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#山口雅英

紙版画 「見当」を使った多版多色刷り技法

紙版画による多版多色刷り技法の紹介です。
木版画の多版多色刷りで使用する「見当」を紙版画に応用したものです。
多版多色刷りだけでなく、異なる紙版画技法による図柄を刷り重ねる場合にも有効です。この動画では凹版刷りと凹版刷りを刷り重ねています。わかりにくいですがインキの色も若干変えています。
色彩豊かな浮世絵が可能になったのは「見当」の発明があってこそ。その見当を紙版画に取り入れることで、紙版画も表現
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水で洗える銅版画用インク

水で洗える銅版画用インク

紙版画凹版刷りで使うインクは銅版画用のインクです。油性なので汚れた時の対応が大変です。また洗浄などに使用する揮発性油(ホワイトガソリンやテレピン、灯油など)の匂いが部屋に充満するのが気になって一般家庭で扱うのに抵抗を感じる方は少なくありません。
そうした問題を解決してくれるのがイギリスのクランフィールド社製の「セイフウォッシュインク」。植物性油をベースとした油性インクなのですが水と石鹸で洗い落とす

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瓶だけでできるエンボス版紙版画

瓶だけでできるエンボス版紙版画

私が考案したエンボス版紙版画という技法があります。厚紙にいろいろな素材をプレス機を使って押し付け、表面に素材の凹凸を転写したものを版にする技法です。
私自身、今までこの技法はプレス機がないとできないと思いこんでいました。ところが試しにやってみたところ、素材を押しつけるのも、刷る(凹版刷り)のも瓶で擦るやり方でそこそこできることがわかりました。
この画像の試作は瓶だけで製作したもの。プレス機は全く使

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シルクスクリーンを活用したエンボス版紙版画制作

エンボス版紙版画とは、版用の紙の表面にいろいろな素材を押し当て、素材の凹凸を写し取る技法です。素材それぞれのテクスチャーを生かした表現が得られるのが魅力です。
この動画では、シルクスクリーンを活用した素材の作り方とそれを使った製版方法、作例を紹介します。

「紙版画研究室」
https://sites.google.com/view/yamagumasahi-kamihangaken/

山口雅英 紙版画展:ギャラリーA・C・S

新作の紙版画20数点を展示。今回展示する作品は全てエンボス版紙版画という技法を用いて制作したものです。これはプレス機を使ってさまざまな素材を押し付けテクスチャーの凹凸を写しとった厚紙を版にする技法で、これまでの紙版画にはなかった多様なマチエールを表現することができます。
<会期>
2023年4月15日(土)-29日(土)
11:00-18:00(最終日 -17:00)
日,月(4/16,17,2
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