます。

(2)miroボードのメリット

  • リアルタイムの情報共有:実験結果をリアルタイムで記録し、クラス全体で共有することで、すぐにフィードバックを得られます。

  • 視覚的なデータ整理:制御条件、実験結果をmiroボード上に作成した表に視覚的に整理します。

(3)指導のポイント

  • 各条件の違いが発芽にどのように影響するかを予想させます。

  • 制御する条件を明確にし、実験の目的を理解させます。

  • 植物の状態を記録し、変化を追跡する重要性を強調します。

まず、水、空気、温度の条件を設定し、それぞれが発芽に与える影響を調べました。miroボードを使うことで、制御条件や実験結果を視覚的に整理しやすくなり、科学的な思考力と観察力を養うことができます。

次に、発芽実験後の発展として子葉が何のために使われているか調べます。水にふやかした発芽前の種子を半分に切り、それぞれの部位が何になるかを予想します。何になるかがはっきりしない子葉に着目し、実験の計画を立てます。実験は「発芽前の子葉」と発芽後の植物から外した「しぼんだ子葉」にヨウ素液をか、け反応の違いから子葉が何のために使われているのかを理解します。

2. 成長の条件を制御する方法

発芽させたインゲンマメがある程度育った後、より大きく育てるためにはどうすればよいかという問題を見出します。はじめに、発芽実験の結果をふまえ、植物が成長するために必要なものを予想させます。予想はmiroボード上のWチャートで分類し、実験すべき条件を絞り込みます。予想をもとに解決方法を発想する力や主体的に問題を解決しようとする態度を育成します。

(1)条件の設定と記録

  • 日光:日光のある、なし(暗所)で成長速度や健康状態を比較します。

  • 肥料:肥料のある、なしで成長に与える影響を調べます。

(2)指導のポイント

  • 各条件の違いが植物の成長にどのように影響するかを予想させます。

  • 制御する条件を明確にし、実験の目的を理解させます。 

  • 植物の状態を記録し、変化を追跡する重要性を強調します。

miroボード上に植物の成長の様子を記録し、変化を共有します。植物の観察は成長までに時間を要するため、他の単元との併用が余儀なくされる中、学びが途切れてしまうこともあります。しかし、時間の制約のないmiroボード上であれば連続した学びを視覚的に展開することができます。

成長の記録写真と実際の植物の観察から植物の成長には、日光や肥料などが関係していることを理解させます。

発芽実験~植物の成長に必要なものまで、単元を通した観察や考察によって条件制御、観察力や分析力を高めることができます。


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