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#サンクトペテルブルク
ドストエフスキーとグリニッジ・ヴィレッジのサモワール(1/3)
サンクトペテルブルクにあるドストエフスキーが住んでいたアパートのすぐそばに、食品市場がある。ドストエフスキーもそこに立ち寄って黒パンに紅茶を買っていたかもしれないなどと思いながら、売り場を巡った。
白衣に白いスカーフをかぶったおばさんが並んでいるところでは、にしんの薫製やイクラなどを売っている。イクラはロシア語でもイクラ。そんなことを覚えたのは、ニューヨークはブルックリンにあるリトルオデッサでの
ドストエフスキーとグリニッジ・ヴィレッジのサモワール(2/3)
おっと、そういえばニューヨークのグリニッジ・ヴィレッジにあるカフェレジオというイタリア系のカフェの奥には、なぜか大きなサモワールがあった。あのカフェでエスプレッソを飲みながらよく知人と話をしたものだ。
そのカフェからほんの2分も歩けばワシントンスクエアに至る。スクエアではストリートパフォーマンスの前に人だかりができ、木陰ではチェスに興じる男達が。そんな広場の角にはとても枝振りのいい楡の木が。その
ドストエフスキーとグリニッジ・ヴィレッジのサモワール(3/3)
「ニューヨーク歴史物語」の企画の取材のため、友人の撮影に同行し、彼のお気に入りのホットドッグ屋で遅いランチをとったことがあった。そのあと、ブルックリンに足を伸ばし、コニーアイランドの錆び付いた遊園地を撮影した。
帰りに寄ったブライトンビーチ。曇天のなか街は重く錆び付いていた。ああ、グリニッジ・ヴィレッジに戻り、カフェレジオで暖かいカプチーノを飲みたいと思ったことを今でも覚えている。
あれから1