ambinet tune 聴取の詩学II

私の曲も感触が大切、というか感触が全て。

音楽についての知識ってほとんどなくて。

どこを押さえると何調の音になるか、それはわかります。
和音、理屈は知ってますが、即興の中で臨機応変に使えないです(ジャズの人、凄すぎです)。
私が奏でる和音は調のスケールの中の音を適当に選んで押さえているだけ。それがなんという名前の和音なのか私はわかりません。

音、弾く前にどんな音、響きになるのかイメージできません。弾いてみてはじめて「こんな感じか」と知ることになります。専門的にやってる人は狙ったとおりの音やイメージした響きを意図的に出せるのでしょうが、私はまったくできません。
けれど、そこが私にはとっても面白いのです。音との出会いがいつもいつも新鮮です。できればいつまでもこの状態でいたいと願ってます。
きっと続けていく中でいつか音が想像できるようになったとしたら、更に想像できない音の出し方を模索していくでしょう。

曲の構成とか和音の進行、発展のさせ方もよくわかりません。
「出してしまった」音、響きのその感触を手がかりに、ただただ自分のバランス感覚だけを頼りに音を、響きを繋いでいきます。
おそらくそのバランス感覚は、私の専門であるところの造形活動の中で養われたものです。太い音、細かい音、明るい音、暗い音…音を形や色のようにイメージして、それで画面に絵を描いている感覚。
「ここにこれ置いたら、こっちにあれが置きたくなるな」
「この線の流れにこの形をちりばめると…なかなか良い感じじゃん」
みたいな。
そこでやっぱり大切なのが「感触」ですね。バランス感覚が働くスイッチ。

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