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西洋の不思議な世界を覗いてみたい。 【第4回 魔女の庭づくり】

実は魔女本をたくさん出版しているヤマケイ。
全4回にわたって、これらの本で扱う魔女の歴史や伝説、魔女と薬草、魔女の季節の暮らし方について紹介してきました。
今回のテーマは「魔女と植物」です。


魔女と植物の関係


不思議な力で、魔術や呪文を使いこなす、ミステリアスな存在の「魔女」。
魔女って、一体何者なのでしょうか?

イギリスの歴史をたどってみると、魔女と呼ばれた女たちは、薬草に長けた「賢い女」、つまり薬剤師のような民間療法師だったといわれています。
医学が発達する以前の昔、子どもはもちろん、大人も健康で丈夫に生きることは難しい環境でした。自然と向き合って暮らしていた当時の女たちは、自然を活用した多くの知恵を持っていて、大切な家族を守るために、植物の持つさまざまな能力を活用していたのです。

魔女の庭づくり

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自然を知りつくした魔女の庭には、さまざまな能力を持った植物が植えられています。『魔女のシークレット・ガーデン』では、そんな魔女にとって大切な、四季の植物52種を紹介しています。

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著者の美しい絵も、この本の魅力のひとつ。


魔女の庭づくり、実践。

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今が花のシーズンのクリスマスローズも、魔女が大切にしている植物のひとつだそう。
最近、私(編集部員S)も週末植え替えたところです。さて、どんなストーリーがあるのでしょうか・・・。

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クリスマスごろから真っ白い5弁の花を咲かせるので、この名で呼ばれます。白い花はうつむき加減にしおらしげではありますが、根は黒く猛毒をもち、服用すれば死に至ります。属名はギリシャ語で「食べれば死ぬ」の意味があります。
冬枯れの時期に美しい花を咲かせるこの植物に、古人は神秘性とパワーを感じて、これを一定の方式で採取し、魔除けとしました。また16〜17世紀ごろまでは精神病、ヒステリー、うつ病の治療に薬として使用されました。今では園芸種として花店で扱われていますが、全草に毒性をもつので、要注意です。(『魔女の12ヶ月』毒をもつ可憐な花の植物 より)

なんと、ちょっと恐ろしい毒草のようです。
かつては薬としても使用されていたとのこと、もちろん、とても危険で、食用にも利用できませんのでご注意を。
真冬の寒空の下、美しい花を咲かせる姿に、かつての人々も魔女も、不思議なパワーを感じたようです。

このほかにも、美しい花を咲かせる植物や、美味しく楽しめるハーブもたくさん登場します。
これから春を迎えるお庭づくりに、魔女の知恵を取り入れてみてはいかがでしょうか。


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