価値の循環
2月にとある展示を見に、カフェへ足を運んだ。私がよく訪れる商店街で出会った1人の女の子の初個展。
作品や活動についての話を伺っている最中、そのカフェに訪れる人もちらほらいらっしゃった。彼女のお知り合いのアーティストさんもその中に。
後に、初めて作品を購入された時の彼女の姿が忘れられない。きっとこうやって、自分の作品を評価してくれる人と出会って、時には喜んで、時には悲しんで、ものづくりという人生に浸るのかなと思う。
そして、私もお世話になっている街の花屋さんからのお祝いの写真を撮影していた時、優しさの価値に気づいた。
そのお祝いは、花屋さんから彼女へのプレゼントだけれども、私自身もその優しさに触れたように、幸せな気持ちになった。
優しさの影響は、受け取り手以外にも干渉する。
車や人が通ると壁に影が流れるカフェの店内でそんなことを考えた。
感情を乗せた作品を見た誰かが、そこから何か価値を感じて、作り手に評価やら感情を乗せた価値を返す。それが世界中で、常にミクロにもマクロにも存在してる。
そんな、ものづくりが齎す循環の存在を発見した日。
そうやって、モノづくり・創作は、作品に想いを乗せたまま多くの人達と価値を循環させ続けるのだ。
その過程で誰かの救いになったり、幸せを与えたり、時には人を不快にしたり、傷つけたり、総合して人類に経験を与えていく。
創作者を、アーティストやらクリエイターやらなんて呼ぶかは分かり らないが、価値の循環を開始できるのは間違いない。
その上で2月に見に行った彼女の個展は、優しくて、幸せが乗った価値を、私に与えてくれた。
改めて、素敵な個展でした。ありがとう。
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