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愛着が生まれる針仕事「ダーニング」で大好きだった服や布をブローチに
お気に入りの服に虫食い穴やシミを見つけてがっかり……なんてことはありませんか? そんなとき、衣類を修繕し、新たな価値を与えてくれる「ダーニング」という方法が注目されています。そこで、ダーニングのテクニックを使い、大好きだった服や布をブローチに生まれ変わらせる方法を一冊にまとめました。それが『お繕いのテクニックで作るダーニングブローチ』です。著者は、ダーニング人気の火付け役としてテレビや雑誌で活躍中の野口光さん。手芸初心者から中級者まで、自分のレベルに合わせながら、作る楽しみを学べると同時にお繕いのテクニックも身につけることができます。noteでは、ダーニングの魅力やステッチを連載としてお伝えします。
(執筆・鞍田恵子)
【連載第1回】ダーニングの魅力と基本ステッチ
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【ダーニングとは】
「繕うこと」を意味する英語で、ヨーロッパの伝統的な衣服の補修方法です。穴があいたりすり切れたりしてしまった部分を補修することで、丈夫に見映えよくお繕いすることができます。目立たないように補修することもできますが、あえて目立つ色の糸を使うことで付加価値が生まれ、新品のときより愛着が湧くのも魅力です。
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ダーニングは、ダーニングマッシュルーム、糸、針、はさみがあれば、すぐに始められます。ダーニングマッシュルームがない場合は、おたまやこけしなどで代用することもできます。
【ダーニングの基本(ゴマシオステッチ)】
ゴマのように小さな針目のゴマシオステッチで靴下をダーニング。返し縫いをベースにしているので、丈夫に仕上げたいときにおすすめです。
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1 . 靴下の中にダーニングマッシュルームを入れ、ヘアゴムを巻いて固定。ダーニングしたい部分にチャコで印をつけます。
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2 . 印から3㎝くらい離れたところから針を入れて印の上に出し、小さく返し縫いをします。このとき玉結びはしません。
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3 . 返し縫いを繰り返し、印の端まで縫ったらダーニングマッシュルームを180度回転させます。
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4 . 途中で糸がなくなったら、3㎝くらい離れたところに針を出し、2と同様に新しい糸で返し縫いしていきます。
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5 . ダーニングマッシュルームをはずし、刺し始めと刺し終わりの糸を裏に引き出ます。それぞれの糸に針を通し、裏に渡った糸にくぐらせて余分な糸を切ります。
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6 . すべての糸を始末して完成。部分的に裏からダーニングすることで、みっちりと糸が渡り、かわいいアクセントになります。
【ゴマシオステッチを応用したブローチ】
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ゴマシオステッチだけでどこまで遊べるかに挑戦したブローチ。1種類のステッチでも、裏表を逆に縫ったり、糸のバリエーションを増やしたりすることで、さまざまな変化を楽しむことができます。
【さいごに】
いかがでしたか? ダーニングには「こうでなければいけない」というルールがないので、お裁縫が苦手でも気軽にチャレンジできます。お繕いだけでなく、服のアクセントにしたり、ブローチに仕立てたりすることもできるので、まずは手持ちの布や糸で始めてみませんか。次回は、いろいろなステッチを紹介します。
著者プロフィール
野口 光(のぐち・ひかる)
テキスタイルデザイナー。ニットブランド「hikaru noguchi」、ダーニング協会主宰。武蔵野美術大学を卒業後、イギリスの大学にてテキスタイルデザインを学ぶ。日本、イギリス、南アフリカ共和国をベースに、インテリアをはじめ、ファッション界でニットデザインのコレクションの発表。世界各地でテキスタイル関連のデザインやコンサルタント、執筆など活動の幅を広げている。近年はダーニング人気の火付け役として、国内外やZOOMにて教室やワークショップで大勢の人たちを指導している。オリジナルダーニングテクニックを日々研究。オリジナルのダーニングマッシュルーム、ステッチ糸もプロデュース。